
過去に、アルバイトから部門リーダーまで登りつめるほどに接客業をそこそこ経験しましたが、老若男女問わず、本当にいろいろなお客さんがいました。
多くは良識あるお客さんばかりですが、残念ながら社会常識が身についていなかったり、平気で迷惑行為をする人も少なくありません。
そういった事例を実体験をまとめてみましたので、接客業の現実としてご覧ください。
念のために言っておくと、お客さんそのものをバカにしているんじゃないよ。大人なのに非礼だったり、最低限の社会常識を持ち合わせていない人に厳しいだけ。

なぜなら店にも迷惑がかかるし、ほかのお客さんたちが気持ちよく買い物できなくなってしまいますからね。
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個人の見解です
ほかの意見もご参照ください
レジや店を便利屋と思っている


接客業を経験すれば
一度は経験する
接客業を経験すると、
- 世の中にあって当然は存在しない
- 身勝手な行動のツケはほかの誰かが払っている
ということを再認識します。
スーパーに百貨店や高級店並の待遇とサービスを要求
経営の知識がなくても、スーパーと百貨店・高級店では人員と規模の違いは一目瞭然(りょうぜん)なのに、同じ待遇やサービスを求めるのはおかしな話です。
本来、「接客やサービスの質は賃金の高さに比例する」もの。特に中高年・高齢の方ほど、ここを勘違いしている節が見受けられました。
日本に刷り込まれたお客様は神様理論は、日本のサービス業を疲弊させているだけで、誰も幸せにならない。

他店と比較される

あっちの店ではつけてくれたのに、なんでここの店にはしてくれないの?
これも接客をしていると悩ましく思います。
丁重(ていちょう)に説明しても、中には理解せずグチグチ言われる場合があり、精神的に疲弊することもありました。
他店比較は大手家電量販店でよくやっている商法だから、そういった感覚なのかな?

回収ボックスにゴミを捨てる
特に中高年世代がよくやっていて、ゴミ箱に生活ゴミや生ゴミを捨てる人もそうですね。
よくビンの破片や鋭利なプラスチック、栄養ドリンクのフタの切れ端も捨てられていて、回収中にケガをしたこともありました。
もしこれが事件化するほどの騒ぎになった場合を考えれば、不適切な捨てかたは控えてほしいものです。
残業をしてまで掃除することがままあったので、大変だった。

レジに商品について聞く
商品の場所なら、聞く気持ちはわからなくはないにしても、中には商品の味や調理法まで聞かれたことも少なくありません。
少し考えれば、レジに味や調理法を聞くのはおかしいとわかるんだけどなぁ…

無料の氷やポリ袋・ダンボールを大量に持っていく
おばちゃんがよく、無料のナイロン袋をグルグル巻きにして持って行くのはよく見かける光景ですよね。しかし無料でも限度はありますし、タダで仕入れているわけでもありません。
過去に某スーパーで、10キロ単位の大量の氷を持ち帰った人が逮捕されたこともありましたね。
ポスターを制作した際は注意喚起ではなく、言い訳できないようにさせる口実として使っていたよ。

モラル問題・店のルールに従わない


本人の常識や
モラルの問題
世間一般的な価値観からずれた行動や、店のルールに従ってもらえないケースです。
カゴの代わりにカバンに商品に入れてお会計
万引きと疑われるだけですし、だったら自前でカゴを用意なされたほうが賢明でしょう。
たとえ面倒でも、自身にあらぬ誤解や疑惑をかけられては、お互いに不利益しかもたらしません。
詰めるのが手間って気持ちも理解できるけどね。

閉店後も居続ける
10分程度ならまだいいですが、30分以上居続けた人がいましたね。それだけ閉店作業が遅れますから、計画的な買い物を心がけてほしいものです。
信じられないことに、世の中には閉店後、数時間も居座る人がいるとか……

取り置きして取りに来ない
商品の取り置き、またはサイフを忘れたなどで取り置きを希望しておいて、結局取りに来ないケースですね。
夏場なら商品が痛みますし、冷蔵庫のスペースも限られています。マナー以前に、人としての問題だと個人的に思います。
社会人だったら一気に信用をなくす行為だよね。会社ならちゃんとやるのに、店だったらやらないって変じゃない?

トイレに排泄物放置
心を鬼にして複数の従業員と連帯して数ヶ月監視した結果、原因は高齢の方か、アジア系の外国観光客がほとんどでした。
後者は「便座は汚いものなので、上にしゃがんで用をたす」という文化があるようで、こればかりは文化の違いですし、ピクトグラム(図形)のポスターで呼びかけるしかないですね。
世界って広いね。

