
ころさんの推(お)しであるナックルズは、映像作品だとさまざまなナックルズがいるんですね。
- 【OVAナックルズ(中央)】ソニックOVAのナックルズ。アニキ系で声も渋くてかっこいい。抜けているのも可愛い。
- 【実写ナックルズ(左下)】実写映画ソニックのナックルズ。肉体武闘派なだけに、純粋すぎて世間知らずなところが可愛い。
- 【マッスルズ(左上)】ソニックトゥーンのナックルズ。見た目が賛否両論なものの、頭がおバカすぎる癒やしで可愛い。
- 【Xナックルズ(右上)】ソニックXのナックルズ。中盤以降は3枚目化し、中の人のアドリブも相まって可愛い。
- 【ドレッドナックルズ(右端)】ソニックプライムの異世界ナックルズ。陽気かと思えばかなり陰っていてかわいそう可愛い。
アヒルちゃんやニラ饅頭など、小物の意味が全部わかる人はかなりすごいと思う。マニアを名乗っても恥ずかしくない。

なおチームソニックレーシングやマニア、オリジンズ、フロンティアのアニメはゲーム宣伝作品であることや、Underground版ナックルズは熟知していないので省いています。
この中で一番好きなナックルズは誰かと選ぶなら、自分はマッスルズです。
見た目とゲーム版のせいで食わず嫌いされがちではあるものの、アニメを観たら好き嫌い関係なく、「可愛い・癒やし」で完結するキャラクターです。
トウガラシたちと交流する話は彼の親切で優しい部分がわかるし、定期的に挟まれるソニックと年相応の悪ふざけは最高に癒やされます。
次からはそのマッスルズがハンコを押して評価をする『Knuckles Rates(ナックルズ評価)』について、元ネタの話を解説していきます。
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ナックルズがハンコを押す『Knuckles Rates』とは

ナックルズがハンコを押しまくるシーンってそもそも何?
2014年放映のアニメ『ソニックトゥーン』の一場面を海外ユーザーが切り抜いたものです。

海外でトゥーンのナックルズ(以下、マッスルズ)が、ハンコを押すシーンをピックアップしたミーム(ネット流行)が有名になりました。
このKnuckles Ratesはさまざまな作品・キャラクターなどに、マッスルズが承認とハンコを押すか、拒否・それ以外と評価する内容で、2019年に海外SNSユーザーの投稿が端を発しています。
そこからredditでも拡散され、その使いやすさから一気に広がりを見せましたね。
When I see a spicy good meme in my notifications:
— Sonic Boom Out of Context (@BoomContext) October 9, 2019
(Feel free to steal this.) pic.twitter.com/4J3vdIkezf
マッスルズはおバカだから、ミームで切り取られても語弊がないのはスゴいよね。

Meme Approved by Knuckles | Know Your Meme
元ネタはソニックトゥーン第1シーズン36話


Knuckles Ratesに使われている元ネタの話ってどんな感じなの?
第1シーズン36話は「おバカに権力を持たせたらどうなるか」という話ですごく面白いよ。

【ソニックトゥーン第1シーズン36話「ナックルズが村長に」のあらすじ】
ハンコ押しに疲れて休暇をとりたいフィンク村長(自称メイヤー)は、たまたま役所に訪れたマッスルズを臨時メイヤーにして釣りへ出かけてしまう。「ハンコを押すだけだから楽」と思っていたマッスルズだったが、考えなしに書類へ次々にハンコを押して村中が大パニック。
その状況をみかねて、宿敵同士のソニックとエッグマンが手を組んでしまうことに……
ソニックトゥーン36話「ナックルズが村長に」|Netflix
なんて言っているのかを吹き替え版で比較

- 「Approved!」
→「許可だ!」 - 「It’s me!」
→「オレ様だぁ!」 - 「Look at you」
→ 「これを見ろ」 - 「You were once so proud, go now and never return」
→「誇りはどこへ行った。いますぐ出ていけ。二度と来るな」 - 「I don’t know…」
→「そうかなぁ(わからない)」 - 「It’s now illegal」
→「法律違反だ」
ミームで使われている箇所を、日本語吹き替え版の該当箇所で言うならこうなります。
なんて言っているかを訳す人はほかにもいる一方、吹き替え版の内容で書く人は皆無でしたね。
筋肉ムキムキなマッチョ体型になっている理由


