
© 2001 SEGA
2024年公開の映画『ソニック×シャドウ TOKYO MISSION(以下、ソニック3)』の同時期に、2001年に発売されたソニックアドベンチャー2の楽曲『Live&Learn』の権利訴訟がありました。
- ジョニー氏はセガになぜ訴訟したのか
- 裁判の結果はどうなったのか
- ソニックレーシングCWに不採用の理由
- Crush40は今後関わらない・解散するのか
また日本ファンの意見は話を単純化している部分が否めず、ジョニー氏やセガに失礼な部分が散見される問題も述べていきます。
裁判関係は素人のため、エビデンス(根拠)を踏まえた記載にとどめることをご了承ください。
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Live&Learn訴訟とは

『ソニック×シャドウ TOKYO MISSION』
© 2024 SEGA, Paramount pictures

Live&Learnの作曲・原盤の所有者は俺だ。楽曲を使うならロイヤリティ料を払ってくれ。
彼いわく、アドベンチャー2のときしかロイヤリティ料が支払われなかったそうです。

Live&Learnはアドベンチャー2のメインテーマとして、ソニックを知る多くの国内外ファンから愛されている、シリーズ屈指の名曲です。
しかしCrush40のボーカル担当ジョニー・ジョエリ氏が、映画の流れで多くの作品(+日本版ソニックX)にLive&Learnの使用を知ったんですね。
映画に関してはパラマウント側もLive&Learnを無断使用しておらず、セガやジョニー氏に楽曲使用の承諾をとったことが明かされています。
しかし彼はLive&Learnがここまでゲームなどに使用されたことを知らなかったそうで、2024年12月に使用料を求める裁判を起こした形になります。
「20年以上関わるなら知っているだろ!」については、ジョニー氏はゲーマーじゃないからだそう。

要はLive&Learnがセガの著作物にあたるのか、それともCrush40(ジョニー氏)の著作物になるかで争点になった感じでしょうか。
‘Live and Learn’ musician suing Sega over ownership of iconic Sonic the Hedgehog song|Polygon
Crush 40 Confirms Live And Learn Will Appear In Sonic 3|THE GAMER
裁判結果とCrush40の今後

『ソニックレーシング クロスワールド』
© 2025 SEGA
Statement regarding the Live & Learn lawsuit. pic.twitter.com/WyYWsVsUE3
— Johnny Gioeli (@Crush40Johnny) September 22, 2025
裁判は2025年11月のジョニー氏のX(ツイッター)で敗訴を報告し、理由は権利が認められなかったからというより、時効だからと明かされています。
ジョニー氏いわく、訴訟後もLive&Learnの使用権限をセガから確認される状況で、これを「楽曲の権利は宙ぶらりんの状態である」と語っています。
権利はしっかり明確にしないと誰も幸せにならないからね。

裁判の影響か、2025年に発売された『ソニックレーシング クロスワールド』では、Live&Learnを含めたCrush40の楽曲採用を見送っています。
- Live&Learn
- Sonic Heroes
- What I’m Made Of…
- I Am… All of Me
- All Hail Shadow(Crush40 ver.)
- Never Turn Back
- Knight of the Wind
- Green Light Ride
セガが楽曲を見送ったことの公式見解はなく、裁判の影響は推測でしかありません。
とはいえ過去作ではこれら上記楽曲を繰り返し使用していましたし、他アーティストの楽曲はちゃんとボーカルありで採用されていますからね。
35周年記念動画ではLive&Learnのアレンジ曲が使われ、メロディ自体は使えると察しますが、ジョニー氏の声や原曲そのものは権利関係を明確にしないと使えないのではと推測します。
上記作品では逆にHis Worldのゼブラヘッド版が採用され、今まで未採用だったのは一部歌詞が下品だからと言われているそうです。

Endless Possibilityは元から権利関係が複雑らしく、代わりにラスボス曲が収録。ゲーム外なら2025年にセルフカバー版が出たよね。

Sonic Adventure 2 ‘Live And Learn’ Lawsuit Dismissed, Crush 40 Musician Issues Statement|Nintendo Life
Johnny Gioeli Loses Ownership Claims Against SEGA for “Live & Learn”, Case Dismissed With Prejudice [U]|Sonic Studium
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』35周年 記念トレーラー|YouTube
Bowling For Soup, Punk Rock Factory, Wheatus – Endless Possibility|YouTube
裁判=喧嘩ではない

@Crush40Johnny
First stop: the wrong theater 🎥🍿… Second stop: Sonic 3 🌀🐾—Johnny always finds his way (eventually) 😆 #sonic3 #liveandlearn #johnnygioeli pic.twitter.com/zpMuBkw3P3
— Johnny Gioeli (@Crush40Johnny) December 20, 2024
Thank you to everyone who came out to the signing session earlier today at Sonic Con UK! What a great time! 🤘 pic.twitter.com/tTRnwzplhG
— Johnny Gioeli (@Crush40Johnny) November 1, 2025
彼自身はセガやソニックを嫌いになったとかはなく、むしろソニック3の映画を喜びながら観たり、ファン交流を裁判後も楽しんでいます。
彼自身も「長年の良好な関係は今後も続けたい」と言っています。

