
作家に月額などで金銭的な援助をおこなう支援サイト(パトロンサイト:FANBOX・Fantiaなど)は日本でも受け入れられるようになりましたが、

支援サイトに二次創作を載せるのはありなの?
……といった意見もよく耳にします。
- 二次創作・二次的著作物・二次利用の違い
- 著作権の本質・権利元の敬意とは何か
- ネット・SNSの間違った情報
- 否定派・クリエイター双方の問題
- 権利元の「リスペクト(敬意)」とは何か
支援サイトに二次創作物を載せる是非を書くには、今の二次創作のありかたや著作権の本質をしっかり見直すのも必要になります。
同人誌やグッズ販売、有料リクエストの問題なども混ぜつつ記載していきましょう。
正確な情報を求む
誤りがあればご連絡ください
二次創作の定義と著作権


ごっちゃにする人が
すごく多いよね
CHECK!
非営利の個人でかつ、創作ガイドラインを守った上であれば、支援サイトに(有料)二次創作を載せても問題にならない場合がある。さきに結論を書くと、二次創作の支援サイト掲載は「権利元の条件次第」になり、なぜなら二次創作の見解・決定権を持つのは権利者だけだからです。
- 【二次創作】創作性の高いものを二次的に制作する非営利な行為。
- 【二次的著作物】スピンオフや原作の映像化、翻訳などの営利的な行為。
- 【二次利用】公式画像や商標ロゴの加工・コラージュ、引用・転載など。
二次創作は二次的著作物・二次利用とも同一視・混同されがちだから、ややこしくなるんですね。
これは法律的な分別ではなく建設的に考えるうえでの前提になり、二次創作は他者のフンドシで相撲をとることと、権利者の指示・見解へ素直に従うのは、いかなる場合でも必要な前提条件です。
著作権でよく問題になるのは『二次利用』で、海賊版や転載・無断利用がよくある事例ですね。

【著作権法 第二条】
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。(原文ママ)
e-Gov法令検索
補足:AIイラストの二次創作は?
AIで二次創作絵を作成し、支援サイトの有料記事にするケースが2023年以降から見られます。
著作権は人間の創作行為の高さが前提のため、AIイラストは2023年現在の法律だと、創作性が低く著作権が発生しにくい状態です。

ネット・SNSにあふれる誤った著作権認識


その認識、
本当にあってる?

ほら、クッパ姫の著作権問題はこうだよ! 同人誌やグッズ化はほぼ真っ黒の違法状態だよ!
上記は誤った著作権認識の典型。なぜなら権利元の見解を踏まえず、話を単純化しているから。

ネット・SNS上では二次創作に対する極端な意見・論調が多く、個人的に問題だと感じています。
たとえば2018年ごろにピクシブ百科事典のクッパ姫(クッパのピーチ姫風擬人化)記事の編集合戦が過去にあり、法律専門家の意見を引用して真っ黒と記載したユーザーは典型例でしょう。
任天堂・ゲームフリークの見解
二次創作(ファンアート)は各国の法令(著作権法)を参照してください。作られた創作物が問題ないかどうかは個別にお答えできません(要約)
任天堂・ゲームフリーク|2023年現在の各種お問い合わせ先
岩田:知的財産を脅かす行為をあらゆる面で黙認しますとは、当然申し上げられませんし、一方で当社に好意を持っていただいて何かしただけで、まるで「任天堂は自分を犯罪者扱いするのか」というような対応もまた不適切かと思います。
表現の中には、私どもの知的財産の品格をおとしめるような明らかに度を越えたものや、あるいは事実と異なるものと組み合わせてその知的財産の世界観を破壊してしまうようなものも当然ありうるわけです。
社会との中で折り合いがつき、私どもの知的財産の品格や価値がおとしめられない表現かどうかというのが、一つの判断点かと思います。
ただ、判断が非常に微妙な要素も持っておりますので、一律にこういう線を持って私どもはこの場合はこうしてこの場合はこうしますということは申し上げにくいです。
2010年6月29日(火) 第70期 定時株主総会|任天堂 岩田聡
任天堂の二次創作の見解(2023年6月現在)やポケモンで有名なゲームフリークの見解(2023年6月現在)だとこうなり、生前の岩田元社長は2010年の質疑応答で上記を述べています。
CHECK!
二次創作は100%合法で問題ない、もしくはほぼ黒・完全な違法だと決めつける言いかたは無責任であり詭(き)弁。問題かどうかは権利者が判断するもので、外野が過剰(かじょう)反応するのは違います。
ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン|任天堂
各種お問い合わせ先|ゲームフリーク
このような主張は要注意


