
『ソニックフロンティア』のストーリーは、聞き取りイベントやボイスログ収集などをしても、日本語訳が英語版と異なることや、情報も散在していて初見では話がわかりにくい作品です。
そのためソニックをはじめて遊んだ人や、長年シリーズを知っている人も、
- 「ストーリーが難しく意味不明だった」
- 「よくわからないまま終わった」
- 「説明不足で理解できない」
- 「なんでセージは泣いた?」
- 「結局ソニックの身に何があったの」
- 「あのラスボスは何?」
こういった状況になって、混乱している人が少なくありません。
ゆえにこの記事では、「ソニックフロンティアの設定やストーリー、謎がよくわからなかった」という人に向けて、
- ストーリーのムービー
- キャラクターの聞き取りイベント
- エッグマンのボイスログ
- 真のラスボス戦で語られていた情報
- デジタルコミック
- Webアニメ版
- 開発者インタビュー
- 海外ソニックwiki
- 英語版の内容
- 追加ストーリー『超・完全決戦』
これらをもとに、自分なりの解釈をまとめました。
あくまで公式や有志の情報を調べて参考にし、かみ砕いて考察した解説のため、公式の意図した内容とは異なる可能性があります。もし間違った情報・解釈だった場合はご指摘願います。
上述しているように、追加ストーリー『超・完全決戦』の内容を本記事に追記していますので、ご注意ください。
-
ネタバレ注意
記事にネタバレがあります
時系列・ストーリーについて

本作の時系列やストーリー展開の謎や意味について、細かく記載していきます。
本作の時系列は?
本作の脚本を担当したイアン・フリン氏のアメコミ(IDW)版のように、「『初代』から『チームソニックレーシング』まで、ほぼすべての作品の内容が起きている」感じになっています。
イアン氏は「独立した物語」と言っているけれど、その理屈で言うならば、本作は『チームソニックレーシング』の後の物語。

とはいえ、全作品を含めてしまうと、
- 『フォース』は英語が存在しない世界のため『アドベンチャー』と矛盾
- 『アドベンチャー』と『ワールドアドベンチャー』の世界地図は異なる
- 人間のデザインが各作品でバラバラ
各作品の世界観設定がかみ合わなくなるため、「過去作とよく似た出来事があった世界」と解釈をするのが自然です。
フロンティア(テイルスチューブ公開時?)まで、人間世界とソニック世界は巨大リングで行き来可能という裏設定もあったとか。ソニックXの次元転送装置や、映画ソニックの描写も裏設定が含まれているのかもね。

冒頭でカオスエメラルドが島に集まったのは?
今作の冒頭でカオスエメラルドがスターフォール諸島に集まっていたのは、デジタルコミック版と本編で描写に差異があり、
- 【デジタルコミック】カオスエメラルドはすでに集まっていた。
- 【本編】セージがジ・エンド対策のためにカオスエメラルドを集めていた。
となっていて、デジタルコミック版のセージは古代人のサーバーにまだハッキングしておらず、ただのAIであったため、劇中の描写からズレがあるように思えます。
強引に解釈するならば、
- エッグマンの持参か、偶然スターフォール諸島にカオスエメラルドが複数集まる。
- ソニックたちは感知し、スターフォール諸島へ向かう。
- エッグマンがハッキング、スターフォール諸島再起動。
- セージが古代人の歴史・記憶を読み取り、島の真実を知る。
- 残りのカオスエメラルドはセージの手によって集結させる。
- ナックルズがスカイサンクチュアリからスターフォール諸島へワープ。
- 本編の冒頭(ソニックたちの登場シーン)へとつながる。
『フォース』のときもデジタルコミックと本編で設定が異なったため、今回も同じパターンだとは思いますが、このようなイメージでしょうか。
フォースのときよりかはズレはないかも。

セージがカオスエメラルドを集めていたのは、本作のラスボス『ジ・エンド』が完全復活しないよう、島の防衛を整え、パフォーマンスを最大限に高めた万全の保守管理をするためだと思います。
なぜ今作の敵(神兵・守護神)たちはソニックを襲ってくるの?

