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雑記
雑記,Adobeフォント,WEBデザイナー,フロントエンド,WEBデザイン

よくネット上やSNSの記事だと、

  • 「WEBフォントを使いたいならAdobeフォントで決まり!」
  • 「AdobeフォントはWEBフォントとしても使えて便利!」
  • 「AdobeフォントをWEBフォントとして使う方法をまとめました」

と、WEBデザイナーの人たちがAdobeのWEBフォント(以下、Adobe WEBフォント)太鼓判を押すかのごとくオススメする記事が数多くあるものです。

しかし、コーダー目線や管理の側面から見ると、「安易にAdobe WEBフォント、特に日本語フォントを使うのはちょっと待ってほしい」もので、WEBデザイナーだからこそ、しっかりそのあたりも考えてほしいなと思う次第です。

正直Adobe WEBフォントを安易にオススメする人ほど、SEO(検索最適化)知識がなかったり、コーダー任せでコーディング知識がゼロなパターンが多いような……?

中には、WEBフォントの性質や、利点と欠点そのものを理解しておらず、「すみません、本当にプロのWEBデザイナーですよね?」と言いたくなるような人もいました。

ここを語るにはコーディングだったりSEOの知識も必要になるので、そこも簡単に踏まえつつ、なぜ安易に使うべきではないのかを解説します。

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安易に使うべきではない理由とリスク

なぜ安易にAdobe WEBフォントを使ってはいけないのか。その理由を簡潔にまとめるならば、

  • JSで動く】日本語フォントだと実装にJava Script(JS)が必要。コード内容も長いため、メンテナンス性が少し悪い。
  • 管理が大変】Adobe WEBフォントは一案件ごとに管理する仕様。つまり、抱える案件が増えれば増えるほど、管理コストが大変なことになる。
  • 解約すると解除される】仮にAdobe CCを解約してしまうと、関わったサイトすべてのWEBフォントが一気に使えなくなってしまうため、最悪、顧客側から賠償問題に発展しかねない。
  • やりとりも大変】コーディングを外注や他社移管を行う際にも、管理情報を正確に伝えなければならないため、コーダーやディレクターの手間が増える。
  • 多くても2種類が限度】日本語WEBフォントは重いデータの宝庫。多用するなんてのは論外。
  • 規約変更】Adobeの利用規約が変更され、顧客側も使用料をAdobeに支払わないといけない可能性がある。

特に最後の規約変更は大変な事態ですよね。公式サイトの記載ですが、

利用条件では、2019 年 12 月 31 日以降の再販は許可されていません。それ以降にフォントライセンスや web フォントホスティングが中断されないようにするには、クライアントの web サイトは、独自の Creative Cloud サブスクリプションから Adobe Fonts を読み込む必要があります。(中略)

クライアントは、web フォントプロジェクトを転送する前に Creative Cloud サブスクリプションを設定する必要があります。完全なフォントライブラリは、ほとんどの有料の Creative Cloud サブスクリプション(例外あり)に含まれています。

フォントのライセンス|Adobe

つまり、「Adobe WEBフォントを使用する場合、顧客側もライセンス購入して、CCに加入してもらわなければならず、その旨を事前に説明しなければならない」ということです。

今のところ、2020年以前の案件にも適用されるかは不明確で、顧客側がライセンス料を支払わず、規約違反で問題なったという話は聞きませんが……

とはいえ、無用なトラブルを避けるなら守ったほうがいいですし、このように、Adobeはいきなりこういった規約変更をすることがあるんですよね(事前連絡もなく、自社都合でいきなりCCのCS6を使えなくしたりとか……)。

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ダイナミックサブセットと Web フォント提供|Adobe

ウェブフォントはGoogle Fontsに決まり!|コキャクル

WEBフォントの利点と欠点

そもそも、Adobe WEBフォント以前に、WEBフォントのメリットとデメリットを知っておかなければなりません。特にSEOまで考えると、安易にポンポン使うような代物ではないですからね。

WEBデザイナーにSEO知識までは求めるかはともかく、知らないよりは知っておいて損はないでしょうし、その点を踏まえながら、簡単ながら以下に記載します。

WEBフォントのメリット

WEBフォントはキレイに見えるだけではなく、「すべてのデバイスで同じフォントが表示される」という点が最大のメリットです。

よくある話だと、Android端末では明朝体が入っていないため、もしサイト内で明朝体を使いたいのであれば、WEBフォントは必要になります。

また、游明朝・游ゴシックはMacやWindowsには実装されていますが、AndroidやiOSには入っていませんので、これらのフォントを使いたいのであれば、WEBフォント導入を検討しないといけません。

今の時代、スマホでサイトを見る人が8割以上の時代ですから、デザイン性や平等の表示のみならず、可読性(読みやすさ)の向上という意味でも、WEBフォントは重宝されますね。

Androidで明朝体フォントを表示させる方法|will style .

