
ネット・SNS上のソニックファンの一部では、別ブランドシリーズの『ソニックトゥーン(SONIC BOOM)』をゲーム版だけで文句や否定をしている人たちがいるんですね。
この「ソニックトゥーンはアニメが主軸である」を調べずに、食わず嫌いや叩く行為を繰り返す彼らへの疑問点を述べていきます。
なおこの記事は、
CHECK!
ソニックトゥーンを擁護(ようご)や称賛が目的ではなく、調べずに言ったり、意見を言う際のマナーや姿勢など、ファンのリテラシーやモラルに対する問題提起。その点は語弊のないように願います。
シビア表現注意
目的・本質を見定めてください
当初は賛否あったが…


ゲーム版の評価が
悪いのは確か
確かに発表当初はビジュアルやキャラクターデザイン、開発体制から国内外で賛否両論を受け、ゲーム版で言えばそれ以上に評価が分かれ、海外では相当こき下ろされましたからね。
そこは事実だしその点を擁護をすることもしないよ。

ゲームのソニックトゥーンだと『アイランドアドベンチャー(3DS版)』はプレイしましたが、面白い部分はあったものの後半は探索ばかりで、
- 【操作性】ボタンのテンポが本家より遅く、ブースト攻撃解禁はラスボス手前の終盤。
- 【ゲームレベルの設計】全部集めてもガチャガチャのメダルが手に入るだけ。
- 【印象が薄い】曲や演出がメインテーマ以外印象に残らず、エッグマンは実質ほぼいない。
- 【自己主張】スタッフロールにおける開発会社の自己主張の強さ。
このように、内容が微妙で粗削り感が否めませんでした。
『太古の秘宝(WiiU版)』は未プレイなので否定も肯定もしません。やってないゲームなのに評価を下すなんて、それは言葉の定義的にも、レビュー(Re-View)ではありませんからね。
しかしアニメ版のほうは国内外から高く評価されたなど、ソニックトゥーンのブランド自体は独自の路線を歩み、一定の支持を獲得してブランド的には成功していると個人的には認識しています。
アニメの年齢別視聴者ランキング
そもそも、ソニックトゥーンはアニメが主軸のシリーズです。
トゥーンに文句を言っている人ほど、トゥーン=ゲームと思い込む人が多すぎる。

飯塚プロデューサーもアニメについては公式の場で何度も言及していますし、日本ネットは鎖国ではないのだから、検索すればアニメを知ることが可能です。
アニメはフランス・韓国・ポルトガル・オーストラリアなど、世界中で放映され、2016年6月時点で世界100カ国で放映されました。
アニメ版は日本ファンの間でも
『ニコニコ動画』でも字幕なし、一時期は字幕つきのものが上がっていまして、アニメへの好意的意見が日本ファンの間でも非常に多く見られました。
アニメでオーボット、キューボットの魅力を再認識させられた人もいたね。トゥーンシリーズのオボキュボは本当にかわいい。

トゥーンシリーズは「ブランド」として見るべき


トゥーンの魅力の9割は
アニメ版とグッズ
確かに最初のゲーム版の出来はお世辞にもいいものとはいえませんが、それはゲームだけを見たらの話で、アニメやグッズなどは商業的にも好調で、トゥーンもトゥーンで愛されています。
もし黒歴史だったり失敗していたら、100カ国でアニメ放映して第2シーズンなんてしませんし、採算がないのにゲームの続編を作ったりしないでしょう?
なお、アニメ版は2018年までに数々の賞にノミネートや受賞をしていることが公表されています。このあたりは英語版Wikipediaの記事が詳しいです。
Sonic Boom (TV series)|Wikipedia
ゲームで全否定する人はリテラシーが低い


なんで
調べないんだろう?
次にここから本題ですが、ソニックトゥーンに対して文句や否定的な意見のほとんどが、メディアミックスなのを知らず、ゲームだけでブランド全体の評価にすり替えています。
建設的ならさまざまな意見はあってもいいですが、ゲームの評価だけなら前置きで明記すべきで、「日本はゲーム版しかないから」という意見も、リテラシーの低さを正当化する言い訳です。
調べない・リテラシーの低いことを開き直るって、ファン以前に人として恥ずかしいことを言っていると思ってほしいね。

それどころか上記の内容を言う人たちはゲームすらもプレイしていない可能性が高く、なぜなら実際にプレイした人たちからは、

よくはないけど、悪くもない。
こういった評価が多いからです。
自分も3DS版は荒削りな内容だと書きましたが、つまらなくはないんですよ。プレイした上でクソゲーと言っている人を探すほうが難しいですね。
未体験・調べずに文句を言うのは恥ずべきこと
実際、『it-talls(いってる:現在は閉鎖)』や『ニコニコ動画』、一部のSNSにて、従来のソニックとは別系統と公式で明言されているのにも関わらず、
- 「今後もこのキャラデザでいくのかが不安」
- 「このナックルズは好きになれない」
- 「これからのソニックはこれでいくの?」
- 「デザインを元に戻せ」
- 「このソニックはニセモノのパチモノ」
- 「これは黒歴史」
- 「(指摘に対して)そう思うのは仕方ないだろ」
発表段階で書いたならまだ理解できますが、いまだに書く人は「書く前に調べる・アニメやゲームに触れない」のが不思議です。
マッスルズに関しては、アニメを観れば好き嫌いではなく「これはこれでかわいい」となり、実際アニメを観てマッスルズに文句を言っている人はほとんど見かけませんでした。
個人的に、マッスルズに文句言っている人の9割はアニメ観たことがないんだと思う。