便座の上に乗る理由を聞けない|note
知っておきたい中国のトイレ事情。使用方法や注意点を解説|Leverages Career China
レシートどころかお印(テープ)すらも拒否
貼ろうとするとすごい剣幕で「テープ貼んな!」と、怒られるケースが幾度もありましたね。
ネットの意見を見ると、
- 「する意味がわからない」
- 「資源の無駄使い」
- 「レシートがあるならそれで十分」
これが大方の意見で、彼らに疑問をぶつけてみます。
- 「店を出た後、別の店へ買い物していないと断言できるのか?」
- 「二度目の会計で、会計済みの商品がまぎれていたら?」
- 「よその店にあった、何も貼られていない商品を持参したら?」
- 「それが全く同じ商品だったら? 」
- 「来るまでにレシートを捨てていたら?」
要は防犯ではなく、安易に万引きだと判断しない、二重会計を防ぐために貼るのが目的です。
ちゃんと理由があってやっている
ほかの店も同じ理由かは存じませんが、大方似たような感じです。
貼られていなければ性善的思考で判断しなければならず、無駄な要素だったら全国的に普及せず廃止されています。
お店も企業が運営しているのですから、多くの店でやっている行為には大抵、ちゃんとした合理的な理由があります。
お印と聞くとお産を思い出すという意見は、「写生してください」が「射精してください」に聞こえて喜ぶ、思春期の中学生じゃないんだから…

とにかく自分優先


悪く言えば
自己中心的・利己的
上記の例より故意的で、少し悪質に感じたケースです。
店員の占有化
長い雑談に持ち込み、切り上げるそぶりを見せると不機嫌になって怒声を浴びせたり、野菜を在庫から持ってこいと、細かく命令口調で指示し、長時間店員を占有する人もいました。
高齢者の場合、さみしいから長話になる、年をとれば動きや反応が鈍くなるのは理解できます。
だとしても、ほかのお客さんがいるのに長い雑談は困りますよね。
店員はカウンセラーじゃないし、奴隷や召使いでもない。

バスや電車の時間ギリギリで買い物して会計を急かす
可能な限り対応しますが、スケジュール管理の問題を他人のせいにしないでほしいもので、それで文句や暴言を浴びせるのは、ただの理不尽です。
もっと余裕を持って、買い物をしていただきたいと思います。
タイムマネジメント(時間管理)の下手さを、こちらのせいにされても困るんだけど…

お金を投げて渡したり出した瞬間に立ち去る
これは紛失や預かり金不足でミスが起き、後続のお客さんに迷惑がかかりかねない行為です。
中世や映画のワンシーンじゃないんですから、あらぬ誤解やトラブルを防ぐためにも、会計は正しい手順でおこなってほしいですね。
お金が足りなくて声をかけたら、それはそれで不機嫌な顔をされるからね。

レジが待てない
割り込むのはまだ可愛いほうで、待ち時間が長いと怒声を浴びせられる場合もあります。
フランス人もアメリカ人、中国人や韓国人など、訪日旅行している外国人観光客はほぼ例外なく、律儀に待ってくれてお礼も言ってくれます。
外国人はできているのに日本人はできていない。怒声を浴びせる行為は、日本国民として恥ずべきだと自認してもらいたいもの。

電話番号の交換・ストーカー行為
店員にプライベートの電話番号交換を要求したり、ストーカー行為が幾度かあり、過去にそれが原因で辞めた学生さんが何人もいました。
しわ寄せで仕事量が増えてしまい、こっちも精神的に参りそうになりましたね。
親切にしてくれたから、優しくしてもらったからというのが主な理由みたいで、好意はありがたいにしても、やっていいことと悪いことがあります。
優しくしてる=好意って、思春期の少年じゃあるまいし…

店員を高圧的に見下し、聞く耳も持たない
店員もひとりの人間ですし、繰り返すように召使いでも奴隷でもありません。
「店員なんだから当たり前」と思われているのでしょうけれど、自分自身の価値を下げる行為であるのは確かです。
また何かと否定ばかりで、理由を説明しても聞く耳を持たない人もいて、長丁場にされることも少なくありませんでした。
個人的に、こういった威圧的な人は心に余裕がないか、自信がない人だと思っているよ。

落ち度を店側のせいにする
元からやっていないサービスを昔はしていたなど、勘違いなのにいくら説明しても一歩も退かず認めないような、思い込みの激しい人は対応に時間を取られましたね。

俺は悪くない。悪いのはちゃんと言わなかった店側だ。
中にはこのように八つ当たりされるケースもあります。他責的傾向のある人は、どんどんチャンスを失って孤立していくものです。
くだらないプライドは捨てるべき。自分のためにもならない。

最後に:お客様は神様か?


お客様は神様は
日本だけ
多くは良識あるお客さんばかりですが、中にはこのようなケースに辟易(へきえき)しているという、接客業の現実を知ってほしいと思い、実体験をまとめました。
ちなみに上記の行動をするのは、中高年や高齢者が多く目立ちました。他店との集会でも満場一致の認識です。
こういうことを言うと、

そんなのは人それぞれ。世代の問題ではない。
と語る人がいますが、、自分が言っているのは「人それぞれを承知の上で、体験した結論」で、接客業経験者なら同じ感想を抱くと思います。
「人それぞれ」は前提の言葉であり、結論の言葉ではありません。
三波春夫氏の『お客様は神様』の真意を曲げ、面白半分・安易に広めたレツゴー三匹の罪は重い。

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店の上層部にも責任はある
ただしこれは、店の上層部が「お客様ファースト」と、お客様は神様意識を掲げ、過保護にしすぎた結果、そのように勘違いさせてしまったのも原因のひとつです。
ゆえに、必ずしも「お客側が100%悪い」と言いたいわけではないので、その点は語弊がないように願います。
なお、悪質クレーマーについてはこちらにまとめましたので、ご興味のある方はご一読ください。

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