
絵描きのネットの書き込みや、ツイッターなどのSNS、pixivといった投稿サイトを見ると、「絵は上手いのに、当人の言動が残念すぎる」と思われるケースは少なくないと思います。
自分も絵描きですが、プロの絵描き(イラストレーター)であっても、
- 自己中心的
- 自己主張が強い
- 無神経で子供っぽい
- 反省(自省)ができない
- ミーハー気質(話題好き)
- 感情的に考える
- 強い言葉を使いがち
このような思慮の浅い言動・行動をする人は、書き込み・ツイートのみならず、実際に会って残念な気持ちになったことはままありますね。
この手のデリケートな話題は極端な論調になりやすいため、あらかじめ断っておくと、この記事で言っているのは、
- 「なぜそう思われてしまうんだろうか?」
- 「どうしてそのような行動をするのか?」
- 「絵描きはどう気をつけるべきか」
という部分を考える内容になっています。
主観的な内容が割と含まれているので、鵜(う)呑みにせず「数ある意見のひとつ」と考えてください。
そして、この記事でもっとも言いたいのは、
絵は上手いのに思慮が浅く、人間性が低いのは損。

ということです。
無論、絵描きでも社交的な人はいますし、思慮深い人格者もいることは忘れないようにお願いいたします。
-
個人の見解です
ほかの方の意見もご参照ください
絵描きはよくも悪くも子供っぽい


こうならないように
気をつけたい
あえて名指しはしないものの、過去に絵描きを生業(なりわい)とする人のツイッターなどで発した問題発言を見ると、
- 【某アニメーター】「こんなアニメ誰が見るんだ」と発言して炎上しても、「あれは悪かったw」と誠実な対応をしない。
- 【某マンガ家】違法購読者に「はやく膵臓(すいぞう)ガンとかになりますように」と無配慮なツイートを行い、指摘されても「行間を読め」と発言を撤回しない。
- 【某マンガ家】部分的な文言に反応・解釈して攻撃的に拡散し、謝罪も反省もしない。
- 【某同人作家】不快な気持ちになったからと、 相手の名前をプロフィール欄に晒(さら)す。
- 【某イラストレーター】明らかに特定人物を誹謗(ひぼう)中傷する絵を投稿しても、「表現の自由」と開き直る。
- 【某イラストレーター】権利問題を出してAIイラストに反対するも、当人もガイドライン不明な二次創作を有料公開していて棚に上げている。
- 【某イラストレーター】二次創作を転載・加工されて、「心に受けたこの傷と怨みは死んでも消えないわ」とツイート。
上記の一例は後から、謝罪したり撤回しているケースもありますけれど、このように、絵描きってよくも悪くも子供っぽいんですよね。プロであっても。
言葉は悪いながら、これでは精神年齢が低いと言われても仕方がないレベル。

リテラシーが低くミーハー気質
ほかにもリテラシーの低い点が目立ち、一次情報や見解をちゃんと調べずに質問しようとしたり、マイルールの理論武装をあたかも事実かのように拡散させる人も数多くいます。
ミーハー気質も気になる部分で、(そういう作風ならともかく)話題性のある作品や事象、ミーム(ネット流行)に乗っかり、ときにはデリケートな時事ネタを描くような人もいますね。
権利関係を調べないとか、ツイッターで流行っているネタに便乗したりね。

「個人の問題では?」で片付けようとしない
ここまで見た人の中には、「絵描きの問題というより、その人の問題ではないか?」と感じる人もいると思います。確かにそれは一理あり、間違っていません。
とはいえ「それは個人の問題でしょ」と安直に片付けるのではなく、繰り返すように、この記事で一番伝えたいのは「絵は上手いのに思慮が浅く、人間性が低いのは損」であることです。
人それぞれとは「前提」の定義であり「結論」じゃない。言われるだけの理由があることを前提として認めないといけない。

その点は留意していただければ幸いです。
変人・子供っぽい人が多い理由


経験者は語る
なぜこのような行動をするのかと言えば、絵描きという行為そのものを考えると、少しわかるかもしれません。
絵描きって視点を変えると、「自分の世界に閉じこもったひとり遊び」と言えるんですよね。
子供のころから絵を描いていた人は、「ひとり人形遊びで子供時代を過ごした」と本質的に変わらず、自分の世界に入り込んで徹底的に探求し、誰かと関わる必要もないからね。

