雑記
雑記

悪質クレーマーや詐欺、あおり運転、生徒・教師同士のいじめ、有名人の問題発言、腐敗した組織の不祥事と、モラルを疑う行為やハラスメントなどが次々と明らかになる昨今で、

  • 「許せない」
  • 「親の顔が見たい」
  • 「罪の重さを自覚しろ」
  • 「被害者が可哀想だ」

と、大多数が思うでしょう。これは自分もそうですし、人としてあるべき善い感情です。

しかしながらネット・SNSを中心に、そこから実名など、個人情報を特定して安易に晒(さら)し、誹謗(ひぼう)中傷や人格攻撃で叩き、炎上させようとする制裁行為があります。

いわゆる『ネット私刑(ネットリンチ)』と呼ばれる行動で、実名情報を晒す場合は『実名晒し』、これらの行為を行う人たちを『特定班』と呼びますね。

また最近では、少しニュース関連を検索しても、

  • 〇〇事件の犯人は誰?
  • 〇〇殺人の容疑者を特定!
  • 〇〇従業員の本名、経歴は?
  • 〇〇容疑者の素性がヤバイ!
  • 〇〇の問題行動や炎上まとめ

と、このような行為を肯定するような見出しのブログ(トレンドブログ・まとめコピペブログ)も珍しくなくなりました。

しかし、ネット私刑(私刑行為)というのは、法律的にも本質としても大変問題が多い行動です。

  • 「ネット私刑は何が問題なのか」
  • 「ネット私刑の本質はなにか」

このあたりを今一度再考するきっかけになれば幸いです。

正確な情報を求む 情報に誤りがあればご連絡ください

法的観点からの私刑行為

私刑は法律で
定義されている

まず結論から申し上げると、私刑行為自体が違憲(いけん)行為とされます。

【日本国憲法第三十一条】何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。(原文ママ)

電子政府の総合窓口 イーガブ

ネット私刑による個人情報や実名晒しなどの行為は「法に反する問題行為」であり、必要・賛成という人は、「問題・犯罪行為に対し、制裁の名目で法を犯してもいい」と、おかしなことを言っている形になります。

相手がたとえ犯罪者であっても、個人なら『侮辱罪』や『威力業務妨害罪』『名誉・信用毀損(きそん)罪』などが適用されることもあります。

特定班・賛成派の主張

少し古いデータでも、日本人の6割は私刑行為に理解を示し、私刑行為を支持したり、特定班をやる人たちの主張は、

  • 「みせしめや犯罪抑止力として、特定や私刑の制裁は必要」
  • 「警察や司法が動かないからだ」
  • 「国民の知る権利を阻害しているから」
  • 「だったらぼかしや黒塗りをするな」
  • 「マスゴミ(マスコミ)・週刊誌だって同じことをしている」

このような反論が多々見られます。

とはいえ、「知ること」と「制裁・叩き行為」は別問題ですし、私刑が許されるのはフィクションの世界だけです。

晒すことで犯罪抑止力になる統計データは見たことないですし、仮に警察・司法やマスコミ・週刊誌などに問題があったとしても、「だから代行していい、同じようにやっても問題ない」は子供の発想です。

犯罪者に対する「ネット私刑」、6割以上が「理解」 J-CAST調査|J-CAST

ネット私刑の本質は負の連鎖

向ける感情・対象が
違うだけ

ネット私刑を肯定しようと、理論武装しようが大義名分を掲げようが、

  • 「クズクレーマーは死ね!」
  • 「犯罪者のクズは死刑にしろ!」
  • 「人に迷惑かけるやつは○せ!」
  • 「叩かれて当然でしょ」
  • 「自業自得だろ」
  • 「特定して追い詰めろ!」