理解している人は
こんなことを言わない

二次創作に公式が何も言わなければセーフで合法。問題ない。

著作権に詳しい法律専門家がこう言うから黒に近いグレー。

二次創作は著作物を盗んでる権利侵害だから違法だしアウト。
文化だから合法、権利侵害の違法と、「なぜ部外者が断定するのか」と本当に不思議で、権利者以外が勝手に裁定すること自体がおかしいんですね。
法律専門家の意見は「見解・ガイドラインがない場合の一般論」にすぎません。
- 【決めるのは権利者】問題になるのかどうかは権利者が決めること。
- 【正解はない】著作権問題は間違いはあっても正解がない。
- 【ガイドライン】創作ガイドラインを権利者が設けている場合もある。
- 【無料公開もできる】無料記事も可能。「支援サイト=すべて有料」は誤り。
CHECK!
二次創作(+で金銭を得る)を黒・白と決めるのは法律専門家ではなく、権利者しか決められない。外野が勝手に裁定するのはスジ違い。極端な主張をする人の抜けた論点をまとめるならこうなりますし、これを踏まえて語る意見がほとんどありませんでした。
二次創作の著作権問題は基本親告罪(権利者が訴える)である点、ほとんどの支援サイトの利用規約に、二次創作の有料記事掲載を明確に禁止する記載がないのを考えればわかりますね。
これは権利者それぞれで二次創作の見解が異なるためです。

条件つきで許可するケース


一定の条件で
許可がされている
二次創作に一定条件を満たせば、黙認ではなく「許可」をする権利者は以下が挙げられます。
- 艦隊これくしょん -艦これ-
- アズールレーン(アズレン)
- UNDERTALE(アンダーテール)
この3ジャンルは創作性が高く、不当に利益を害さない非営利の個人に限り、制作費・人件費程度の費用であれば、ファン活動として金銭のやりとり、同人活動は原則認められるとしています。
支援サイトの有料公開にも(一部を除き)特に規定がなく、ファン活動のひとつとして扱う認識で現状のところは様子見でいいと思います。
UNDERTALEの場合、支援サイト運用についての具体例をしっかり掲示していますね。
2010年代から登場したものほど、創作ガイドラインがしっかり制定されている場合が多いです。

有償販売する人は、必ずUNDERTALEを実際にプレイしておくこと
(中略)
月額制とはいえクラウドファンディングの一形態なので、UNDERTALE二次創作専用のアカウント運用は禁止
色々なジャンルを描いている絵描きさんが時々UNDERTALEのファンアートを描く、支援者のリクエストに応えて描く、といったケースならいいよ!
UNDERTALE同人活動ガイドライン|Hato King
艦これの著作権・二次創作のガイドラインまとめ|文脈をつなぐ
アズールレーン二次創作公式ガイドライン|Yostar
UNDERTALE同人活動ガイドライン|Hato King
非営利の定義
非営利とは、利益を上げてはいけないという意味ではなく、「利益があがっても構成員に分配しないで、団体の活動目的を達成するための費用に充てること」を指しています。
非営利と営利の違いは何でしょうか|新宿NPO協働推進センター
非営利の定義は上記を見ると、金銭を得る自体は営利目的にはあたらない形ですね。
団体(サークル)で活動している場合、売上をメンバー同士で分けるのは営利的行為に抵触する可能性があり、あくまでも「団体全体の運営・維持・活動費」にとどめるのが大切とのことです。
とはいえ「著作者の利益を脅かす行為」の定義は権利者それぞれで見解が違うため、ガイドラインの熟読で活動するのが無難なんですね。
過去に艦これも「ゲーム性がある二次創作販売はNG=収益を阻害」として騒動になったからね。

厳格・従来どおりの黙認ケース


厳格な権利元や
ガイドラインがない場合
逆に厳しいガイドラインを設ける権利元の一例は以下になります。
- SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)シリーズ
- サンライズ(ガンダムなど)
- VOCALOID(ピアプロ:初音ミクなど)
グリッドマンは創作性が高い二次創作および、同人活動も個人活動の範囲内で認める一方、過去に支援サイト有料記事への禁止通告がありました。
詳しくは「GRIDMAN Fantia」で検索してください。