キャラクターデザインが変わった理由
そもそもデザインの変更は、新規の若い世代やファミリー層にアピールする側面が強く 、初めてソニックに触れる視聴者にビジュアルだけでわかるようにするためと明言されています。
テイルスがゴーグルと工具ベルトを身につけているのも、ナックルズがマッスルズなのもそういうことですからね。見ただけでわかりやすいからです。
そのキャラクターデザインの方向性は正しかったかは議論の余地があり、自分もトゥーンのデザインのすべてがよかったと、手放しに称賛できるかと言われるとそうではありません。
ちなみに2022年にソニックフロンティア関連のインタビューで、「トゥーンのソニックデザインは好きか」に対し、飯塚氏は「正直に言うとそこまで好きじゃない」と語っています。
好み・是非の話とリテラシーの話は別問題
しかしながら、キャラクターデザインやブランドの好み・是非の話と、調べずに書く話はまったく別の問題です。
経緯を理解した上でブランドやキャラクターデザインについて建設的に語るのはいいんですが、調べずに言っているのは非生産的であり、リスペクトに欠ける行為です。
上記のコメントを見ても、
ちゃんと調べた上で是非を語っているなぁ。素晴らしい。

そう思わせるようなコメントは皆無(かいむ)だとわかるのではないでしょうか。
思い込みによるこじつけ
ほかにもネタか本気かソニックトゥーンの字幕つきアニメ動画(現在は削除)に「トゥーンはニセモノという意味らしいぞ」と、悠々に書き込む人がいましたね。
おそらく遊戯王のトゥーンシリーズから着想を得たのでしょうが、トゥーン(toon)をニセモノとよぶ媒体を見たことがなく、大方カートゥーンの略語、マンガの意と表記されます。
『ソニックトゥーン』は日本と韓国(アニメ版)限定で原題は『ソニックブーム:SONIC BOOM』なので、完全にスジ違いによるこじつけです。
さらに言えば、ソニックは日本生まれの海外コンテンツという逆転現象が著しいシリーズです。ブランドの是非を語るなら前提として、海外展開事情を知るのがスジではないでしょうか?
日本のファンは「ソニックブランド=ゲーム」と思っている人が多い。海外のソニック事情を見れば、「ソニックブランド=カルチャー」だとわかるんだけどね……

ソニックトゥーン|Wikipedia
太古の秘宝(WiiU版)を作った後、開発スタッフが総退社した話


憶測で拡散するのは
ただの風評被害
また、ゲームのソニックトゥーン否定をする際の常套(じょうとう)句で、
- 「WiiU版を作った後、開発スタッフはバッシングを恐れて退社した」
- 「内容がクソゲーだから叩かれるのを恐れて逃げ出した」
というリークが確信的な証拠のように使われますが、これはウワサの域を出ない都市伝説です。
【衝撃】『海外で発売開始した『ソニックトゥーン』の出来が悪い事が判明して、また、スタッフもそのことを認識していたため、チーム全員が会社から退社していたという記事がアップ』が掲載中。|ゲーム情報&ブログ2.0
海外レビューで酷評されているWiiU『ソニックトゥーン』開発スタッフたちが逃げるように退社していたと海外メディアが伝える|ゲーム情報!ゲームのはなし
Justin Leader|Linked in
この3番目の引用元に、WiiU版を制作したプロデューサーの経歴が載っているのですが、開発会社を辞めたのが、ちょうどWiiU版の発売前後だったんですね。
ほかの開発スタッフも同時期に辞めていたので、それを見た海外ファンがウワサし、海外メディアが記事にしたのが元になったようです。
海外のゲーム会社事情
ここで考えていただきたいのは、以前(※2015/11/24現在)フランスのとあるゲーム会社を訪れた際、

海外のゲーム会社は日本と違い非正規雇用な扱いで、作り終えたら退社し、次の会社に行くケースがある。
と、社員の方が話されていたんですね。
実際にそのプロデューサーのプロフィールを見ると、幾つかの会社へ掛け持ちをしていた事実がハッキリ記されています。
つまりバッシングを恐れて退社した……という可能性は否定できませんけど、このケースが当てはまる可能性も考えられますよね?
現に引用記事ではよく読むと、「推察(すいさつ)」「だろう」と言葉を濁した表現を用いています。
そのようなタイトルをつけたブログ執筆者も問題だとは思うけどね。