「我らの技術の結晶がこのような兵器に使われるとはな……だが滅びを待つつもりはない」
古代人の長老(日本語版)
今作の敵たちは、古代人が種族存続のために用意した島の防衛システムです。
コンピュータでいうファイアウォール、人間でいう白血球のような存在であるため、古代人(ココ)以外の近づいた異物は自動的に排除しようとします。
スーパーソニックが謎のレーザーにあたって変身が解除したのも、古代人の防衛システムによるものである可能性がありえそうです。
なおトレーラーのニンジャがココを襲うシーンは、セージがソニックをおびき寄せるためにやったという解釈もできますが、劇中の行動と矛盾するのでイメージ映像と考えるのが自然かもです。
初期トレーラーのエミーの声や、セージに殴りかかるソニックもそうだし……

追記
追加ストーリー『超・完全決戦』で、襲ってくるのはジ・エンドに汚染されている影響も示唆されました。また量産型デスエッグロボの破損はエッグマン不在のため、火山の熱と噴煙の影響ではないかとセージが語っていたので訂正しました。巨神に最後のカオスエメラルドがある理由
スプリームを除く巨神に毎回、最後のカオスエメラルドがあるのは、巨神はカオスエメラルドのエネルギーを供給源にしているからです。
ただおそらくは、各個体に封印したジ・エンドのエネルギーでも最低限動けるようなので、最高のパフォーマンスへするために、カオスエメラルドを設置していた感じでしょう。
劇中の描写ではギガント・ワイバーン・ナイトは肉体のエネルギー、スプリームは精神のエネルギーを取り込んでいる感じですね。
セージが巨神を完全に操れなかった理由はここで、この話はエッグマンのボイスログ14でも言及されているよ。

仲間たちが電脳空間に捕まり、脱出できたのは?
ソニック、エミー、テイルスの場合はセージがやったのか、古代人の防御機構かは定かではないものの、ナックルズに関してはセージが閉じ込めたことが示唆されています。
これはナックルズが主人公のWebアニメ版からの描写ですね。
ただソニックとのやりとりにおいて、
「今ならなぜキミがオレの仲間を閉じこめて、オレと戦ったのかもわかる」
ウラノス島のソニックとセージのやりとり(日本語版)
こう述べられて彼女自身は否定していないので、ソニックたちもセージが閉じ込めた可能性が高いです。
電脳空間に閉じこめていた理由は、
- 【守るため説】エッグマンと同じようにジ・エンドから守るため。
- 【障害説】ジ・エンド阻止の障害なので、電脳空間でおとなしくしてもらうため。
セージの行動を見れば後者の理由が強そうです。
レイア島では仲間たち全員が電脳空間から脱出し、ソニックのもとに駆けつけたのは、おそらくエッグマンのようにテイルスが解析して脱出したか、セージが開放したのではないかと思います。
カオス島でテイルスがその旨をソニックに伝えているし、セージもソニックたちに協力するなら捕らえておく必要がないからね。

ソニックを苦しめた『サイバー化』って?

ソニックは電脳空間を自由に行き来できたせいか、電脳のマテリアルへアクセスしたり、取り込むことができるようになります。
メモリーアイテムやエメラルドキー、ソニックのスキル技は、それを視覚化したものだよ。

取り込むことで新たなスキル・開放能力を獲得できる一方、取り込みすぎると身体が侵食され、最終的には電脳空間に魂を持っていかれて実質的に死んだ状態になってしまいます。
これがサイバー化現象で、セージはこれを「死の運命」と称していました。
このサイバー化を治すには電脳空間を体験した誰かの助けが必要で、電脳空間へアクセスして魂を連れ戻さないといけません。
日本語版テイルスの「電脳に囚われているこの身体を使って……」が余計ややこしい。英語版はヒントを見つけた上で、素直に「ソニックが助けてくれたんだ! だから今度はボクたちの番だ!」なだけに。

追記
追加ストーリー『超・完全決戦』で明かされた描写によると、「ジ・エンドに干渉されたサイバーエネルギーで侵食される」とされ、レイア島でソニックを救えたのは等価交換であり、仲間を呼び戻せば侵食が再開する様子が描かれました。あの天の声はなんだったのか
「可能性の原生生物(いきもの)……」
「己(おのれ)の力で電脳空間を克服した奇跡の者……お前こそが解決の鍵となる」
天の声(日本語版)
あの女性の声はジ・エンドで、電脳空間を自由に行き来できるソニックに対して「お前こそが解決の鍵」と語り、後述するように自分の封印を解くため、ソニックを利用していました。
要は、天の声はラスボスだったということだね。

天の声はソニックに何をさせたかったの?
天の声(=ジ・エンド)の半身を封印した巨神たちやレイア島の6つの塔は、いわば鎖のようなもので、巨神が倒されて塔の機能も停止すると封印が解かれてしまう仕組みになっています。
さきほど述べたように、
- 【肉体】ギガント・ワイバーン・ナイト
- 【つながり】6つの塔(封印のくさび)
- 【精神】スプリーム
このように、分割して封印されている感じですね。
そこでジ・エンドはソニックに「試練」と称し、巨神を破壊させ、レイア島に導いていました。
ソニックが天の声に仲間を助ける方法を聞いても無視されたり、話がかみ合っていないのは、そういうことであり、だから「試練をこなせば仲間を助けられる」と彼は判断して行動します。
それをジ・エンドの脅威を知っていたセージが、「ソニック排除」という形で阻止しようとした構図。