サンライズは二次創作のネット掲載は許可がない限り禁止扱いと、かなり厳格な内容です。
ピアプロは無料作品のライセンス表記は努力義務で、金銭のやりとりが発生した場合、営利・非営利・個人・法人関係なく連絡しなければなりません。
支援サイトでこれらのジャンルを有料で載せるのはトラブルの元になりかねず、無料公開か、支援サイトへの掲載を控えたほうがいいでしょう。
『SSSS.GRIDMAN』二次創作物のガイドラインに関して|SSSS.GRIDMAN
サンライズ二次創作公式ガイドライン|サンライズ(バンダイナムコフィルムワークス)
キャラクター利用のガイドライン|ピアプロ
マンガ出版社の場合
さらされている小学館ホームページの文章は10年近く前からある文章で、悪質な著作権侵害から作家さんの著作権を守るために、どこの出版社でも明記されているはずです。つい最近、小学館が新しい方針を定めたかのように言われているようですが、それはデマです。(市)
— ゲッサン編集部 (@gessanofficial) March 29, 2011
HPでの文言についてTLが騒がしいようですが、以前からあったページですし、サンデー編集部としては今まで以上のアクションを取るというような意図はありません。念のため。(熊谷)
— 【公式】少年サンデー編集部 (@shonen_sunday) March 29, 2011
なんで小学館が厳しいかというと、その昔、サンデーのヒット作が同人誌でジャンル化した時に、他社が同人アンソロという形で「商売」したことが念頭にあるんです。非営利なファン活動なら目もつぶれますが、堂々とした出版社に一般書店売りでそれをやられちゃ黙ってるわけにいかなかったんですね。
— 七月鏡一 (@JULY_MIRROR) March 28, 2011
小学館や芳文社など、大手商用マンガ各社の二次創作については、厳しい規約である場合が多いものの、悪質な場合に限るという話であり、『二次利用』規制のニュアンスが強いようです。
厳格もしくは明確なガイドラインが存在しない場合は従来どおり、「ファンアートが多く手間・好意だから何も言っていないだけ(黙認)」です。
無料ならまだしも、有料行為はリスクが高いと言えます。

政府による二次創作の認識


日本政府は
こう言っている
故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。(原文ママ)
環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要 |(PDF書類:p.31に記載)|内閣官房
【第十八・六十五条制限及び例外】
TPP協定(訳文)|(PDF書類:p.65に記載)|内閣官房
各締約国は、この節の規定について、排他的権利の制限又は例外を著作物、実演又はレコードの通常の利用を妨げず、かつ、権利者の正当な利益を不当に害しない特別な場合に限定する。(原文ママ)
内閣官房の発表ではこう明記されています。
著作権侵害の適用は商用物の海賊版・無断転載などが中心で、二次創作が巻き込まれないようにガイドラインを制定する著作物が多いんですね。
『二次創作』の見解です。二次的著作物・二次利用ではありません。

補足:「公序良俗に反する行為」はエロ(R-18)禁止?
しかし一定の条件で二次創作を許可を示す公式でも、公序良俗(りょうぞく)に反する行為は禁止であると明記されています。
よく誤解されるのは、「公序良俗に反する行為=セクシャル表現禁止」ではありません。ただし性的表現が含まれるものと併記がある場合は禁止にあたる可能性があります。
併記がない場合、グロテスクは度合い(四肢寸断など)で公序良俗に引っかかる恐れがありますが、セクシャルは性器の黒塗りやモザイク修正を施せば、原則みなされないのが通説のようです。
仮に問い合わせをしたい場合は規約をよく読んで判断したほうがいいものの、「良識の範囲で・個人の裁量」のニュアンスで返されるでしょう。
権利元も広報は忙しくデリケートな内容ですし、性的な二次創作は「ガイドライン・見解を読み、権利者・閲覧者へ配慮を払う」のが無難です。
モザイク処理|Wikiprdia
エロ漫画のモザイクについて|わっぱーのブログ
否定意見派の問題点


なぜロジカルに
考えられないのか

二次創作は著作権侵害だから支援サイト掲載を禁止すべきだ!

