雑記
二次創作,著作権,同人誌,パトロンサイト,支援サイト,権利問題,続きはFANTIA,続きはFANBOX

作家に月額などで金銭的な援助を行う『支援サイト(パトロンサイト:FantiaやFANBOXなど)』は日本でも受け入れられるようになりましたが、一方で支援サイトに二次創作物を載せるのはありなのか? ……といった意見も耳にします。

支援サイトに二次創作物を載せる是非を書くと同時に、今の二次創作のありかたをしっかり見直すのも必要なので、同人誌やグッズ販売、有料リクエストの問題なども混ぜつつ記載していきます。

正確な情報を求む 情報に誤りがあればご連絡ください

二次創作の定義と支援サイトへの掲載

ごっちゃにする人が
すごく多いよね

二次創作はよく『二次的著作物』『二次利用』とも同一視・混同されがちで、

  • 二次創作】権利元のデザインを元に、創作性の高いものを二次的に制作する非営利な行為。
  • 二次的著作物】スピンオフや外伝の制作(外部受注委託)、原作のアニメ・ドラマ化、内容を翻訳し書籍として出版するなどの、営利的行為。
  • 二次利用】公式画像やスクリーンショットの加工・コラージュ(コラ画像)、引用・転載など、創作性が低いもの。

この3つは狭義的に異なるもので、これらの定義を一緒に混ぜて考えるからややこしくなるのです(一般論として、著作権でよく問題にされるのは『二次利用』です)。

二次創作は他者のフンドシで相撲をとることと、権利者の指示や意見には素直に従うのは、いかなる場合でも必要な前提条件です。

ネット・SNS上の誤った著作権認識

その認識、
本当にあってる?

ネット・SNS上では二次創作に対する極端な意見・論調が多く、個人的に問題だと感じています。

たとえば、ピクシブ百科事典の『クッパ姫(クッパのピーチ姫風擬人化)』記事の編集合戦が過去にあり、法律専門家の意見を引用して、

「ほら、クッパ姫の著作権問題はこうだよ! 同人誌やグッズ化はほぼ真っ黒の違法状態だよ!(要約)」

ピクシブ百科事典の『クッパ姫』記事(2019年現在)より

と称した記載をした執筆ユーザーは、一方的で極端な記載をしていたと言えます。正直ピクシブ百科事典は、数あるフリー百科事典でも治安が悪く、独善的な記載や問題ユーザーが多いですしね。

任天堂の二次創作の見解 については以下に要約すると、

二次創作(ファンアート)に関しては、各国の法令(著作権法)を参照してください。なお作られた創作物が問題のない範疇(はんちゅう)に入るかどうかは個別にお答えできません(要約)

任天堂

ポケモンで有名なゲームフリークも同じような記載で、 生前の岩田元社長は2010年の質疑応答でも、

「社会的に見て当社の知的財産の品格・価値を貶(おとし)めるものはダメだが、かといって好意で作られたものですら取り締まるのも不適切。どう判断するかは第三者の通報を見てから考える(要約)」

2010年6月29日(火) 第70期 定時株主総会|任天堂 岩田聡元社長

これを見てもわかるように、問題かどうかは権利者が判断するもので、外野が過剰(かじょう)に反応するのは違います(かといって著作権問題を無視していいと言っているわけではありません)。

先述の法律家の意見も、あくまで個人的見解に過ぎないのは留意すべきです。

CHECK!

二次創作は100%合法で問題ない、もしくはほぼ真っ黒・完全な違法だと決めつける言いかたは、大変無責任であり詭(き)弁でしかない。

一昔前の『行列のできる法律相談所』でも、同じ法律専門家で解釈の相違で対立したほど、権利問題は専門家ですら断定的な意見をまとめられません。

ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン|任天堂

2010年6月29日(火) 第70期 定時株主総会|任天堂

各種お問い合わせ先|ゲームフリーク

このような主張をする人は要注意

理解している人は
こんなことを言わない

そのため、以下のような、

  • 「二次創作しても公式が何も言わなければ合法だし問題ない」
  • 「著作権に詳しい法律専門家がこう言っているから黒に近いグレー」
  • 「二次創作は権利者の著作物を盗んでいるから違法だし禁止しろ」

二次創作問題に合法・違法だと声高に荒げ、一法律専門家の見解を鵜(う)呑みにして主張する人のほとんどは、権利者を気取る「知ったかぶり」か、ガイドラインが登場する以前の時代の知識で止まっている「化石さん」です。