追記
追加ストーリー『超・完全決戦』ではウラノス島にも塔があり、巨神に乗って戦った戦士たちを称える記念碑として登場します。また塔は、ジ・エンドの脅威を感知すると地上からせり出す仕組みのようです。スターフォール諸島・電脳空間について

スターフォール諸島とはどのような島か、電脳空間の謎や、なぜカオスエメラルドと深いつながりがあるのかの解説です。
カオスエメラルドはどこから来たのか

カオスエメラルドは宇宙人だった古代人が持っていたテクノロジーであり、宇宙船やスターフォール諸島の動力源です。
ソニックの星に古代人が定住したのは、地上のマスターエメラルドに引きつけられたことが示唆されています。
- 【マスターエメラルド】ナックルズが守る巨大な宝石。島を浮かせたり、カオスエメラルドの暴走を止める力がある。
ではマスターエメラルドはどこから来たのか……

英語版のシーンとセージの口から、古代人がジ・エンドに滅ぼされた際は、生き残りがマスターエメラルドとカオスエメラルドを、島の外へ持ち出す取り決めがあったことが判明しています。
それによってカオスエメラルドで動いていたスターフォール諸島は機能を停止し、年月を経てエキドゥナ族に渡った感じ。

島や電脳空間の仕組みを詳しく
スターフォール諸島を巨大なCPUに改造して電脳空間を構築した古代人は、自分たちの記憶・思考・意識 ・歴史などをデータベースとして記録・保存していました。
スターフォール諸島自体が巨大なパソコン・サーバーであり、劇中ではそれを取り出して過去の映像を再生していたんですね。
イメージ的には、
- 電力(カオスエメラルド)
- CPU(遺跡・ポータル)
- ストレージ(電脳空間)
- デスクトップ(フィールド全体)
- ファイル(敵や魂など)
このような感じですね。
WindowsXPのデスクトップ画面が青空の草原だったし、クロノス島とちょっと似ているね。

電脳空間が過去作の内容になっているワケ
電脳空間には記憶をアーカイブ・具現化する機能が自動搭載されていて、これは古代人だけではなく、電脳空間に侵入した生命体も対象になっています。
ソニックが侵入したから、過去作が再現された風景・ステージ構成が出るし、高速道路の風景がソニックとエッグマンで同じなのは、「お互いに同じ体験をしてきたから」だとも言えます。
そう考えると、ソニックとエッグマンの関係って深いよね。

「記憶から再現する」という仕様上から心象世界(=願望や心の闇)も再現できてしまうようで、テイルスはソニックに電脳空間でもうひとりの自分から責められる体験を告白しています。
島に動物が渡り鳥ぐらいしかいない原因
追加ストーリー『超・完全決戦』でエッグマンが語っていたのは、元々スターフォール諸島にいた動物を古代人が安全のため、別の場所に移されたからと説明しています。
しかし古代人が滅んだ結果、動物を戻すこともできなくなってしまったため、スターフォール諸島は渡り鳥ぐらいしか動物がいない無人の場所になってしまったそうです。
島のフィールドにレールなどが宙に浮いている理由
物語を進めると、島のフィールドにはグラインドレールやオブジェクトなどが、どんどん追加されていくことは周知のとおりです。
これについては追加ストーリー『超・完全決戦』でのセージいわく、あれは記憶からつくられた、ソニックたちしか見えない電脳空間から漏れ出した産物のようです。
セージ目線から見たら、ソニックたちは空中に立ったり滑っているようにしか見えないということ……なかなかのシュール。

ビッグはどうして電脳空間で釣りをしているの?

本編中では「釣り場を探していたら迷い込んでしまった」と本人が述べていたものの、追加ストーリー『超・完全決戦』でセージが語ったところによれば本人ではないとのこと。
彼女いわく、ソニックの記憶からつくられた違和感がないぐらい鮮明な電脳の存在であり、本物の彼はミスティックルーインで相変わらずカエルくんと釣りを楽しんでいるらしいです。
まあビッグは見たら忘れられないぐらいインパクト大きいし、アドベンチャー2や秘密のリングで神出鬼没なことをしていたからね。そんな彼だから、セージの予想に反して本人であっても不思議じゃない。