向ける感情・対象が違うだけで、本質は悪質なバッシング、もしくは誹謗中傷そのものであり、負の連鎖にしかなっていません。

相手の疑惑・非には徹底的に叩き、やりすぎたり間違っていたら知らんぷりって、それこそバッシングや誹謗中傷をする人と同じ思考状態です。

仮に根拠があったとしても、人格否定や法を経ていない情報を晒して叩けば、どのような相手でも関係なく、それは悪質なヘイト行為です。

合法だったら正義とは主張しませんけど、かといってそのような行為は慎(つつし)まなければなりません。

自己矛盾になっている

「バッシングや誹謗中傷はダメ。でも私刑や実名晒しなどの制裁は許される」

こう思う人、支持する人、そういった風潮に疑念や違和感も抱かない人が、あまりにも多いんですね。

正しいと思うのであれば、なぜ攻撃的な言葉や行動をする必要があるでしょうか。本質は変わらない部分を少し考えればわかるように、これって自己矛盾しています。

世の中からバッシングや誹謗中傷が一向になくならないのか。その原因はそういうところだろうと実感させられます。

有名人の一般人晒し上げ問題

晒し上げも
ネット私刑と同じ

SNSでは、有名人が一般人の書き込みを引用(リツイート)して晒し上げたり、オープンに返信して暴言を吐くことがあり、こちらも本質はネット私刑と同じです。

  • 某歌手】盗撮した相手のアカウントを名指しでツイートし、拡散させる。
  • 某お笑い芸人】一般人が相方の苦言を書いたので、煽(あお)って応酬。
  • 某歌手】ツイートの一部分だけに反応し、ファンたちが当事者へ誹謗中傷。
  • 某元子役】上記のツイートを見て、当事者への誹謗中傷に持論展開して加担する。

これって、「影響力とファンを悪用し、バッシングや誹謗中傷で報復したり、罪のない相手でも晒して集団でリンチ」をしているんですね。

いじめグループのリーダーが、取り巻きを使って攻撃させるようなものです。

自分を棚に上げる人の言葉は響かない

当人たちの「自分の身を守っている」「有名人だって人権はある」の主張は、確かにバッシングや誹謗中傷に声を上げるのは間違っていませんし、こちらも「有名税」なんて言葉は好きではありません。

しかし、このような有名人の言動・行動を見ると、

  1. 配慮に欠く発言や晒し上げで、信じたファンが一般人を攻撃する。
  2. 自分の言動やファンの暴走に対し、適切な対応をしない。
  3. それがきっかけで有名人が炎上する。
  4. 「私への誹謗中傷には法的処置をとります! 思いやりを持って!」

バッシング・誹謗中傷に立ち向かう姿勢は立派でも、その前に起きた行動・リスクを考えられない、リテラシーの低さを反省しないんですね。

「バッシング・誹謗中傷に立ち向かう」「有名人も人間だ」の前に、まずは自分の行動が結果的に同じになっていないかを自己分析・反省するのが先です。

リテラシーの低い人がSNSをやる恐ろしさ

このように、ネット私刑は一般人だけの問題ではなく、有名人もやらかしているケースがままあります。

CHECK!

誹謗中傷問題と同じぐらい、「自分を棚に上げて『これは誹謗中傷だ!』」と、被害者意識むきだしで相手を晒し上げるなど、感情に任せて私刑行為をする、リテラシーの低い人がいることも問題。

というか、一般人も有名人も関係なく、リテラシーのない人、言動に責任を持てない人は、SNSを安易に手を出してはいけないと思うんですよね。

ネット・SNSは包丁と同じです。間違った使いかたをすれば人を傷つけますし、リテラシーのない人はこのように、思慮の浅い拡散や、悪意のない攻撃をする恐ろしさがあります。

様々な行動原理・心理説

あくまで仮説

なぜ特定班という存在や、ネット私刑や晒し行為などを賛成してしまうのか。考えられる行動原理・心理説としては、以下のケースが挙げられます。

  • 歪んだ正義感説】一方的な「許さない」の感情で、相手を叩く人。
  • メタ認知・自己肯定感の問題説】自分を客観的に見られず、満たされていない人。
  • 脳の疾患・性質・ホルモン説】脳腫瘍(しゅよう)、脳の反応など。
  • 発達・精神障害説】アスペルガー症候群、統合失調症など。

なおこれはあくまでも、医学観点・経験上からの「考えられる要因」「傾向」による仮説であり、決めつけやレッテル貼り、ヘイトの目的で書いているわけでないのはご容赦願います。