権利者の気持ちも考えろよ。二次創作に見返りを求めるな。

じゃあ俺も二次創作を勝手にグッズにするけどいいよね?
自分で考えないから、「最終的には権利元の判断」という著作権の本質を理解していないんだよね。

ネット・SNSの否定的意見の大半はロジック(論理)・エビデンス(論拠)が乏しく、著作権の本質やガイドラインを無視する意見が占めています。
ちゃんと著作権やガイドラインを調べず、誰かが言っていた極端な主張を自分の言葉のように借りているだけの人が多い印象ですね。
権利問題を0か100の単純構造で語る傾向も見られ、『タブロイド思考』とよばれる「能力がない・できない人」がやりがちな思考です。
業界人でもないのに再生回数・売上などで語り、まとめや反応集をうのみにしたり、権利を語る一方で画像・スクリーンショットの著作権引用ルールを守らないのもそうでしょう。
- 無料が当然(タダ・ネイティブ)
- 儲けるのは悪いこと
- 楽に稼ぐのは許されない
- 自力で汗水を流す苦労から得るべき
- 他者のモノで金を取るべきではない
お金を得る限度や一線を超えてはいけないラインはあるにしても、彼らはこのようにマネーリテラシー(お金の仕組み・知識)が低いんですね。
賢いフリをしているが賢くない行動をしているという、皮肉な矛盾を感じさせます。
成功者とそうでない人との差は「思考習慣」にあり。危険なタブロイド思考とは?|ライフハッカージャパン
あなたが「お金稼ぎは卑しい」と思ってしまう理由を説明する(アーカイブ)|20代のお金の教養
日本人は、なぜ「お金の話」をするのは恥ずべきことだと思うようになったのか?――マンガ『インベスターZ』に学ぶビジネス|リクナビNEXT
マネーリテラシーの低い日本人が最初に学ぶべき「あること」とは?|THE21 ONLINE
なぜ人は「金儲け」を嫌うのか?の心理学|パレオな男
Anti-profit beliefs: How people neglect the societal benefits of profit.|アメリカ心理学会


単に「私が気に入らない」だけ

これは著作権侵害でしょ(私が気に入らない)!
著作権やガイドラインを知れば代弁者気取りはありえない。個人的感情を法律にすり替えただけ。

正直、「権利者を守れ」や「二次創作で金を取るのは著作権侵害の違法で犯罪だ」と主張する割には、創作ガイドラインの無視や、著作権の本質を理解せず、偏った知識・認識で語っています。
単に権利者へ自己投影(一方的な被害者意識)をした「私が気に入らないから」なんですね。
これが悪質化すると、公式に言いつけて創作活動を萎縮(いしゅく)させようとする人もいて、ネットスラングでいう『正義マン』ですね。
クリエイター側の問題点


クリエイター側にも
問題点があるよ

同人誌は赤字だからOK、支援サイトは利益になるからダメ。二次創作で制作費・人件費はNG。

二次創作は作品が好きで権利元の応援なのでOKでしょ。描くのは個人の自由じゃないの?
特に「赤字なら問題ない」の理屈が謎。一体なんの権限なの? 権利元がそう言っていたの?

絵描きなどのクリエイター側も、二次創作や権利者への定義・権利問題の意識が低く、ガイドライン無視で行動する人が少なくありません。
中にはマイルールを「これが正しい認識」と拡散させ、それを信じてしまう図式も見られます。
二次創作の見解を述べる記事・発表などがあると、「創作の萎縮(いしゅく)」や「同人上がりのプロもいる」と称する絵描きたちがいますよね。
これは権利元に敬意を払うようで払わない、二次創作リテラシーが低いと自己紹介しています。
これはSkebなどの有料二次創作リクエストも同様です。

支援サイト誘導なのにタイトル・サムネイルに未記載で無料と誤認させるなど、見る側の気持ち・配慮に欠く人たちも多く、広告業界なら不当表示レベルのことを平然とやるのがクリエイターです。
そういったリテラシーの低い、二次創作の都合のいい解釈で高じた結果の一例が、『ドラクエ花札騒動』や『ゆっくり商標登録問題』です。
ドラクエ花札、パクリ疑惑で炎上問題、踏み込んで行けない“聖域”とは(アーカイブ)|めるも
「ゆっくり茶番劇」問題について松野官房長官が答弁 「二次創作は独自に発展した文化と認識」「適切に保護されることが重要」|ねとらぼ
ガイドラインはなぜあるのか?
- 【公式許可】二次創作(特に有料)を法的な問題行為にしないため。
- 【保護の観点】権利者と描く側、お互いを尊重し、守るため。
権利者が創作ガイドラインをわざわざ制定するのは上記が理由なんですね。
有料二次創作が冷ややかに見られるのは、意識が低いクリエイターの存在も要因で、公式が作ったのに無視したら作る意味がなくなります。
二次創作は重ねるように「描く」ではなく、「描かせていただく」もので、敬意は必須条件です。
その意識があれば、自然と権利元のガイドライン・一次情報をまず調べて確認するでしょうに……