詳細は後述するように、著作権・ガイドラインの知識をしっかり持っていれば、そのような言葉を代弁者のように使わないはずで、日本政府も『TPP(環太平洋パートナーシップ協定)』の中で、二次創作の扱いをしっかり明記しています。

だから権利者じゃないのに、決めつける主張をする自体がおかしいのです。

理解しないまま語る人が多い

基本の認識・知識が
抜けている

極端な主張をする人の抜けた論点をまとめるなら、

  • 決めるのは権利者】合法・違法かどうかは権利者が決めること。
  • 正解はない】著作権問題は間違いはあっても正解がない。
  • ガイドライン】トラブル防止のため、創作ガイドラインを権利者が設けている場合もある。
  • 無料公開もできる】無料記事も可能。「支援サイト=すべて有料」は誤り。

こうなりますし、これを踏まえて語る意見がほとんどありませんでした。

CHECK!

広義だと、二次創作(+で金銭を得る)は著作権上グレー。しかし、黒(違法)に傾けるのか、白(合法)に持っていくかは第三者ではなく権利者。

二次創作の著作権問題は基本親告罪(権利者が訴える)である点、ほとんどの支援サイトの利用規約に、二次創作の有料記事掲載を明確に禁止する記載がないのを考えればわかりますね。

これは権利者それぞれで見解が異なるためで、支援サイトに有料二次創作を載せるのは(条件を熟読し、範囲を超えていなければ)OKという形になります。

条件つきで許可するケース

一定の条件で
許可がされている

なお二次創作に寛容で一定の条件で黙認ではなく「許可」をしている有名な権利者については、『艦隊これくしょん -艦これ-』『アズールレーン(アズレン)』『UNDERTALE(アンダーテール)』などが挙げられます。

特に最近登場したものほど、創作ガイドラインがしっかり制定されている場合が多いです。

艦これの著作権・二次創作のガイドラインまとめ|文脈をつなぐ

アズールレーン二次創作公式ガイドライン|Yostar

UNDERTALE同人活動ガイドライン|Hato King

この3ジャンルは創作性が高い非営利の個人に限り、制作費・人件費程度の費用であれば、ファン活動として金銭のやりとり、同人活動やグッズ販売などは認められるとしています。

支援サイトの有料公開にも(一部を除き)特に規定がなく、ファン活動のひとつとして容認している認識で現状のところは問題ないと思います。

UNDERTALEの場合、「支援サイトはUNDERTALE専用アカウントは禁止。でも数多くの二次創作を描き、その中のジャンルのひとつとしてならOK」と具体例を掲示しています。

非営利の定義

非営利の定義については、以下のサイト様の情報によれば、

非営利とは、利益を上げてはいけないという意味ではなく、「利益があがっても構成員に分配しないで、団体の活動目的を達成するための費用に充てること」を指しています。

非営利と営利の違いは何でしょうか|新宿NPO協働推進センター

つまり、金銭を得ること自体は営利目的にはあたらない形です。

とはいえ、著作権上では「著作者の利益を脅かすほどに稼ぐ行為」はダメですし、その「利益を脅かす」の定義も権利者で変わってきますから、発表されたガイドラインを熟読して活動するのが無難でしょう。

厳格・従来どおりの黙認ケース

厳格な権利元も
あることを知ろう

逆に厳しいガイドラインを設けるのは、『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)シリーズ』『サンライズ』『VOCAROID(ピアプロ:初音ミクなど)』などですね。

『SSSS.GRIDMAN』二次創作物のガイドラインに関して|SSSS.GRIDMAN

サンライズ二次創作公式ガイドライン|サンライズ

キャラクター利用のガイドライン|ピアプロ

グリッドマンは創作性が高い二次創作および、同人活動も個人活動の範囲内で認める一方、過去に支援サイト有料記事への禁止通告がありました(詳しくは「GRIDMAN Fantia」で検索してください)。

サンライズは二次創作のネット掲載は許可がない限り禁止扱いと、かなり厳格なガイドラインを設けています。

ピアプロは無料の場合、ライセンス表記は努力義務で、金銭のやりとりが少しでも発生した場合、営利・非営利・個人・法人関係なく、お問い合わせで連絡をしなければなりません。

支援サイトでこれらのジャンルを有料で載せるのはトラブルの元になりかねませんから、無料公開で載せるか、支援サイトへの掲載を控えたほうがいいでしょう。

マンガ出版社のプライバシーポリシー

小学館や芳文社など、大手商用マンガ各社の二次創作については、厳しい規約が設けられている場合が多いものの、あくまでも悪質な場合に限るという話であり、『二次利用』規制のニュアンスが強いようです。