古代人・ココについて
作中でも謎が多い古代人・ココについて述べていきます。
古代人がカオスに似ていたのはなぜ?
イベントシーンを見てもわかるように、古代人はカオスと似た容姿をしていて、彼と違うのは性別や老化の概念があり、カオスエメラルドからパワーを得る能力がないことです。
- 【カオス】『アドベンチャー』に登場したマスターエメラルドの守護者。スライム状の肉体を持ったチャオの突然変異体。
エッグマンの解析によると、古代人とカオスは親類の種族で、もともと古代人は別の姿をしていたと思われますが、長い年月を経てDNAが突然変異してカオスのような体になったとのことです。
追記
追加ストーリー『超・完全決戦』でのセージによると、もともと古代人は多様な形態の種族が共存していて、生き残り母星を脱出できたのは、カオス型の高知能種族だけだったようです。イアン・フリン氏が語るチャオと古代人の関係
イアン氏によると、エンジェルアイランドに移り住んだ古代人の子孫がチャオであるというイメージを持っているのだそうです。
つまり古代人がカオスに似ているのではなく、カオスは古代人の先祖返りをした姿と言えます。
ソニックシリーズにはバビロン族やブラックアームズ、ウィスプなどの宇宙人種族が多すぎるから、宇宙人を出すなら関連づけたかったとか。

古代人はどうして滅んだのか
母星をジ・エンドに滅ぼされた古代人はソニックたちの星に移り住み、それからしばらくしてジ・エンドが再来し、激しい戦争ののち、巨神4体を使ってジ・エンドの半身だけ封印に成功します。
この封印された半身こそが天の声だね。

古代人たちが多大な犠牲を払い、巨神4体を使ってようやく半身を封印できたほどなんですから、それだけジ・エンドは強大な存在なんですね。
しかし、ジ・エンドとの戦争で島は厳しい環境変化が発生してしまうなど、彼らへのダメージは大きく、一世代の短い期間に絶滅したそうです。
セージの力添えもあったとはいえ、そんな強大な敵をねじ伏せられるソニックさんパネェ。

追記
追加ストーリー『超・完全決戦』では、巨神たちのモデルは母星の他種族であり、同胞の無念を晴らす思いから、彼らを模して巨神たちをつくりあげたとされます。古代人のその後
わずかな生き残りは上述やWebアニメ版のとおり、マスターエメラルドとカオスエメラルドをスターフォール諸島から持ち出し、エンジェルアイランドになる場所へ逃げたと思われます。
- 生き残りがスカイサンクチュアリ → エンジェルアイランドになる場所へ移動。
- 古代人滅亡。数千年後にエキドゥナ族(ナックルズ族)が繁栄。
- エキドゥナ族はカオスに滅ぼされ、カオスはマスターエメラルドに封印。
- エキドゥナ族の生き残りが、土地の一部をマスターエメラルドで浮上。
- エンジェルアイランド誕生。3000年後の現在にいたる。
『アドベンチャー』の設定を踏まえるなら、このような時系列になります。
余談ながら、『ソニック3&ナックルズ』に登場したマスターエメラルドの祭壇の外観・場所が違うのは、「祭壇は複数存在する」が海外ファンの間で定説っぽいです。
Webアニメ版のナックルズのセリフから、マスターエメラルドの祭壇は古代人たちが作った可能性も示唆されているね。

そもそもココって何?

ココは古代人が使っていたお守りで、ココたちが古代人の記憶を引き継いでいた、もしくは古代人たちの無念や後悔が宿ったものではないかと、ソニックは考察しています。
持ち物に魂が宿るのは日本で言うところの付喪(つくも)神の感覚に近く、ここは日本のゲーム開発者ならではの設定かもしれません。
『トイストーリー』とかがあるから、モノに魂が宿る発想は日本特有ではないんだけどね。

そして願いが叶うと死んでしまうのは、「持ち主のやりたいことや未練を成し遂げて役目を終えたから」です。

「ワシですら以前己(おのれ)が誰なのか忘れてしまった。覚えておるのはココたちの安全を守りたいということぐらいじゃ」
「そしてそれに失敗してしまったという後悔じゃ」
長老ココ(日本語版)
長老ココを話を聞く限り、記憶具合は個体によってまちまちで、何かしらの後悔や無念だけを覚えているココ、カオス島のメカニックココのように、ある程度覚えているココも見られます。
日本語版では先生ココと生徒ココの元の持ち主の関係が気になったものの、英語版では親子だったみたい。

付喪神|Wikipedia
ハーバード大教授が語る「モノには魂が宿る」の強さ|日経ビジネス
なぜエミーたちはココの言葉を理解できた?
日本語版では「よくわからないけど話せる」でしたが、英語版は「電脳空間が翻訳してくれている」と、具体的なニュアンスになっていました。
電脳空間は古代人の文化も記録されているので、ココの言葉(=古代人の言語)がわかるという感じですね。
ここは英語版のほうがわかりやすいかも。

あの謎のマークの意味は?