もちろん、全員がそうではありませんが、実際にそういった人はたくさん見てきましたし、自分もそのひとりです。
閉鎖的に自分の世界へ入り浸る形になるため、
- 「この言葉選びはどう思われるか」
- 「他者への配慮を考慮したか」
- 「思慮が足りているかどうか」
- 「質問する前にちゃんと調べたか」
などといったようなコミュニケーションが苦手で、自分の行動を客観的に見ることができない(=メタ認知が低い)んですね。
逆に大人になってから描きはじめた人は、子供時代はさまざまな人とのコミュニケーションが取れていたでしょうから、思慮がある良識な人が多い印象を受けます。
メリットとデメリット


悪い意味だけでは
ないんだけどね…
「絵描きは変人が多い」とよく言われるのもそうで、この『変人』を言い換えると、
CHECK!
こだわりが強く、自分によくも悪くも素直であるため、一般常識からはズレた行動をする。ということでもあります。
この性質・性格は一方的に悪いわけではなく、クリエイティブだと有利に働いて強力な武器になり、基本的にひとりで完結するため、ズレていてもさほど問題にはなりません。
ただ、社会常識や協調性、リテラシーが求められる場所……たとえば職場やネット・SNSの世界だと、これらの性格は自己中心的・利己的・配慮がないと見られてしまい、不向きなんですね。
ネット・SNSは年齢・立場のない社会なので、ある意味絵描きとは相性が悪いかも。

絵描きには変人が多い?【画家を目指す人は感性が違う】|熊内孝之のアート×ビジネス会議
【芸術家は変人が多い?】芸大生が思う芸術関係者の自己主張の強さとトラブルの原因|小獅子の尾
絵描きの性格はこんな感じです|フリーランスデザイナーSHIMAのライフブログ
絵が上手い人の特徴10選! 絵が苦手な人との決定的な違いとは?|なが田カガリ~ペットエタニティポーセ〜
独創性と協調性は水と油
美術・イラスト系の高校・大学・専門校に通っていたころ、独特な感性やこだわりがあるせいか、
- 自己主張がやたら激しい
- 頑固者で無配慮
- オタク用語やネットスラングで会話
- 素直すぎてすぐ感化される
- 無口で何を考えているかわからない
- 感情的すぎて会話にならない
- 論点が噛み合わない
- 好きな話題は早口で饒舌(じょうぜつ)
このような人は年齢・性別を問わず結構いましたし、独創性と協調性は、水と油のようなものです。
絵描きは社会不適合者が少なくない


絵描きは社会不適合者?
そういった意味では、精神的に未熟で協調性・社会的コミュニケーションがとれず苦手な人(=社会不適合者)が、絵描きになりやすいともいえます。
目の不自由の方の話でたとえるなら、
CHECK!
目の不自由な人は、聴覚や嗅覚が優れて発達するという話があるように、絵描きは社会性・協調性の能力が不自由なぶん、独創性・創造力が優れている傾向がある。これに明確な根拠があるわけではなく、あくまでも主観の体験則に過ぎません。
ただ自身の経験・体験談、当事者の話を見ると、社会の「普通」が理解しにくく社交性に問題があるから、別の能力が才能として開花されやすい理屈は、腑(ふ)に落ちるんですね。
ゆえに一般常識のものさしで見てしまうと、社交性が低くこだわりが強くて素直すぎるし、一般常識からずれている結果、思慮が浅く子供っぽく、精神年齢が低いと、話がつながっていきます。
自分に自信がないから
さきほど絵描きはリテラシーが低くミーハー気質が目立つと述べたように、これは同調しないと落ち着かない、受動的で流行に乗っているのをアピールしたいという、自信のなさのあらわれです。
精神的に幼い・コミュニケーションが苦手ということは、自分に自信がなく、自分で調べ、考えた意見・意思を持ちにくいとも言えます。

リテラシーの低さはどちらにせよ問題ではあるものの、ミーハーに関しては、トレンド(流行)を追いかけること自体は絵描きに必要な能力ですし、知名度向上などのメリットは確かにあります。
しかし、自己研鑽(けんさん)のために信念を抱いてやっているのか、周りに便乗して安心感を得る・評価されるのが目的なのか、精神面の観点からだとまったく性質が異なります。
自分が見る限り、信念を持ってトレンドを探求する人は少数派で、自信がない・信念がない=精神的自立が弱いとも言えるかもね。