歪んだ正義感説

他人に厳しく
自分に甘い

一番言われるのは、問題の当事者を許さないと思う、正義感からの行動だというものです。

『スマイリーキクチ中傷被害事件』から考えてみましょう。20世紀末から21世紀初頭にかけ、「ある凶悪事件の犯人」と濡れ衣を着せられ、10年近くも心ない誹謗中傷を受け続けた事件です。

スマイリーキクチ中傷被害事件|Wikipedia

ネット私刑をやった人たちの動機

何人かが警察に検挙され、彼らの動機を見ると、

  • 「ネット・暴露本にだまされた」
  • 「最初にデマを書いた奴が悪い」
  • 「みんなやってるだろ」
  • 「人間関係など私生活でつらいことがありムシャクシャしていた」
  • 「離婚してつらかった。キクチは中傷されただけで、自分のほうがつらい」
  • 「ほかの人は何度もやっているのに、なぜ一度だけの自分が捕まるのか」
  • 「キクチは芸能人だからよいが、自分は一般人で将来もあるから嫌だ」

彼らの意見を見て、正義による制裁や被害者を考えていると思いますか?

真っ当な良識を持っているのなら、

  • 「なんて自己中心的な!」
  • 「被害者のことはどうでもいいんだね」
  • 「行動に責任を持つ意識はないのか」
  • 「人のせいにして保身ばかり」
  • 「動機が幼稚で子供っぽい」

このように感じる人が多いのではないでしょうか。

なおこの加害者たちは、キクチ氏に対し最後まで謝罪をしなかったそうです。

加害者に共通する特徴

キクチ氏自身も自著で述べているように、

CHECK!

ネット私刑をした人には、「情報の精査・自分で考える・情報を疑う能力」が欠けている(=リテラシーが低い)。

彼らをよく見ると、共通してリテラシーが低く、日常や社会などの不満などが主な要因になって、行為を働いていたのがわかりますし、行動を反省する姿勢が乏しいんですね。

正義というより「自己満足」

彼らにとって正義感とは二次感情に過ぎず、

  1. 日頃から日常や社会、自身に不満・不安があり、心が満たされていない。
  2. はけ口が欲しい(一次感情)。
  3. 事件を許せないと感じる感情と、発散したい感情が混ざる(二次感情)。
  4. 直情的に制裁行為を行い、一時的な快感(発散)を得る。
  5. しかし一過性で、また溜まる。
  6. 以降もまた別の「標的」を見て繰り返す(正義中毒)。

少なくとも、この事件における行動原理はこう表せます。

「日本人のレビュー(コメント)がひどい理由」の記事 でも述べたように、行為に参加する6〜7割は「許せない・失望からやった」が動機で、根底も日常や社会の不満・不安だったそうです。

ネット中傷の三段活用…最後は「死んで証明しろ」【スマイリーキクチさん・上】|弁護士ドットコム

中傷被害を乗り越え「ネットの力をプラスに活かしたい」【スマイリーキクチさん・下】| 弁護士ドットコム

『人はなぜ、他人を許せないのか(株式会社アスコム)』|中野信子 著

『極論を振りかざす「極端な人」の正体(光文社新書)』|山口真一 著

メタ認知・自己肯定感の問題説

客観視できない
受け入れられない

『歪んだ正義感説』の補足・延長線上の話で、メタ認知や自己肯定感が低い人もまた、同じく歪んだ正義感にかられやすくなります。

  • メタ認知】自分を客観視する能力。
  • 自己肯定感】自分の心と向き合い、本当の姿を認める意識。

自身を客観的に見られなかったり、コンプレックス持ちな人であればあるほど、処罰感情・不寛容といった感情的・衝動的行為を働く可能性が高くなるそうです。

心が満たされた人は攻撃的にならない

攻撃的なデマやネット私刑、誹謗中傷を流した加害者や、実名晒しを行った特定班たちの体験談で共通するのは、

  • 「居場所がない」
  • 「日常がつまらない」
  • 「ほめられたことがない」
  • 「歪んだ幼少期を送った」
  • 「いじめられっ子だった」
  • 「友人や仲間がいない」
  • 「仕事で認められない」

と、明らかに「心が弱く貧しい・満たされていない人」がやっていたということです。

また、叩いたり制裁すれば支持者・共感者ができるので、その嬉しさからエスカレートするパターンもあるみたいですね。

自分を認め、充実した人生を送る人は、赤の他人に制裁を与えようだとか、犯人探しや暴力的な言葉をぶつける必要がありませんし、問題を語るにしても、冷静に物事を判断できるものです。

負け組・社会不適合者がやっている?