「キミはルールを守ってない!」と二次創作の萎縮が目的・真意ではなく、「敬意を理解し、エビデンス・整合性を踏まえて行動すべき」ということです。
「愛があるか」ではなく「見解に従っているか」で、学校の作品見せ合いっことはワケが違います。
海外ユーザーの場合
【第103条|著作権の対象:編集著作物および二次的著作物】
(a)第102条に列挙する著作権の対象は、編集著作物および二次的著作物を含むが、著作権が及ぶ既存の素材を使用した著作物に対する保護は、かかる素材が当該著作物に不法に使用されている場合には、当該著作物のその部分には及ばない。
(b)編集著作物または二次的著作物に対する著作権は、当該著作物の著作者が寄与した素材であって、当該著作物に使用された既存の素材と区別されるもののみに及び、既存の素材に対するいかなる排他的権利をも含まない。かかる著作物に対する著作権は、既存の素材に対する著作権による保護とは別個独立のものであり、また、その範囲、存続期間、帰属または存在に影響せず、またはそれらを拡大しない。
(原文ママ)
外国著作権法 アメリカ編|公益社団法人著作権情報センター CRIC
アメリカの二次創作に該当しそうな箇所を引用すると上記になり、日本と海外では、著作権の運用が異なる点があるのを理解されたほうがいいです。
「アメリカでは二次創作は公式ユニバース(世界観)のひとつ」とする話はおそらく上記をさし、海外の絵描きツール紹介でバットマンやアイアンマンが描かれるのは、同様の理由と思われます。
上記は『二次的著作物』の定義ですが、アメリカには『フェアユース』の概念もありますからね。
一方で権利に厳しいディズニーの例があるように、「権利元がダメと言えばダメ」の認識であることは、日本やアメリカも同じかもしれません。
Fair Use|Digital Media Law Project
「フェアユース」とは|Google
立場が違うだけで根底は同じ


まさに『同族嫌悪』

(私が気に入らないから)権利侵害しているし二次創作は悪。

二次創作は別にやるのは自由だし、言うことも自由でしょ。

好きな推(お)しを自由に描いているだけ。それの何が悪い。

俺そこまで詳しくないし。
本当にこういう人がいるから驚き。「考えを変える=恥・負け」だから意見しても平行線(経験談)。

著作権を拡大解釈する極端な否定派も、意識が低いクリエイター側も、行きつく先は自己本位のごう慢にしかならないということでしょう。
愛があれば二次創作の免罪(めんざい)符になる、解釈違いや性的消費は敬意がないなど、定義が主観的・曖昧(あいまい)な人が多いです。
意見・指摘に拒絶して極端な持論正当化、自省しないケースが双方に目立つのも印象的です。
自分の場合、有料記事はすべてオリジナルか、創作ガイドラインを厳守したジャンルのみ。それ以外は無料公開のスタンスだよ。

最後に:無責任な極論に注意


無責任な発言は
すべきじゃない

二次創作は合法な行為とか、権利侵害だから違法とか言う意見はどれを信じたらいいですか?
どれも信じないのが無難。なぜなら決められるのは権利者だけで、第三者や法律専門家じゃない。

CHECK!
二次創作の支援サイト掲載は、権利元の見解を熟読して判断。黒か白かは権利者が決めることで、第三者が裁定するのはスジ違い。ここまで支援サイトに二次創作を載せる是非を、二次創作の定義を交えて述べていきました。
細かく書いたのは「支援サイトに二次創作OK?」の解説のみならず、ネット・SNS上では不正確な内容や、いい加減に語って権利者気取りをする人が閲覧者・クリエイターを問わず多いからです。

有料でも二次創作は原作愛があれば問題ない。成人向けはただの性的消費だし愛がないからダメ。

同人誌は赤字でやるものだから、支援サイトのような利益になる場所に二次創作掲載はNG。
冗談抜きで上記を平気で言い、信じられている世界。公式見解より主観・マイルールを優先する謎。