ゆえにこれらの権利元のほか、明確なガイドラインが存在しない場合は従来どおり、「ファンアートは多い・もしくは好意だから何も言っていないだけ(黙認)」で、無料ならまだしも、有料行為はリスクが高いと自認したほうがいいです。

政府による二次創作の認識

日本政府は
こう言っている

政府(内閣官房)の発表では、

故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。(原文ママ)

環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要 |(PDF書類:31ページ目に記載)|内閣官房

【第十八・六十五条制限及び例外】各締約国は、この節の規定について、排他的権利の制限又は例外を著作物、実演又はレコードの通常の利用を妨げず、かつ、権利者の正当な利益を不当に害しない特別な場合に限定する。(原文ママ)

TPP協定(訳文)|(PDF書類:65ページ目に記載)|内閣官房

と、このように明記されています。

上記公式文章を見ればわかるように、権利元の著作権侵害の適用は商用物の海賊版・無断転載などが中心で、それに二次創作が巻き込まれないよう、創作ガイドラインを制定する著作物が多く生まれているわけですからね。

そして重ねますが『二次創作』の見解です。『二次的著作物』『二次利用』ではありません。

補足:「公序良俗に反する行為」はエロ(R-18)禁止?

しかし一定の条件で二次創作を許可を示す公式でも、公序良俗(りょうぞく)に反する行為は禁止であると明記されています。

よく誤解されるのは、「公序良俗に反する行為=セクシャル表現禁止」ではありません。ただし性的表現が含まれるものと併記がある場合は禁止にあたる可能性があります。

心配な場合は規約をよく読み節度を守った上で、権利元へ問い合わせるのがいいかもしれません。

特に併記がない場合、グロテスク表現の場合は度合い(四肢寸断など)によって公序良俗に引っかかる恐れがありますが、セクシャル表現は性器の黒塗りやモザイク修正を施せば、原則みなされないのが通説のようです。

ネット・SNS上の否定意見の問題点

「主語が大きい」とは
こういうことかと…

上述のように、ネット・SNSでは様々な意見を見かけ、「権利元にもお金を入れないとダメ」といった、筋が通った意見は少数派。

ほとんどはロジック(論理)やエビデンス(論拠)が伴っておらず、著作権の認識や二次創作の定義、ガイドラインの存在を無視している意見が多く占めているんですね。

  • 二次創作は違法行為だ」「支援サイトの二次創作を禁止しろ
    → 法律問題は建前で、実際は著作権にそれほど詳しくない疑惑あり。
  • 著作権って知ってる?」「権利者の気持ちも考えろ!
    → 読み解くと法的問題よりも、主観的な感情論になっている。
  • 二次創作に見返りを求めるな」「支援サイトはオリジナルでやれ
    → それは創作の多様性を否定し、個人の勝手な考えを押しつけているだけ。
  • じゃあ俺もネットの二次創作を勝手にグッズにするけどいいよね?
    → ただ極論で煽(あお)りたいだけの人。愉快犯。

最後のは非生産的なので論外として、お金のやりとりって原則、双方が納得・信頼して成立するものですから、たとえ趣味でも払う価値があるなら払うものです。

日本の誤ったお金の教育

これらの意見を出すのは、単に無知や古い認識以外にも、いわゆる『嫌儲(けんもう)』と呼ばれる人たちも該当します。

本来の定義では、5ch転載や偏向(へんこう)的な抜き出しでアフィリエイト(広告収入)をするブログに嫌悪感を示すスラングです(次第にネット広告収入自体を批難する論理のすり替えが起きていますが……)。

ただ当記事の定義では文字どおり、相手のやりかたにケチつける小姑(こじゅうと)みたいな「儲」けるのを「嫌」う人を指します(ので念のため)。

このような人たちって、

  • 「無料が当然(タダ・ネイティブ)」
  • 「儲けるのは悪いこと」
  • 「楽に稼ぐのは許されない」
  • 「自力で汗水を流す苦労から得るべき」
  • 「他者のモノで金を取るな」