ココが成仏したり遺跡に登場するこのマークについて、本編では詳しく明かされませんでした。
追加ストーリー『超・完全決戦』でようやく判明し、あのマークは古代人たちにとって神の象徴であり、信仰の対象だったとのことです。
ココの成仏シーンや本編でセージが復活した際に出たのは、古代人が崇拝する神の意向的なものだったのかもしれません。
このシーンだけ、セージの意味深なカットが映るんだよね。考察の余地を残しているのか、または別の作品で明かされるのか……

セージについて

セージはどういう存在だったのか、なぜソニックを排除しようとしたのか、涙を流した理由など、彼女の行動の意味についてまとめました。
セージの正体を教えて

セージはもともと、エッグマンが古代人のテクノロジーを奪うために開発したAIプログラムで、電脳空間にハッキング後、古代人のテクノロジーが混ざって人間の少女のような姿になりました。
「しかしなんたる科学力じゃ。AIプログラムがこうして義体化しておるんじゃからな」
「まるで人間のように見えるぞ。魂までは無理のようだがな」
セージとエッグマンの会話(日本語版)
Siriを未知のクラウドサーバーに接続したら、擬人化+実体化をしたようなイメージ。

セージはそのとき、電脳空間から古代人の意識や情報も取り込んでいたため、巨神を少し操れるし、古代人が滅んだ歴史やジ・エンドの脅威を知ることになります。
「我らの故郷の星は失われたが、この電脳空間に我らの知識と歴史がすべてアーカイブされた」
「ここにアクセスすれば誰でも我らのすべてを共有できる……あらゆるものがひとつになれる」
古代人の長老(日本語版)
「閉じ込める」ことが最善だと判断
事象演算の結果、「まず主人のエッグマンをジ・エンドの脅威から守る」に行き着き、意図的に電脳空間から出さないようにし、カオスエメラルドを集めてジ・エンドへの対策を講じはじめます。
ただ、ジ・エンドの破壊より「復活させないための保守管理」の側面が強く、劇中でも「封印する(倒す)」ではなく、「阻止」という表現を使っていました。
そもそもジ・エンドは、あれだけ古代人の犠牲を払って半身を封印できたレベルなんですから、セージひとりで倒すのはまず無理なんですね。
セージが繰り返し「運命」「定め」という言葉を使っていたように、古代人の記憶から「この強大な存在に立ち向かうことは不可能だし無意味」だと、あきらめて保身になっていたと思います。
セージは自分で抱え込んじゃうタイプかもね……

セージが当初ソニックを排除しようとしたのは?

セージが当初ソニックを排除しようとしていたのは、もちろん敬愛する主人を悩ませる宿敵だからなのもあります。
しかし、ソニックはただひとり電脳空間を自由に出入りができ、しかもジ・エンドと(程度はあれど)会話もできるイレギュラー的(異端)な存在です。
セージからすれば、
CHECK!
電脳空間から簡単に抜け出せて、戦闘能力があり、ジ・エンド復活を手伝っている星を滅ぼす(=主の死)脅威そのもの。に、ほかならないんですね。
英語版では、攻撃する前に「立ち去れ」と口頭で警告しているので、その警告を走って無視をしたソニックを排除するという、建設的な手順をやっていたりはします。
ジ・エンド復活の要因はほぼエッグマンだけれども。

中盤でいきなりセージが泣いたのがよくわからない
このシーンについて日本語版のニュアンスでは、
「ドクターの指示どおりにしか動かない(=AIの)私は、運命は変えられないと思っていた」
「そんな私でも、彼のように運命にあらがうことはできるの?」
日本語版のセリフ(要約)
という感じで、英語版は、
「彼らが見せてくる友情という『絆』や、遺伝子とは違う『愛』から生まれた家族……これらは私の欲しいものだった」
「敵である彼らを見なければ、未来を受け入れるのも簡単だったのに……」
英語版のセリフ(要約)
と、なっています。
英語版のセージは、オーボットやキューボットを私の兄弟かと質問するなど、精神的なつながりを求めているも、ジ・エンドの破滅の運命には逆らえない葛藤(かっとう)を抱えています。
セージは英語で「賢者」という意味になるだけではなく、セージの花言葉は「家族愛」ですからね。
イアン氏はまた、「SEGA」のアナグラム(並び替え)でもあるとも語っているね。

日本語版は「行間を読め」という感じでわかりにくいとはいえ、根っこの部分は英語版と同じだと思います。
英語版のセージはかなり人間くさくて好き。セージのメモリーアイテムがエミーと同じハート型なのは、エミーと同じく「絆と愛」を求めているから。

セージの花言葉|種類、特徴、色別の花言葉|LOVEGREEN(ラブグリーン)
セージとソニックの考えかた
- 【セージ】運命を変えるなんて無理(受け入れるしかない)。
- 【ソニック】運命は走りつづければ変えられる(どうするかは自分次第)。
このように、協力するまでは正反対でした。
そして誰かを助ける意識とあきらめない心、予想外の行動をするソニックを見続けたセージは、主人の敵である彼の排除から、ジ・エンド再封印(破壊)の協力へと考えを改めるようになります。
「走り続けなければ、その“想い”に辿り着けない」とはそういうこと。

セージが「お父さん」と言ったのは?