第三者が勝手に裁定する自体がスジ違いと理解していませんし、法律専門家の意見は「公式見解がない場合の一般論」を述べているにすぎません。
他人の意見に依存・同一化して物事を0か100で単純化するのはタブロイド思考とよばれ、できない人ほどしがちな危ない思考です。
一次情報を見る大切さ

支援サイトに二次創作を載せるのは合法? 違法?
権利元のガイドライン次第。まずは一次情報を調べて公式の見解を確認するのが大原則だよ。

CHECK!
権利問題に正解はない。権利者に敬意を払って見解・著作権などを調べて整合性をとり、発言・行動に責任と覚悟を持っているのか。自分が記事で言っているのは「ルールを守れ」よりもこちらで、思考・行動もまるで変わります。
著作権を理解する人ほど権利元の一次情報をまず調べます。なぜなら敬意を払うからで、権利者ごとで見解が違い、立ち回りも変わるからです。
二次創作を「描く」ではなく「描かせていただく」の意識があれば、誰でもできる認識ですね。
「好きなものを描いて応援している」だとか「同人上がりのプロだっている」も結局、リテラシーの低さと自己を正当化したい方便であり、結果的に創作の多様性を狭める自滅行為になります。
法律や専門家の意見を引用して賢いフリをするだけの、賢くない行動をしているだけしょう。
知らない自体は仕方ないにしても、知らないままにして学ばず反省を生かさない態度は、見る側・クリエイターも関係なく問題です。
他人に厳しく自分に甘いクリエイターの問題

ガイドラインがない・有償行為が制限されているのに、支援サイトの有料記事にする人を見ました。
その絵描きはリテラシーが低いと思って差し支えない。通報するか関わらないかは自己責任で判断。

- 無断転載禁止
- 自作発言NG
- AI学習禁止
実際にクリエイターのSNSで、有料二次創作をしながら権利主張する人は多々見られます。
有料二次創作を否定的に見られがちなのは、マネーリテラシーの低い人たちが「私が気に入らない」で叩くのもそうですが、クリエイターの二次創作リテラシーが低いのも原因です。
権利主張しながら引用の著作権ルールを守らず、公式見解・ガイドラインを読まないのは典型です。
思考停止して流される人たち

いいねの評価が多い内容だし、有名絵師もやっているなら支援サイト掲載は別に問題ないのでは?
評価や有名人の意見で判断するのはNG。権利元の一次情報を確認するのが正しいフローで、それを無視するのは本当に敬意かな?

右にならえで深く考えない、権利元の見解を読もうとしない姿勢で、「絵描きの権利を守れ」「権利元に迷惑をかけるな」と息巻いて主張する……はたして「権利元への敬意」でしょうか。
むしろガイドライン無視の代弁・マイルール拡散は、権利元の敬意・善意を踏みにじる行為です。
二次創作は突きつめれば「妄想の自己満足」だからこそ、「配慮ある自己満足」をするために最低限の著作権認識や一次情報確認の意識が必要です。
それは原作愛があろうがなかろうが、全年齢だろうが性的だろうが関係ないことです。
「難しいことは知らない。好きなモノを描くだけ」なんだよね。それのどこに敬意があるのか。

- 【浅はかな受け売り】ネットにある法律専門家などの意見を極端に語っている。
- 【タブロイド思考】二次創作・著作権問題を0か100の単純化した話に改変する。
- 【拡大解釈】海賊版・無断転載などの二次利用問題を拡大解釈したヤジ。
- 【二次創作警察】権利者の代弁者を気取るが、「私が気に入らないから」が本音。
- 【正義マン】優越感・承認欲求を満たすため、法律を持ち出し自称社会派ごっこ。
- 【勝手なマイルール】「同人誌は赤字だからOK」などを正しい見解と称して拡散。
- 【定義の混同】二次創作・二次的著作物・二次利用の定義を混同している。
仮にそれが許容されていたのは、ガイドラインが一般的ではなかった2000年代までの話でしょう。
ネット・SNSでは見る側もクリエイター側も関係なく、自己中心的で行きすぎな部分も多々あるため、それを見極めるリテラシーが求められます。
考えて行動するとは、権利元への敬意や、自分自身、支援者を守ることにもつながります。
支援サイト運用や二次創作を語るなら、ちゃんと「考えて」発信するようにしてください。
歌ってみたや、音楽のカバー曲を出すのも二次創作の一種なんだけど、なぜ絵や同人関係ばかり槍玉にされるのかが不思議。






