ナックルズってこんなにマッチョな体をしていたっけ?
ソニックトゥーンは海外の新規・ファミリー層に向けたアニメだから、見た目で脳筋とわかるようにデザインが変更されたんだよ。

マッスルズは従来のシリーズとは違いマッチョ体型に変更されていて、アニメ版を観たことがない人たちから食わず嫌いされがちです。
ちゃんと公式がデザイン変更の理由を説明していて、トゥーン自体が海外の新規・ファミリー向けのアニメであるため、見た目だけでどんな人物かを一目でわかるようにするためです。
飯塚:これはあくまでも『ソニックシリーズ』のナックルズではなく『ソニックトゥーンシリーズ』のナックルズということで、アニメーションらしく見た目で性格がわかるような(キャラクターデザインになっています)。
東京ゲームショウ2014での飯塚プロデューサーの発言より
日本でいうマリオ・ポケモン並にソニックの知名度が高く人気がある海外でも、2014年のデザイン公開当初はあまりいい歓迎はされませんでした。
しかしアニメの完成度が高くマッスルズも性格が「おバカ+ムードメーカー」であるため、今となっては「おバカキャラでこれはこれで違う魅力がある」という形で落ち着いている感じですね。
トゥーンのアニメは世界100カ国以上で放映し、数々の賞にノミネート・受賞しています。

マッスルズを食わず嫌いする人はアニメ未視聴が大半。デザインの議論はあるにしても、キャラクターは上手く作られているよ。

余談:ソニックトゥーンとソニックプライムの違い
余談として、ソニックトゥーンとソニックプライムの違いも述べておきます。
同じ3Dカートゥーン作品のプライムはゲームのデザインに近く、あらゆる並行世界を巻き込んでソニックが成長するシリアス寄りの作品です。
「近く」と書くのは、エミーやルージュの服装が露出抑えめなデザインへ変更されているからです。

トゥーンは2014年、プライムは2022年の作品のため、映像表現はプライムが進歩していて、トゥーンは別世界(非正史)、プライムは本編世界(正史)であることにも違いがあります。
しかしプライムのソニックもトゥーンと同じく、海外初期カートゥーン版と似た「軽率で失敗もするお調子者」です。アドベンチャー系列の精神年齢が高いソニックが好きだと困惑するでしょうね。

© 2006 SEGA, 白組
腰を据えてしっかり観るならプライム、頭空っぽにして気軽に観るならトゥーンかなぁ。

最後に:マッスルズはおバカ可愛いムードメーカー

以上、『Knuckles Rates』の元ネタになった話に加え、マッスルズになった経緯やソニックプライムとの違いも解説しました。
日本では元ネタがわからない人も多く、別の方によるKnuckles Rates解説記事・動画があるものの、トゥーンシリーズを詳しく解説できていないので紹介した次第です。
ミーム紹介でナックルズの名前を「ナックル」と間違えている動画は「ちょっとなぁ……」と思ったね。

投稿者は「リサーチ不足でした」と弁解していますが、公式サイトに画像と名前の記載があるので、どこを見られたのでしょう?

ナックルズ|ソニックチャンネル
トゥーン・プライムはソニック初心者向けアニメ

ソニックトゥーンはカートゥーン作品としても面白く、シーズン2の日本語吹き替えが打ち切られてしまったのが本当に惜しいんですよね。
シーズン2は納期が追いついていないのか制作会社の統廃合の影響か、品質を満たさない場面が多いのも理由かも。

トゥーン・プライムはどちらもソニックの予備知識は特に不要な構成がされていますので、興味のある人は観てもらえれば幸いです。
いまだにマッスルズを食わず嫌い・毛嫌いするソニック好きが少なくないものの、彼らに言いたいですね。「アニメ版を観てから言うべきだ」と。
追 記
2024年12月現在、Netflixではプライムのみ視聴可能です。Netflix
