言わずもがな創造主のエッグマンのことで、ただのAIだったセージがそのような感情が芽生えたのは、結果や運命に縛られず、信頼し合って規格外の行動をするソニックたちの影響が大きいです。
セージは繰り返すように絆と愛(家族愛)を求めているから、「お父さん」と言ったんだね。英語版では特にエミーの純粋さに影響されたのが、きっかけとして強いと思う。

一方エッグマンも、次第に娘のような感情が芽生えていたことがボイスログや英語版のセリフで明かされています。
ラスボス戦の曲名について
ジ・エンドと戦うときに流れるラスボス曲は『I’m with you(私が一緒についている)』です。
ソニックが「セージ、俺が一緒についている」とも、セージが「ソニック、私も一緒にいる」ととれるのみならず、セージがエッグマンへ「お父さん、私がついているよ」という解釈もできます。
これはセージを見送る際、
「セージは最高傑作……心配無用じゃ」
セージを見送るエッグマンのセリフ(日本語版)
というシーンが英語版だと、
「気をつけるんじゃ……わが娘よ」
セージを見送るエッグマンのセリフ(英語版より意訳)
このように言っているためで、曲名からそう感じさせますね。
日本語版も「決して自分の娘とは言わないけど愛情がある」というツンデレ的な魅力があるし、愛情をストレートに言わないのが日本っぽい。

ED曲とロード画面に込められた意味
エンディングテーマの『Dear Father』は、娘のセージが父親のエッグマンへの感謝と愛、そしてまた出逢うことを伝える歌で、
「あなたが私にいろいろ与えてくれたこと、感謝しています」
「彼らをつうじて愛すること、愛が美しいことを知りました」
「私はあなたの創造物、そして娘で幸せでした。さようなら」
「私たちは『愛』から生まれた家族になれるかもしれない」
「お父さんも同じ気持ちでいてほしい。また逢う日まで。ありがとう」
『Dear Father』歌詞より(意訳・要約)
このように、セージの行動を知るとより泣ける内容になっています。
ちなみにロード画面の三角形がだんだんと頂点が増えていき、最終的に円形になるのは、セージに魂が宿っていることを表しているんだそうです。
まるでピノキオが木人形から人間になった感じ。ロード画面の意味がわかると「おお!」ってなる。

追記
追加ストーリー『超・完全決戦』のスタッフロールで流れるI’m with youは歌詞付きで、「私(セージ)はあなた(エッグマン)の家族になった。一緒に帰れるね」と、Dear Fatherと対照的な曲になっています。セージは結局死んだの?
ラストのシーンを見ればわかるように、エッグマンが必死にサルベージしたおかげで、セージは復活することができました。
セージの「お父さん、ほめてくれる?」から、セージを復活させた際に「いい娘じゃ」と優しく語りかけているのは、まさに父と娘ですよね。
エッグマンが父性に目覚めるって新鮮で、ぐっと来るものがある。

その後のセージはどうなったかについては、PCゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ殺人事件(ソニック殺人事件)』のラストシーンに1カットだけ再登場しています。
あのゲームの描写を見る限りだと、冒頭のイラストのようにエッグマンの家族の一員として幸せに暮らしていそうですし、今後もパーティゲームなどで登場しそうです。
追記
追加ストーリー『超・完全決戦』ではセージ生存エンドになっています。どちらの結末でもエッグマンの家族になれるのはいいですね。ラスボスについて

本作のラスボス『ジ・エンド』について、結局何者だったのか、何がしたかったのか、なぜあのような姿なのかの謎を述べていきます。
ジ・エンドって何者なの?
「我は宇宙の秩序をつかさどる、調律者であり裁定者……」
ジ・エンド(日本語版)
ジ・エンドは自身を「調律者であり裁定者」と称し、何万年以上も多くの惑星や生命体を独善的に消し続けてきた存在です。
見た目は黒い月のようですが、実際はエネルギー生命体であり、半身を削り取って休眠状態になれど、生命活動に支障はありませんでした。
また半身(男声)が、
「わが存在は蒼穹(そうきゅう)の彼方にあり」
ジ・エンド(日本語版)
こう言っていたことから、半分は電脳空間(巨神の中:女声)、残りの半分は宇宙空間(月の裏側:男声)にいた形になります。
アドベンチャー2の月破壊はビックリしていそう。飯塚氏によると壊された部分は現在裏面になっていて、地上からは破壊後も円形に見える裏設定があるとか。