一昔前は、「ろくな職にもつかず才能もなく、匿名空間でストレス発散している、ヒマ人でレベルが低い社会不適合者」と言われることも多かったですよね。

しかし今では誤りであり、「定職に就いて見た目は普通の人が多く、むしろ高年収・高学歴も少なくない」と、キクチ氏や山口氏は自著に述べています。

デジタルの怖さを知らない子供・学生が、ネット・SNS上の極端な主張・論調に感化され、リスクやモラルの想像力・リテラシーがないまま、無自覚にやっている場合もあるみたいですね。

脳の疾患・性質・ホルモン説

知っていれば
つき合いかたは変えられる

たとえば、認知症や脳に腫瘍ができると、元々おとなしかったのに攻撃的になったり、口が悪くなる事例は、経験がある人ならわかると思います(脳の腫瘍は映画『グリーン・マイル』でもありますよね)。

また、感情を司る脳の扁桃(へんとう)体が大きく、論理思考の前頭葉が(相対的に)小さい人は、直情的な感情で動き、攻撃的になりやすくなることが言われています。

前頭葉が働いていないのは、発達障害だったり、普段から論理的思考をしていない人のみならず、うつ病や老化でも起こりうるとされています。

女性の場合なら、ホルモンなどの影響で、意図せず攻撃的になってしまったりする『PMS(月経前症候群)』や『更年期障害』のケースもありえますね。

女性ホルモンとPMS(月経前症候群)|DRAGユタカ

更年期障害|公益社団法人 日本産科婦人科学会

発達・精神障害説

自分の行動を
自覚する努力は必要

書き込みに直接影響が出やすい発達・精神障害は、

アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム:特に積極奇異型・尊大型と呼ばれるタイプ)|ブレインクリニック東京

統合失調症|厚生労働省

パーソナリティ障害(境界性・自己愛性・反社会性などといった一部のもの)|厚生労働省

これらが挙げられ、医学的見地から言われている傾向として、

  1. 1ビット思考】0か100の極端思考で考え、感情コントロールもできない。
  2. 絶対に正しい】「私は正しい」の認識が強く、他人に厳しく自分に甘い。
  3. 無自覚なダブルスタンダード】実際はその加害者と同じという自覚がない。
  4. 被害者意識が強い】被害者アピールや粘着・ストーカー行為まで行う。
  5. 結論バイアス】ひとつの意見で全否定したり、耳障りのいい情報しか集めない。
  6. 拡大解釈】「だろう」「傾向」を、「決まっている」「全員」と断定的な意味にすり替える。
  7. 言葉選びが下手】配慮がない発言や、口が悪く攻撃的。
  8. 反省・謝罪・改善しない】自分の非を認めない。そのため同じ失敗を繰り返す。
  9. 知識が偏(かたよ)る】調べかたに偏りがあり、独善的・偏った知識になる。
  10. 文脈が読めない】行間や文脈が読めず、見当違いな持論展開をする。

「こういう症状・障害・病気だから」で努力できない言い訳にするのは論外で、それは同じ悩みや生きづらさを持ちながらも頑張る人たちにまで、信頼性や心証が悪くなるだけです。

さきほど『正義中毒』という話を触れましたが、経験上、こちらは『正義潔癖症』と言ったほうがいいかもしれない側面もあります。

自分が正義と思っているというか、潔癖レベルの勧善懲悪(ちょうあく)なんですよね。

実際、「ネット私刑を嫌うのに、自身が敵認定した相手を晒してネット私刑をしている」という、自称発達障害の人とやりとりしたことがあり、自分を棚に上げる正義潔癖症という感じでした。