新規スタジオな上、作ったものがトゥーンぐらいならなおさらです。
先に説明したように、その海外リークはそのファン逹のウワサを元に書かれた(らしい)もので真偽は不明、確証づける証拠もありません。
ちなみにWiiU版を作ったBig Red Button社は以降もさまざまなゲームを作っているから、太古の秘宝のためだけに作った会社ではないよ。


ファンのモラルを下げる行為


やっていることは
デマ拡散問題と同じ
百歩ゆずってゴシップやリークの発信者ならともかく、このような真偽不明情報を真実のように語るのはSNSのデマ拡散問題と本質は同じです。
- 「散々な評価だから、悪口もヘイトも自由に書いてもいい」
- 「個人の意見でしょ」
- 「ネットやSNSにどう書こうと自由」
- 「(私が気に入らないから)叩かれるのは当然だろ」
これらを本気でそう言っているのなら、大変リテラシーが低く間違った考えかたですし、世の中からデマや誹謗(ひぼう)中傷がなくならないのは、そこのところなんですね。
シリーズが好きなのはわかりますが、
受動的に一部だけを見て、あることないことを平然と書いてコンテンツが正しく評価できるのか。できるなら明確な根拠を添えて説明してほしい。

彼ら抱く一番の理由はそこなんですよね。
しかもそれをネット・SNSに公開していますから、「調べない・疑わない・考えない」人たちは大変よろしくなく、主観的になる場合前置きして明記すべきでしょう。
誤解されないように正しい情報とモラルを持つのは、情報発信するファン全員の務めです。

【実例】当サイトにつけられたコメント


こんなことをするから
ファンは離れていく
このリテラシーの問題ですが、前ブログに寄せられたツイートや当時のコメントで、その実態がよくわかります。
- 「クソゲーを擁護(ようご)してる奴」
- 「擁護したいならちゃんと書けば?」
- 「タイトルと見出しで十分 見る価値がない」
- 「(都市伝説に対して)だってクソゲーだし」
- 「あのゲームの評価は海外でも〜」
これは本当に言われた内容で、正直言葉を失いましたね。
中には建設的な内容を送ってくれた人もいましたが、ごくわずかであり、ここまで文章が読めない人、情報を調べないのを開き直れるものなのかと。
この記事を読めばわかるように、「ブランドの話」を語っています。にも関わらず、「ゲーム版の話」「トゥーンを擁護している」にすりかえているんですね。
ゲーム版は投稿当初から苦言しているのに、なぜ擁護していると結びつけるのか理解に苦しみます。
彼らの態度は同じソニック好きとして、本当に残念だと思います。
トゥーンが日本でもアニメ配信されても、「あのときは勘違いでした。ごめんなさい」と謝りに来た人はひとりもいなかったよ。


ただ、当初の記事には落ち度もあった
とはいえ、確かに投稿時は精神的に未熟だったため、事実とデマ・憶測・妄想を一緒にして言いふらす彼らのリテラシーのなさにあきれ、彼らを逆上させかねない文面を使ったのは事実です。
その若気の至りはこちらの過ちであり、反省しなければならない。

しかしそういった指摘をすることと、断片的な都合のいい内容しか見ない、リテラシーが低いのを開き直るのは別の話であり、そこは混同してはいけません。
最後に:重ねて伝えたいこと


リテラシーを高める
正しい批判をする
ここまでの文章を読んでいただけたら、
CHECK!
否定・低評価そのものへの疑念ではなく、リテラシーの低いソニックファンの行動が疑問。その行為は「だって私が気に入らないから」と、一部分だけで切り取ってネガティブキャンペーンをしている。ということを、理解していただけるのではないでしょうか?
ゲームの内容やキャラクターデザインの印象など、ちゃんとプレイしたりアニメを視聴し、経緯を調べた上で言っているのなら、単純に好みの問題です。そういった意見は自由です。
こちらも別に「トゥーンは神だろ!」と言いたいわけじゃないからね。

文句を言う人はリテラシーの低い人が目立った
ただ、未プレイ・未視聴で否定したり、特にマッスルズを食わず嫌いかのように文句ばかり言う人は、リテラシーの低い人たちが多かったんですね。
実際、記事の当初から「ブランド」の話をしているのに、ゲーム版の内容にすりかえて擁護認定して叩くなど、リテラシーの低い人たちは本当に話がつうじないと思い知らされました。
自分からすれば、「なぜ自分の価値を下げる行動を自慢げにやるのか」と思うし、それを恥ずかしくも思っていないことが不思議でならない。

このような思慮の浅い行動をネットやSNS中に振りまくというのは、自分の価値を下げ、リテラシー能力の乏しさを露呈させているのを戒めるべきでしょう。
当時の自分自身にも彼らと同レベルになっていたので、大いに反省する部分はあったものの、心当たりのある人は、真摯(しんし)に反省して改めていただきたいものです。