ジ・エンドの言っていることがわからないんだけど…
ジ・エンドは自分以外の生命は愚かでぜい弱だと見下し、志(こころざし)を持つ生命体を「運命」として裁定するのが使命と語るなど、ある意味神らしい性格です。
「なんて巨大な悪意なんだ」
古代人(日本語版)
「志を持つ生命体」とは知的生命体全般をさし、生きる意味を問うほどの高度に知能をもつ生命が消えゆくのは必然で、何万年も繰り返された宇宙の理(ことわり)だと彼は考えています。
主張・目的の要約
ジ・エンドの主張・目的を要約すると、
「生命は高度な自我・知性(=志)をもつべきではない。生きる意味を見い出す志とは、多くの苦難を伴う」
「しかし志を持つ生命はそこから現実逃避する、弱く無知な存在である(ただし我は例外)」
「志とは宇宙の静寂と秩序を乱す。また、これ以上苦しまないように志を持つ生命を、「運命」として裁定する」
「それが我に与えられた使命だ」
ジ・エンドの独白(日本語版より要約)
シリーズにはソラリスやアルフ・ライラ・ワ・ライラみたいな神様気取りなラスボスはいたけれど、ここまで歪んでいるのはジ・エンドぐらい。

この「一定以上の知能を持つ生命体は滅ぶ」という考えは、『グレートフィルター仮説』の発想に近いかもしれません。
後半でレイア島の塔、最後の巨神であるスプリームも機能停止したことで、半身(天の声)は電脳空間から脱して完全復活し、ソニックたちの星を「封印」として滅ぼそうとしていました。
Great Filter|Wikipedia
英語版のジ・エンドは合理主義者
この非情さは英語版だとわかりやすく、バトルの開口一番で、
「死すべき者(定命の生命体)よ、汝は役目を果たした。そして今、汝の生命が消えゆく現実と直面せよ」
「我はすべてを飲み込む虚無の存在である」
ジ・エンドの独白(英語版より意訳)
このように語るほどの徹底的な合理主義者(サイコパス的)なんですね。
日本語版では男声が主体だったけど英語版では女声が主体だから、「天の声は誰か?」は英語版が把握しやすい。

しかし、セージとスーパーソニックによって「封印(裁定)」は食い止められ、宇宙とソニック(=志のある生命体)に無限の可能性があることを悟り、彼らに倒されます。
爆発する際に道連れにしようとするも、セージの犠牲でソニックと星は守られました。
ジ・エンドの上位存在がいる可能性?
日本語版のジ・エンドは独白の中で、
「そう、これは叙階(じょかい)より決定されていたこと」
ジ・エンドの独白(日本語版より)
これを言葉どおりに解釈するなら、「誰かからその役目を任命されていた」ということになります。
本当の「神」からの指示で破壊をしていたのか、自身が誕生した宇宙空間を親と見立て、その意思で自身は生を受けたと思っているのか、ここの情報は一切不明なため、謎が深まります。
ソニックの世界は神にも等しい上位存在が何人もいるから、いても不思議じゃない。

「叙階」の意味や使い方 わかりやすく解説|Weblio辞書
ジ・エンドが黒い月である意味とは?
岸本ディレクターによると、本作で見せたジ・エンドの姿は本来の姿とは異なり、生命体によって「死の概念」が具現化した姿になると語っています。
CHECK!
ジ・エンドが黒い月に見えるのは、あくまでも「ゲームを遊ぶプレイヤー(メタ視点)の見えかた」。ソニックやセージがどのように見えていたのかは謎。ただセージは、
「月の裏側からもうひとつの月があらわれる」
セージ(日本語版)
エッグマンに対して古代人の伝承を言っているので、少なくとも古代人とセージは月のように見えている可能性が高いです。
「なぜ月が死の概念なの?」については、人類の歴史から太陽は生命、月は死(と再生)を司る存在だからと言われているからですね。
白い月と黒い月って本当にエヴァだなぁという感じ。

月を見よ、死を想え|NIKKEI STYLE
ジ・エンドが最期に自爆したのがよくわからない
ジ・エンドは最期に自爆するも、自爆の理由は日本語版・英語版で異なるんですね。
日本語版は「知的な破壊者」で、歪んではいるものの哲学的な探求者のような感じでした。
「そうか、汝の存在する意味は、この宇宙にあるのか。汝は生命を導くその志に、存在を捧げられるのか……」
「何かが起ころうとしている……法則や時間を超越した何かが。これは進化への発端とでもいうのか……」
「……そうか、そうだったのか。宇宙とは、生命とは……」
ジ・エンドの独白(日本語版)
しかし英語版のジ・エンドは「破壊の化身」そのもので、
「汝が電脳空間をかけるときに記憶を見た。過去に機械や神と戦ってきたようだ。強大な力を秘めていただろうが、有限の存在であろう? 対して我は無限の存在であり、虚無だ」
(中略)
「我は必然の存在。否定することはできない。運命は変わらない。汝は勇敢ではない。何をしても汝は勝利しない。我がどのような手段をとろうとも……」
「……終焉(ジ・エンド)は必ずもたらされる!」
ジ・エンドの独白(英語版より意訳)
ラストの日本語版は「やっと理解できた」と悟り、最期に生命体の可能性を試すかのように攻撃・自爆したのに対し、英語版は少々ヤケクソ気味になり、自爆してでもすべてを破壊しようとしました。
ここも自爆の理由は英語版のほうがしっくりくるかも。

【超・完全決戦】目が青色のスーパーソニックに名前はあるの?