といったような、誤った日本教育・風潮から生まれた刷り込みが強く、マネーリテラシー(お金の仕組み・知識)が低いんですね。

あなたが「お金稼ぎは卑しい」と思ってしまう理由を説明する|20代のお金の教養

日本人は、なぜ「お金の話」をするのは恥ずべきことだと思うようになったのか?――マンガ『インベスターZ』に学ぶビジネス|リクナビNEXT

マネーリテラシーの低い日本人が最初に学ぶべき「あること」とは?|THE21 ONLINE

単に「俺が気に入らない」だけ

正直、「権利者を守れ」や「二次創作で金を取るのは違法だ」と主張する割には、公式見解の無視や偏った知識・認識で語るあたり、ただ単に権利者へ自己投影(一方的な被害者意識)をした、「俺が気に入らないから」なんですよね。

正しい著作権認識やガイドラインを知っているなら、権利者の代弁者気取りはしないハズで、悪質な場合、公式のSNSなどでお問い合わせ・通報行為で創作活動を萎縮(いしゅく)させようとする人もいます。

しかしそれは、「俺は正しいことをやっている」と一方的な正義感・独善的な行動で自己欲求・承認欲求を満たすような、ネットスラングでいう『正義マン』と変わらないものです。

結局何が言いたいかというと、

CHECK!

権利者の代理人や法律の裁定者を気取って騒ぐ人たちのほとんどは、コンビニやスーパーで見かける悪質クレーマーと本質は同じ。

「合法・違法は権利者しか決められない」「二次創作は何かを知り、ルールと節度を守ってガイドライン厳守」で活動しているのなら、基本的に無視してもいいということです。

絵描きなどのクリエイター側の問題点

クリエイター側にも
問題点があるよ

とはいえ、絵描きなどのクリエイター側も、二次創作や権利者への定義・権利問題の意識が低く、ガイドライン無視といった無知のまま行動する人が少なくないのは事実です。

中には権利元の意向を無視するばかりか、明確な根拠がないマイルールを「これが正しい認識だ」とネット・SNSなどで拡散させ、それを信じてしまうクリエイター同士の図式も見られます。

これは非常に由々(ゆゆ)しき問題で、

  • 赤字だからOK?】「同人誌は赤字でやるからいいけど、支援サイトや同人CG集、有料リクエスト(コミッション)は利益になるからダメ」
  • 趣味=無料?】「同人活動や趣味の二次創作では、人件費・制作費は一切発生しないし、させてはいけない」
  • 好きは免罪符?】「作品やキャラクターが好きだから、二次創作を描いても有料行為も権利元の応援だからOK。表現の自由、作家の自由でしょ?」

これらも否定派と同様、明らかに主観的な独自解釈でしかなく、客観的なロジックもエビデンスも伴っていません。一体なんの権限を持って、そう堂々と主張しているのかが不思議です。

リテラシーの低いクリエイターが目立つ

また、ガイドライン不明の二次創作を上げておいて、

  • 「Fantiaの有料記事を見てね」
  • 「続きはFANBOXで公開中」

このような有料行為をするクリエイターは少なくなく、「君さ、本当に権利元(公式サイト)のガイドラインを見て有料記事にしているの?」と、個人的には言いたくなりますね。

これはSkebなどの有料二次創作リクエストも同様です。

その姿勢は権利元のみならず、二次創作ガイドラインを守る人たちにも迷惑をかけかねないもので、ネット・SNS上に掲載するとはどういうことなのか、そこの認識も甘く感じます。

二次創作クリエイターほど、ここのリテラシーの低い人たちが目立つのは、悩ましい限りですね。

そういったリテラシーの低い、二次創作の都合のいい解釈が高じた結果で話題になったのが、『ドラクエ花札騒動』や『ゆっくり商標登録問題』です。

ドラクエ花札、パクリ疑惑で炎上問題、踏み込んで行けない“聖域”とは|めるも

「ゆっくり茶番劇」から考える 商標登録って何なの?|NHK

ガイドラインはなんのためにあるのか?

有料二次創作が冷ややかに見られてるのは重ねるように、「自由を拡大解釈するような、意識の低いクリエイター」がいることも要因のひとつで、権利者が創作ガイドラインを制定するのは、

