
喧嘩番長6 ソウル&ブラッド|スパイク・チュンソフト
発売前、「喧嘩番長6でバイク(単車)は乗れるのか」というキーワードで当サイトにこられる方がそこそこいらっしゃいました。
ただ6は『喧嘩番長2 フルスロットル』のようにオープンワールド(厳密に言えば箱庭フィールド)じゃないので結局なかったですよね。
バイクに乗れるのは2だけながら、違法改造はシャバイ。道路交通法違反はシャバイ。守ったところで遅く感じ爽快感がない……リアルを求めすぎた結果、ゲームの爽快感を損ねていました。
バイクのために擬似(ぎじ)的なオープンワールドも導入したとしても、上述のようなゲームとしての楽しさ、爽快感が合致されていないので、意味がなく蛇足になっています。
ゆえに2は昨今における、「なんでもかんでもオープンワールドにすればいいってものじゃない」として掲示できるゲームだと個人的に思っています。
バイクシステムを作るぐらいなら4~6のように、ほかの遊び要素をより深めて欲しいなと思いますし、生かせないのならキッパリ切るほうが個人的に好感が持てます。
それでは、以下から『喧嘩番長6 ソウル&ブラッド』のプレイレビュー・評価です。
ネタバレ注意
作品の内容・結末が記述されています
プラス評価・期待点


演出・快適さは
シリーズ1
本作のプラス評価・期待点は以下になります。
バトルの迫力
従来の作品と比較すると迫力があります。敵の攻撃を受けずに強弱コンボを叩き込むとラッシュ攻撃がおこなわれますが、本当に進化しています。
今作はコンボをつなげてダメージを与えるより、いかにチャージ攻撃を当てられるかが重要のように感じました。
ロード最速
おそらく喧嘩番長シリーズで一番速いです。PSPで発売された3~5もシステムデータをインストールすれば速くなりましたが、それ以上です。
こういった頻繁にマップ移動をするゲームは、ロードの短さも重要になりますけど、ストレスなく遊ぶことができました。
ストーリーについて
内容は1のアツい要素と、2のシリアス要素を足して2で割った感じです。
「最凶の男が最高の漢になる物語」のフレーズどおり、3年間における主人公の成長劇はグっとくるものがあります。
事情があったとはいえ、主人公が白い粉の運び屋を引き受けるわ、ナイフで殺されそうになるわと、下手したらCERO「D(17歳以上)」にいくんじゃないかと言わんばかりです。
シリーズでは学校間の抗争や暴走族相手だったのに、今作は反社会的勢力が相手です。
ジョジョ要素
声優キャストが『ジョジョの奇妙な冒険(ジョジョ)』メンバー(中の人ですらジョジョだと言及するレベル)なのは周知の事実ですが、
- ラッシュ攻撃は最早オラオラのラッシュ
- 主人公・ヒロイン・ラスボスの中の人
- 「世界一ィイイイイイ!」
- 「ドゥーユーアンダースタンド?」
など、もう隠す気がないと言わんばかりにジョジョネタが多く、パロディが多い喧嘩番長でも、今作はジョジョ要素を強く感じますね。
伝説達成について
今作は伝説が達成しやすく、過去作は何十周もしないと達成できないようなものも見受けられましたが、ステータスに関するもの以外は、そこまでしなくても達成できます。
2周目はストーリー時期を自由にスタート
一度クリアすると「過去を振り返る」という形で、ステータスやアイテム、ダチを引き継ぎ、学期ごとにストーリーを自由に選択し、そこから始められるようになります。
これがいろいろと便利で、ストーリーのおさらいも表示されるので、キャラクターの心情など、また新たな発見や理解が深まります。
マイナス評価・疑問点


シビアな判定が多い
一方で、マイナス評価や疑問点は以下になります。
壁にぶつかる仕様
今作は走行中にカベにぶつかるとぶつかりモーション+シャバくなるんですが、操作に慣れてくるとこの仕様がストレスに感じました。
手動ロックオンとジャンプ操作がなくなったように、これまでのシリーズを知る人はちょっと困惑しますよね。1の段階でその周りは完成していて、変にいじらなくてもよかったと思います。
範囲技や超気合技が少ない
タイマン技ばかりで超気合技も範囲攻撃も少なく、言ってしまえば1の初代と同じぐらい少ないです。むしろPSPシリーズのは逆に100ぐらいの量がありましたよね。
またこれまでのシリーズのように、敵と戦っていたら周りの敵も攻撃を仕掛けてくる……というのが起こりにくいので、わざわざシャバ値を下げてやらないといけないのは不便に思えます。
治安度維持について
たとえ100%にしても、一定時間や人にぶつかると99%になるので、全地域100%は相当苦労しました。コツは一万円以上の買い物とセーブをとにかくすることです。
これだけでも治安度が上がるみたいなのですが、作業感が強いです。
マブダ値の維持
たとえマブダ値を最大値にしたとしても、連れているダチにぶつかっただけで下がるので、どうにかして欲しいですね。
治安度同様、ここまでシビアにされると逆にやりづらく感じます。
快適グッズ集めの面倒さ
4や5でもあった、一々手づかみでアジトに運ぶのは面倒です。ダチへの指示で運ぶのを命令できたらよかったでしょうし、アジトが一種類だけなのももったいないですね。
2周目への配慮
2周目のデメリットとして、ストーリー進行上、学校の生徒を何人か倒さなければならないミッションに直面した際に、もう戦意がない生徒を無理矢理攻撃して倒さなければなりません。
ステータスが高くないと逃げられてしまいますから、強くなるか、わざとシャバくならないといけないのは手間がかかります。
バグが多い
喧嘩番長でバグが多いのは最早伝統に近いかもしれませんが、2周目プレイ時に最後の片桐戦でムービースキップ&勝利をしたら、卒業式に進まずフィールドにとり残されるバグに見舞われました。
幸い対決前でセーブしてましたけど、このバグで進行不能になりリセットせざるを得なくなったので、ぜひとも改善してほしいポイントです。
それとバレーボールも何かしらのバグなのか、特定ルートから入らないとアイコンが反応しないバグがありましたよ。
総評:携帯機の喧嘩番長では一番面白い


この技術で
初代をもう一度みたい
携帯機の喧嘩番長の中では、5を抜いて一番のお気に入りになったソフトです。
独立している内容ですから、(期末テストの問題を除けば)初めての方でも予備知識なく遊べると思います。チョコおじさんが田城じゃないのは気になりましたけどね。