追加ストーリー『超・完全決戦』に登場した、目が青色のスーパーソニックは『スーパーソニック2』の名称であることが、PC版の解析で判明しています。
またジ・エンドを倒すためスプリームの砲身に入り、サイバー侵食を開放した姿は『スーパーソニックサイバー』という名前です。
詳しくは『超・完全決戦』のレビュー記事をご参照ください。
最後に:ソニックフロンティアは王道ハードSF

ここまで、『ソニックフロンティア』のストーリー展開や謎について、考察も交えながら解説を述べていきました。
重ねるように、英語版のセリフからかなり変更されているため、余計にわかりにくくなってしまっているのが、本作のもったいない部分です。
本来の考察って、「するともっと楽しめるけど、別にしなくてもいいもの」が前提ですからね。ゆえに、考察をしなくても話がすんなり理解できるのが望ましいです。
考察はあくまで「楽しみ」であって、「考察しなければ話が全然わからない」のはあまりよくないし、考察は「押しつけるものじゃない」も大切。熱心なファンほど考察を押しつけがちだけど、あれはダメね。

日本語翻訳が英語版とぜんぜん違う理由
本作のレビューでも書いたように、なぜ日本語翻訳が英語版のセリフからかなり変更・改変されている理由については、
CHECK!
英語版は過去作シリーズネタが多すぎることや、「愛(Love)」に対する文化的背景・価値観から、ソニックを知らない日本人に少しでも入りやすくする配慮と、行間や裏の意図など、日本のマンガ的な面白さを付加するため。英語版の過去作ネタは本当に「ソニック初心者お断り」と言わんばかりの内容で、それを抜きにしても、絆と愛がいかに大切かを随(ずい)所に盛り込んでいます。
よく「日本版と英語で話の内容が違う!」と言われているけど、これは正確じゃない。話の本筋やセージの目的など、マクロ(広義的)な視点で見ればどちらも一緒で、「セリフや思想の描写が違う」が正確。

セリフのチグハグ感はあるにしても、開発者インタビューからこのような配慮があることを察することはできますので、一定の理解は示したいですね。
ただセージは絆と愛を求めている性格なので、愛の表現を徹底的にぼかされて綾波レイ要素を入れた結果、日本語版は行動・言動が余計チグハグになったのは否めない。

[TGS2022]「ソニックフロンティア」制作者インタビュー。クラシック,モダンに続く第三世代ソニックに込められた思いとは|4Gamer
[インタビュー]「ソニックフロンティア」ストーリー担当は筋金入りのソニックマニア。“夢の仕事”だったシナリオ制作やその手法を聞いた|4Gamer
ストーリーを簡単にまとめると…
日本語・英語両方のストーリーや人物の謎を見ると、本作のストーリーは決してひどいものではなく、話やキャラクターの心情を理解すれば、
CHECK!
ソニックフロンティアは、ただのAIだったセージが絆と愛を知り、仲間たちは自分の心と向き合い、「運命」へあらがうために変わっていく王道ハードSF。ということがわかります。
ストーリーを「難しい」「よくわからない」は同意。でも「イマイチ」「ひどい」と言う人は大体、自分で調べようとか、行間を読んだり理解する意識を感じなかったね。

行間を読むことの面白さを前提にしていたのに、行間を読まないゲームユーザーが意外に目立ったのは、岸本プロデューサーの誤算かもしれません。

英語版は曲も含め、この「絆・愛・運命」が一貫して描かれているんですが、日本語版は先述のとおり行間を読む前提のぼかした表現にされているため、

ソニックフロンティアってこんなストーリーだったんだ!
と、理解のご助力になれば幸いです。
公式見解ではないことは注意
繰り返すように、ここまでの内容は自分が調べた範囲・解釈も踏まえたもので、公式が想定したストーリー最適解とは異なる場合があります。
自分は別にソニックチームの関係者じゃないからね。意図や真意は開発スタッフじゃないとわからないよ。

なお公式は「ゲーム以上の内容は述べない。ファンが考察を楽しんでほしい」と言っているので、ぜひおのおので考察を広げてみてください。
ストーリーを理解した上で本作を改めてプレイすると、また新たな発見があるかもしれません。
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