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精神的な病気にもなりやすい
社会的な適応力や協調性が苦手なため、現代社会の環境にストレスを感じ、うつ病や双極性障害など、性格に影響の出る心の病気にかかっていることも少なくありません。
最初に上げた問題一例の作家さんの中には、障害をプロフィール欄で公表していますからね。なぜわざわざプロフィールに書くのかと個人的に思うのはともかく。
「絵描きは病人」というわけではなく、そのぐらい繊細(せんさい)でデリケートな人たちが珍しくないということです。

情報発信の機会が増えたからこそ
とはいえ、ネットやSNSの登場などで、情報発信できる絵描きが増えましたし、少なくとも日本のネット・SNS上では、作品と作者の人間性はセットで見られがちです。
たとえ独創性と協調性が水と油であっても、情報発信するならば、協調性やリテラシー力は求められるでしょう。自分の軽はずみな発言・行動で作品に泥を塗るのは、作品が可哀想ですからね。
「反省(自省)して気づくこと」の大切さ


反省して気づくって大切
ここまで書けるのは、かつて自分自身もそうだったからなのもあるんですね。
学生時代は絵描きの能力に注いだぶん、他者との交流が嫌いで、我(が)が強く極端に考えて無神経な発言をしたり、精神年齢は低いし自分の世界に閉じこもる自己中心的な性格をしていました。
それを大人になったころに気づいて反省し、現在でも矯正を続けています。
ゆえに現状でも未熟な部分・至らぬ点、迷惑や失敗から学ぶことは山ほどありますし、自分の欠点を認めて変えようとするのは誰だってやりたくないし、しんどいものです。
しかし、おかげで作品のみならず、人間性も少しずつ評価されるようになりましたね。
こういうのはアレだけど、子供時代にSNSがなくてよかったと本気で思う。

情報発信する絵描きがそのような性格だと損しかないし、この「反省(自省)して気づくこと」って本当に大切です。
絵描きだからこそ自己研鑽をすべき
今の時代は絵描きも情報発信できるのですから、作品の心証を崩さないためにも、協調性やリテラシー能力の研鑽を意識的・能動的に取り組む姿勢は必要でしょう。
「作品と自分は関係ない」と言う人もいるでしょうけど、案外一緒に見られるもので、作者の問題発言や行動で、作品まで風評被害に遭(あ)ったケースは少なくありません。
またフリーランスの絵描きは、クライアント(依頼主)との信頼の構築・継続による営業活動が大切で、人間性が低いままでは信頼は得られないため、フリーで食べていくのは厳しいものです。
絵描きが情報発信をするのなら


実践した改善方法
ゆえに、情報発信をする絵描きは、
- 【作品=作者】自分の言動と作品の評価は比例する。
- 【リスペクト】問題行動でもない限り、極力相手に敬意を払う意識を持つ。
- 【世の中は単純じゃない】物事を0と100の極論で判断しない。
- 【踏みとどまる】「この言動はいいのだろうか?」と立ち止まる。
- 【リテラシー力】物事を正しく理解する能力を身につける。
- 【非を認める勇気】反省できる人は、自分にも周りにもプラスになる。
これは、自分が今でも実際に行っている改善方法で、裏を返せば、「これらができない絵描きは、情報発信やフリーランスのリスクが大きすぎる」と言えるでしょうね。
最後に:絵は上手いのに思慮が浅く、人間性が低いのは損をする


いい作品を描くなら
人間性も高めたい
世の中は、作品と作者をひもづけて考えられてしまうことも少なくありません。「この作家は性格最悪だから作品も好きになれない」という感じですね。
絵は上手いのに思慮が浅いし人間性が低いってもったいないですし、損でしかありません。
だったら、「絵は好きになれないけど、作家の人間性は悪くない」のほうが、まだいいのではないかと自分は思います。
もちろん、「絵は上手いし人間性も素晴らしい」が一番理想的です。

「SNSでは絵関係の話題メイン。日常やセンセーショナル(時事・話題性)なネタにはあまり言及しない」のも、一種の自衛策で、自分はこのスタンスに近い内容で活動してきます。
絵描きとはブランドでもある
繰り返すように、絵描きと絵は一緒にみられがちです。つまり、絵描きというのは絵のブランドでもあるんですね。
見る側からすれば、趣味であってもプロであっても関係ありません。
企業が不適切発言・不祥事・トラブルを起こせば、商品のイメージダウンをしてしまうのとほとんど一緒で、それってすごくもったいないですし、絵に対しても可哀想です。
情報発信する絵描きなら、作品のマイナスイメージにならないよう、言動・行動をより気をつける意識も大切ではないでしょうか。

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