  • 公式許可】二次創作(特に有料)を法的な問題行為にしないため。
  • 保護の観点】権利者と絵描き側、お互いを尊重し、守るため。

これが理由であり、でなければガイドラインなんて必要ありませんからね。

公式サイトや作者の見解を調べなかったり、ガイドラインを熟読しないままネット・SNSに載せるのは、リスペクト(敬意)の精神に欠く行為だと個人的に思います。

「二次創作をネット・SNSに載せる」や「有料の二次創作をする」って、本当はそのぐらい考えてあげないといけない、重い行為なんですよ。

だからといって、「君はルールを守ってない!」など、ルールを守らないことを厳しく叱責(しっせき)することが、この記事の目的・真意ではありません。

それ以上に、なぜTPP条例で例外項目が設けられたのか、ガイドラインを制定する権利元は、どのような意図で作ったのか……

主張や行動をするならば、ちゃんと理解し、考えてからやってほしいですね。理解して行動できるということは、自分の身や支援者をトラブルから守れるということです。

立場が違うだけで根底は同じ

まさに『同族嫌悪』

どちらにせよ、著作権やガイドラインの概念・本質をわかっていない人は、極端な否定派も、意識が低い絵描き側も、行き着く先は自己本位のごう慢にしかならないということでしょう。

  • 「(俺が気に入らないから)権利侵害しているし二次創作は悪」
  • 「二次創作は別にやるのは自由だし、言うことも自由でしょ」
  • 「俺そこまで詳しくないし」

このように、意見・指摘に「俺に意見するな」と拒絶して極端な持論を正当化したり、開き直って自省しないケースが目立つのも印象的です。

CHECK!

自身が正しく行動するために理論や知識を学ぶのと、「気に入らない」「自己弁護・正当化したい」から理論武装するのとでは、目的も意味合いも全く異なり、生産性があるのは前者。

実体験として、こういう人たちって建設的に知見を広めるわけでもなく、感情的で自分が正しいと思っているだけなので、何を言っても平行線で理解しない(理解ができない)と思いますよ。

支援サイトで二次創作を載せるなら?

ガイドラインを読んで
節度を守ろう

以上の点を踏まえ、もしFantiaやFANBOXなどで二次創作(特に有料記事)を載せる場合は、

  • ガイドライン必読】「ガイドラインを熟読した」上で、有料絵・有料記事にするか考える(不明確・禁止の場合は無料記事にするか、支援サイトに載せない)。
  • 偏らせない】オリジナルを入れたり複数の二次創作ジャンルを入れるなど、二次創作限定アカウント・特定の版権専用としての運用を避ける。
  • 認識の明記】創作ガイドラインを厳守して活動し、問題があった場合は素直に権利者へ従う旨を必ず明記する。
  • 稼ぎすぎない】プラン上限数を設けるなどの対策を入れる。

以上の点を明確に行い、得たお金は個人の活動費・制作費・人件費程度に留めるのは忘れてはなりません。これは支援サイトのみならず、同人誌やCG集、有料リクエスト(コミッション)などにも言えることです。

海外ユーザーの場合

なお、そのユーザーが外国人で海外サーバー発信だった場合、日本と海外では、著作権の認識が異なる点を理解されたほうがいいです。

たとえば、アメリカの二次創作に該当しそうな箇所を引用すると、

【第103条|著作権の対象:編集著作物および二次的著作物】

(a)第102条に列挙する著作権の対象は、編集著作物および二次的著作物を含むが、著作権が及ぶ既存の素材を使用した著作物に対する保護は、かかる素材が当該著作物に不法に使用されている場合には、当該著作物のその部分には及ばない。

(b)編集著作物または二次的著作物に対する著作権は、当該著作物の著作者が寄与した素材であって、当該著作物に使用された既存の素材と区別されるもののみに及び、既存の素材に対するいかなる排他的権利をも含まない。かかる著作物に対する著作権は、既存の素材に対する著作権による保護とは別個独立のものであり、また、その範囲、存続期間、帰属または存在に影響せず、またはそれらを拡大しない。

(原文ママ)

外国著作権法 アメリカ編|公益社団法人著作権情報センター CRIC

厳密には『二次的著作物』の定義で、創作性が高ければ独立されたものとして認識されているものの、見識者の意見や上記を見る限りでも、二次創作の扱いは日本より曖昧(あいまい)のようです。

見識者いわく、アメリカだと「二次創作は公式ユニバース(世界観)のひとつ」と考えられているそうで、海外発のペイントソフト、お絵かきツールの紹介でバットマンやアイアンマンが描かれているのは、そういった理由だと思われます。

こちらもまた、「権利元や著作者がダメと言えばダメ」という認識でしょう。ディズニーとかね。

支援サイトにおける二次創作の是非を考える場合、任天堂も規約に「各国の」と書いているように、日本のものさしで考えず、そこも踏まえなければなりません。

ただ、各国の著作権事情を考慮したとしても、二次創作は他者のフンドシで相撲をとるもの。権利者への配慮・敬意は忘れず、そして判断を下すのは権利者です。

CHECK!