ここで問題になるのが、裁判結果を「弱い立場のクリエイターのジョニー氏VS強い立場の大企業のセガ」と、単純化する人が目立つことです。
日本ファンのみならず一部の海外ファンのコメントも見られ、権利関係における米国裁判は喧嘩目的ではなく、明確化が目的だとされます。
著作権関係や契約の裁判は当事者同士の感情的な対決ではなく、法的関係を明確にするための手続きとして扱われるということですね。
明確化で契約の再交渉・修正や、将来のビジネス関係をより良好につなげることもあるそうだよ。

ジョニー氏に肩入れして「作ってくれなくなる」と嘆いたり、逆にセガを「これだから信用がない」とののしるのは、どちらにも失礼な発言でしょう。
特にジョニー氏に対しては、「感情的にビジネスを棒に振る幼稚な人」と遠回しに言っているようなものであり、ビジネスを感情で判断する人はそもそも、企業提携自体に向いていません。
Copyright litigation 101|Thomson Reuters
Understanding Commercial Litigation: Protecting Your Business Interests|Thompson, Crawford, Brown and Smiley
最後に:喧嘩ではなく権利関係の明確化


感情論で
ビジネスは成立しない

ジョニーがかわいそう。Crush40が解散したらどうすんだセガ。

これでジョニーはソニックに楽曲提供してくれないだろうな。
米国の権利裁判は喧嘩じゃないし、ジョニー氏に対してとんでもなく失礼な物言いだってわかる?

以上、Live&Learnの権利訴訟問題やCrush40の今後を建設的に見解を述べました。
今回の裁判でジョニー氏が敗訴したのは、権利問題より時効が要因なのを念頭に置いてください。
「Crush40が解散してしまう」「ソニックの曲を作らなくなる」と言う人は、彼を「感情的にビジネスを棒に振る幼稚な人」と遠回しに言うのと同じです。
ビジネス関係とはもっと合理的に判断されるもので、セガを悪者扱いにするような意見も失礼になりますし、教養があればわかることですよね。
「弱いクリエイターVS強い企業」と、単純化したストーリーで勝手に感情移入しているだけです。
怒り・不満を彼に投影しているだけでしかなく、ソニックに限らずサブカルチャーでは、敬意を払うようで払っていない、知ったかぶりでクリエイターや企業を甘く見る人は少なくありません。

セリフが変でしょ。声優だって困惑しながら演じてるじゃん。
たとえば上記は声優業を軽視する発言ですし、微妙な脚本でも全力で命を吹き込むのが声優で、音響監督の存在も軽く見ている証左です。
教養を深めず、ものづくりの本質も見ずに業界通を気取っているから、思慮が浅いんですね。
なぜ声優・ゲーム業界関係者でもない自分が言えるかですが、企業規模や業種は違えど、クリエイティブの根底はどの業界もほぼ変わらないからです。
我(が)を出して質を下げる行為はプロの仕事ではないし、信頼も損ねる悪手ですからね。
とはいえ学校の友人の中にゲーム会社で働いている人がいて、グチを聞くことはあったけどね。

商業物で作業者が独断で進めることも、会社としてありえません。必ずディレクターや監修者が確認し、声優の場合は音響監督がそれにあたります。
業界の細部までは素人なので言及できませんが、クリエイティブのゴール・軸はほぼ一緒です。

ソニック関係だとソニックレーシングCWにおいて、米国セガがマリオカートワールドへの対抗CMを流し、日本ネット・SNSの一部で「マリカワあおりCM」と騒がれましたよね。
これも教養があれば、「90年代パロディで、企業プロレス・比較広告の一環」と理解できます。
本当におとしめていたらプロレスではなく訴訟になるからで、同様に「王者の任天堂VSそれに噛みつくセガ」と構図を単純化しているだけです。
アメリカのマーケティング文化を知らないだけだからね。だから日本の価値観で安直に判断する。

本質を見ない知ったかぶりは、失礼な物言いになるだけではなく自身も恥をかくんですね。


今後は話し合い次第

今後Live&LearnやCrush40はどうなるの?
それは部外者にはわからないこと。双方合意できる契約と、落としどころ次第じゃないかな。

仮に今後ジョニー氏が楽曲提供しないと仮定した場合、裁判による感情論ではなく、権利関係や契約を確認し、話し合いの上で判断されるものです。
嫌なことがあれば、出勤拒否で自然消滅するアルバイト従業員のような話とはワケが違います。
とはいえ現状のLive&Learnは彼いわく「宙ぶらりん」で、ボーカルありのCrush40の他楽曲使用も、セガは自粛して避けたいと想像できるでしょう。
Crush40の楽曲をソニックレーシングCWに採用しなかったのは、この可能性が高いそうです。

今後は当事者同士が判断することで、これ以上部外者が首を突っ込むのはスジ違いです。合意できる契約と落としどころ次第かと思います。
それまでは35周年動画のように、ボーカルなし版やアレンジはあっても、ジョニー氏の声が入った楽曲は自粛し続けるでしょうね。
セガの公式発表はないため、この記事は「事実関係を踏まえた考察」なのをご了承ください。
