要因は人それぞれ

決めつけではなく
参考程度に

……重ねるとおり、これらは「考察による可能性・仮説」です。

「知識」の話や見解であって、医者じゃないのに傾向で相手を病気や障害と決めつけるのは、ネット私刑と同じく許される行為ではなく、該当者全員が行為に賛同しているわけでは決してありません。

なお別の考察や体験談については、以下の記事などにありますので、ご興味があればご覧ください。

ネット私刑のビジネス・娯楽化

まとめサイトやツイッターは
特にひどいよね

この私刑感情を利用して広告収入を得ているのが、上述した犯人特定・経歴・顔画像などを掲載する、時事・事件系といったトレンドブログ・まとめコピペブログ(キュレーションサイト)です。

彼らも「お金を稼げる不労所得ビジネス」として加担するも、2019年の高速道路あおり運転にて、拡散された女性が全く無関係だと判明すると、謝罪も訂正もせず消した運営者が多く見られました。

不労所得によるお金稼ぎ自体は悪ではないものの、相手を不当に傷つけて利益を得ようとする「拝金主義に毒された人間の愚行」は、社会通念的に問題でしょう。

ネットの“ぬれぎぬリンチ”深刻化 「いつか犠牲者出る」被害者の恐怖 加害者にならないために|西日本新聞

需要があるからなくならない

残念ながら、そういった内容でアクセス数が伸びたり拡散されるのは、その情報を求める層が一定数いるからでもあります(需要がなければ書かない)。

「自業自得」「疑われるのが悪い」「クソ野郎だから叩いてOK」と言いながら、「処罰感情で利益を得ようとする人たちの金稼ぎ」に都合よく利用され、踊らされる様は、本当にリテラシーが低いと言わざるをえません。

ネット私刑を必要・賛成と考えるならば、こういった冤罪(えんざい)被害に対し、

  • 「真犯人特定への仕方のない犠牲」
  • 「冤罪は運が悪かった」
  • 「間違ってたら謝らずに消せばいい」

このような無責任がまかり通っている状態はどう説明するのでしょうか。それで「正義感・許せない心から、断罪・制裁するために私刑は必要だ」と言われても、説得力がありません。

いじめ相手をいじめている

次に同年に起きた神戸の教師いじめだと、加害者教師の謝罪文を赤ペン先生のように添削 したり、動画を生配信して学校を突撃 したり……

「いじめ教師(組織)を許さない」ではなく、「いじめ教師(組織)のいじめに面白がっている」状態へと変わっています。

やっていることは加害者・当事者と本質は同じで、「いじめ相手をいじめている」だけなのがわかると思います。それこそ負の連鎖だし、自分を客観的に見られていないんですね。

東須磨小・加害教員の謝罪コメントが炎上…何が悪かったのか「謝罪マスター」に聞く|MSNニュース

学校の前で加害教師に“生電話”?YouTubeで投稿…「単なる悪ノリにしか思えない」|MSNニュース

数百年前の人類と変わっていない?

人は過ちを繰り返す

私刑という行為は昔からあり、いわゆる『村八分(村内でのいじめ)』『魔女狩り』などが該当し、文明もモラルも発達した21世紀では、これらがネット私刑として形を変えたとも言えます。

絵画や歴史の教科書でも、容疑者や罪人、犯罪者をいたぶったり処刑するのは庶民の娯楽で、古代ローマ時代のコロッセオは、「罪人や剣士を殺し合い、自分たち(観客)は安全圏から面白がっている」ものでした。

安全圏から、誰かを煽ったり対象が攻撃される様を娯楽にしている」という意味では、本質は同じものです。

CHECK!

科学技術は進歩しても、人間の知性は進歩していないし、知性の総量は今も昔も変わらない。

こう言われても仕方がない状況ですね。

陰謀論・カルト宗教にハマる心理と似ている?