著作権問題は間違いはあっても正解がなく、大切なのは「権利元の見解や指示をしっかり調べ、理解して行動する」こと。極端に著作権の見解を語る内容があったら、しっかり精査する必要がある。

自分の場合、有料記事はすべて「オリジナルか、創作ガイドラインを厳守したジャンルのみ」で、それ以外は無料公開のスタンスをとっています。

リテラシーを高く持つということ

極端な主張には要注意

何度も繰り返すように、二次創作(支援サイトの有料公開)の権利問題は権利者が判断するもの。ネット・SNS上に散らばる、合法・違法・ほぼ真っ黒だのと一方的に決めつける人たちは、

  • 浅はかな受け売り】ネットで聞きかじった法律専門家などの意見を、受け売りで極端に語っているだけ。
  • 拡大解釈】海賊版・無断転載などの二次利用問題を拡大解釈してヤジを言っている、偏見(へんけん)・知ったかぶり・化石レベルの知識。
  • 二次創作警察】権利者の見解や正しい著作権認識より、「俺が気に入らないから」が本音で、権利者の代弁者を気取る。
  • 勝手なマイルール】権利元の見解を調べずに、ロジックもエビデンスも乏しい勝手なマイルールで線引きし、あたかも「正しい見解」として拡散させる。
  • 定義の混同】二次創作・二次的著作物・二次利用の定義を混同している。

正しい知識の共有、問題提起よりも、「著作権を建前に、自分は正しいことを言っている、俺が気に入らないから」などが理由で、自己主張している場合がほとんどです。

特にツイッターでは(匿名だからか)主張がエスカレートし、見る側だろうが絵描きだろうが、立場関係なく行き過ぎな部分も多々あるため、それを見極めるリテラシーが求められます。

最後に:本質を見て考える大切さ

無責任な発言は
すべきじゃない

ここまで書いたのは「支援サイトに二次創作はOK?」という純粋な疑問のみならず、無責任な発言や、権利者の代理人を気取る人が、閲覧者・クリエイターを問わず、ネット・SNS上であふれているからです。

厄介なことに、このような主張をする人ほど『批判』という言葉・意味を間違えていたり、拡大解釈しているため、問題を考えるというよりは、「俺の主張は正しい!」論を振りかざし、極端な自説を押しつけています。

二次創作事情もよくわかっていないから、彼らの極論を信じる負の連鎖が生まれているのも問題で、これは結果的に、創作の多様性を狭め、結果的に権利元にも迷惑がかかるなど、誰も得をしないんですよね。

この記事で一番言いたかったこと

なお、自分がこの記事で言っているのは「ルールを守れ」よりも、

CHECK!

二次創作の姿勢において、権利者の見解・著作権などをちゃんと理解した「エビデンスが存在する」状態で行っているのか。また、その発言・行動に責任と覚悟を持っているのか。

理解しているのとしていないのとは、ぜんぜん違いますし、言及されて「知りませんでした」「悪いとは思っていなかった」なんて言い訳は通用しません。それは無知ではなく「無恥」です。

知らない自体は仕方ないにしても、知らないことを知らないままにしたり、自発的に学ぶ姿勢や反省を生かさない態度は恥ずかしいことだと思います。

何より、ちゃんと考えて行動するということは、自分自身や支援者を守ることにもつながります。トラブルが発生したとき、知見がある・なしの差は明白ですよね。

ネット・SNSの世界はすぐに拡散され、誰しもがリテラシーが高いとは限りません。繰り返すように、「しっかり考えて」活動や情報発信をしてくださいね?

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制定日:2017/2/24
改定日:2022/3/3

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  • 赤竹ただきち
  • 赤竹ただきち  Tadakichi Akatake

勝手ですみませんが、2023年くらいまではプライベートの事情のため、ご依頼・リクエストをお休みします。

プライベートに引きづられてご依頼が遅くなる、期限ギリギリになることが多発しているので、まずは環境を見直してから再開する次第です。

また、最低価格も市場価値を見直し、10,000円〜に引き上げます。これまでのご依頼でも10,000円以上の価格でご提示されていたので不都合はあまりなかったりしますが、ご周知していただけますと幸いです。

イラストレーター・ライター・コーダー&WEBデザイナーの京都生まれなウサギ好き。性別問わず好きなタイプは「反省から学ぶ能動的な人」。物事を定義づけし、見解を交えてわかりやすく解説するのが得意なため、各所でご好評の声を頂いております。

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