Webで游ゴシックをiPhoneやAndroidで表示できない?表示するには?|Qiita

インターネットの利用環境は「スマホのみ」が最多 60代はスマホ利用者が7割超に【LINE調査】|MarkeZine

WEBフォントのデメリット

一方、WEBフォント、特に日本語のフォントはデータ量が多く、重たい代物です。今の端末は性能も向上していますし、昔と比べればそんなに目くじら立てるものでもありませんが……

とはいえ、サブセット化(使用する漢字や記号を減らし、内容を軽量化)されていない日本語WEBフォントは、2種類だけでも読み込み・表示に1〜2秒増えることがあります。

さらにJava Scriptで読み込むタイプだと、WEBフォントの読み込みに影響が出てしまう可能性が拭いきれません。Adobeだと日本語フォント(ダイナミックサブセット)が該当します。

SEOの世界では、読み込みに3秒以上かかるサイトは離脱率が上がり、それだけサイト閲覧の機会が損失されると言われています。WEBフォントはその3秒のうち、半分近くも占めるおそれがあるんですね。

なお、1〜2秒というのは、過去の当サイトをGoogleのページ計測した際のデータです。さすがに問題でしたので、フォントはサブセット化作業を行い、現在はページの読み込み時間を従来より1〜2秒近く抑えることができました。

ちなみに、当サイトや業務ではGoogleフォントを使用しています。Googleフォントはサブセット化が可能ですが、Adobe WEBフォントはライセンスの問題から、自前でサブセット作業を行うことは基本的にできません。

Adobe側でもサブセット化されたフォントはありますが、日本語フォントはダイナミックサブセットという仕様上、Java Scriptで動かす形式になってしまい、このあたりは融通がききにくいですね。

Webサイトの読み込み順がよくわからないので少し調べた話|Qiita

Webページの読み込み時間、3秒が限界か – 5秒になると直帰率激増|マイナビニュース

DTPデザインとWEBデザインは違う

だからこそですが、DTP(チラシ・ポスターなどの印刷物)デザインとWEBデザインはぜんぜん違うものだと理解せねばなりません。

DTPなら基本的に入稿ガイドラインを守っていれば、Adobeフォントといったフォントを比較的自由に使えるものです。

しかしWEBサイトはデザインするとき、画像表示の部分以外だとSEO、コーディング、制限の問題なども考慮し、WEBフォントも使用するなら、さきほど述べたことも頭に入れないといけなくなります。

別に「DTPなんてお気楽でその程度」と卑下(ひげ)しているわけではないですし、WEBサイトも「デザイン」ですから、フォントまでこだわるのは間違ったことではありません。

とはいえ、WEBデザインってDTPとはぜんぜん違うってことを知らないと、多方面に迷惑をかけてしまうのは、WEBデザイナーなら考えていただきたいものです。

最後に:絶対悪ではない

ここまで、Adobe WEBフォントを悪く言っている感じにはなっていますけれど、

  • 「Adobe WEBフォントを使いたがるWEBデザイナーは無能」
  • 「Adobe WEBフォントは絶対悪だし、金輪際使うな!」

……と、言っているわけではありません。

要は理解と、使いどころの問題です。

  • 「どの案件で使うのか?」
  • 「管理の問題も考慮しているか」
  • 「顧客側にも説明した上で使うのか」

上記をしっかり考えていて、

  • 自社(EC)サイト
  • 趣味のホームページ
  • SEOをあえて重視しないサイト
  • 管理案件が少数
  • 期間限定のサイト(ランディングページ:LPサイト)

このような条件下であれば、Adobe WEBフォントを使ってもいいと思いますし、

  • 新規制作案件のサイト
  • SEO重視のサイト
  • 管理案件が多い

このような場合は、本当にAdobe WEBフォントを使うべきなのかを、社内のみならず、顧客とも検討を重ねて考えるべきです。

「見栄えがいいから」「かっこいいから」という安易な考えでAdobe WEBフォント使うのは、自社のみならず、顧客側にも迷惑がかかるリスクがあります。

WEBサイトとDTPデザインは全く違うこと、Adobe WEBフォントの性質を理解した上で、最終的に使用するかどうかを判断してください。

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