ネット私刑などに熱心な人は、陰謀論やカルト宗教にハマる人と似ている傾向があります。

自分に信念とリテラシーがなく、心に弱さと闇がある人たちは、集団主義や帰属意識、勧善懲悪な極論に安心感を得ようとする生き物であることは、歴史や世界の例でも明らかです。

それを悪用するのが陰謀論・カルト宗教ですし、狂信的な信者って、自分正しいと信じて疑わず、聞く耳を持たないし、ときには攻撃的になるものです。

ある意味では、ネット私刑は『正義教』だともいえますね。

陰謀論や、反ワクチン論。科学的な「正しさ」では動かない人とどう向き合うのか。|ハフポスト

確証バイアスとは? 意味、その他の認知バイアス、具体例、改善方法、ビジネスシーンで活用する方法について|カオナビ

最後に:ネット私刑は必要?

本質を見ないから
なくならない

冒頭のとおり、事件・不祥事・ハラスメントに対して「許せない」「被害者が可哀想」と思う自体は人として正しい反応です。

しかしながら昨今見かけるネット私刑の数々は、

  • リテラシーが低い】調べる力・考える力・疑う力が乏しい。
  • 正義感は二次感情】正義感を盾にするが、根底は本人の個人的問題が多い。
  • 誹謗中傷中毒】特定・晒し・叩きが発散・快楽行為になっている。
  • ビジネス・娯楽化】ネット私刑そのものがビジネス・娯楽と化している。
  • 自己保身】被害を受けた当事者への謝罪はなく、自己保身、証拠隠滅を図る。

と、様々な問題を抱えています。

CHECK!

ネット私刑(特定行為・ネットリンチ)の本質・実態は、「大義や正義を振りかざしたバッシング・誹謗中傷の正当化」であり、負の連鎖である。

しかしネット私刑に賛同する人・支持する人・当事者たちはそう思っておらず、

  • 「正当な批判で誹謗中傷ではない」
  • 「メディアや週刊誌だって同じだろ」
  • 「司法や警察が情報を隠すからだ」
  • 「正しいことをやって何が悪い」

このように主張するケースがほとんどで、だから同じことを繰り返すのは、数々のデマ・風評被害・誹謗中傷などで判明したとおりで、仮に私刑が許されるのはフィクションの世界だけです。

また、そういった感情を悪用して利益を得るのがトレンドブログ(まとめコピペサイト)で、やっていることは村八分や魔女狩りをやっていた時代と変わらないんですね。

本質を見なければ負の連鎖は止まらない

ネット私刑をする人、特定班と呼ばれる人の傾向を調べると、

  • 「心に闇を抱えている」
  • 「日常や社会に不満がある」
  • 「精神・発達障害を抱えている」

などのように、正義感は建前であり、実際は社会や個人の闇を感じる部分があるんですね。

怒りを覚える自体は人として正しくても、自分を受け入れ、自制心やリテラシーを学ぶことを、一人ひとりが能動的にやらなければなりません。

世の中からバッシングや誹謗中傷が一向になくならないのは、この私刑に対する考えかたを見ても、容易に察することができます。

ネット私刑の本質と問題を理解しないと、健全で平和なネット・SNS社会には到底ならないでしょう。

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  • 赤竹ただきち
  • 赤竹ただきち  Tadakichi Akatake

評論ができる人と評論家気取りの違いは、対比するとよくわかるよ。

評論できる人は論理的で言葉を選ぶ。評論家気取りは感情的で言葉を選べない。

評論できる人は正しい批判ができる。評論家気取りは文句や悪口を批判だと思っている。

評論できる人はリテラシーが高い。評論家気取りはリテラシーが低い。

評論できる人は意見される覚悟がある。評論家気取りは意見されると逆上する。

評論できる人は思いやりがある。評論家気取りはただの自己満足。

評論できる人は実生活でもはっきりと意見を言える。評論家気取りはネット・SNSの世界でしか主張しない。

自分のいる会社はちゃんと評論ができて、自分の意見を持っていないと働けないから、本当にいい訓練になる。

イラストレーター・ライター・フロントエンドエンジニア・WEBデザイナーの京都生まれなウサギ好き。性別問わず好きなタイプは「反省から学ぶ能動的な人」。物事を定義づけし、見解を交えてわかりやすく解説するのが得意なため、各所でご好評の声を頂いております。

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