ハリウッド版『名探偵ピカチュウ』を観に行きましたので、そのレビューと元ネタになったゲーム版との違いを述べていきます。
名探偵ピカチュウ(ハリウッド映画版)|公式サイト
結末を匂わす表現をするものの、ネタバレはしない方向性です。なお絵の本来のサイズはコチラにありますが、年齢制限要素を含んでいるので注意。
ネタバレ注意
作品の内容・結末が記述されています
ゲーム版との違い
映画の元ネタは
同名のゲーム作品
説明は不要でしょうが、今作はニンテンドー3DSソフトの『名探偵ピカチュウ』をハリウッド映画化したものです。
名探偵ピカチュウ|ゲームフリーク
ただ映画化したというより原案に近く、ほとんど別物です。
ゲーム版と共通するものを挙げるならば、
- ピカチュウがおっさん声でしゃべる
- ティムだけピカチュウの言葉がわかる
- ミュウツーがキーキャラクター
- 登場人物たちの名前
- 場所と地名
- 『R』というポケモンを凶暴化する薬
- 序盤と終盤のストーリー展開・舞台
ぐらいで、それ以外は映画オリジナルです。ライムシティが石造りのレトロな街並みから大都会になっているし、ティムは白人の大学生から黒人の社会人に変わってますからね。
いわゆるブラックウォッシュ問題。「なんで黒人俳優に変えたの?」と思ったものの、ゲーム版の知名度か、言う人は少なかった印象。
ピカチュウもゲーム版は大川ボイスも相まって「クールを気取る、うるさいけどお茶目で頼れる先輩」でしたが、ハリウッド映画版は「年の離れた友人」のように感じました。
ゲームではずっと「ティム」って呼んでくれて、映画はずっと「ボウズ」なのも異なります。
ハリウッド版一番の評価点
ゲームは未完作品
(2019年現在)
そしてハリウッド版の一番の評価点は、「物語と謎と結末をしっかり描いた」ことでしょう。
ゲームのネタバレになりますが、ゲーム版では、
- なぜ父親が消えてピカチュウだけいたのか?
- 人語が喋れるピカチュウ化した真実
- 父親は本当に生きているのか?
といったものが少し判明する程度か、もしくは一切明かされずに終わりましたからね。
ゲームをやったときは、
チョット待って! 続編を数年待ったのに未完で終わるの!
このように、正直レビューする気力がなくなるほどでした。ただ映画の影響か、映画とは異なる完結を描いた完全版がニンテンドースイッチで発売されるとのことです。
だから映画で謎や結末をすべて描き切ってくれたのはスッキリしましたし、レジェンダリー・ピクチャーズをはじめとしたスタッフの方々には感謝です。
もはや高クオリティで大川ボイスピカチュウを堪能するだけのゲームと化していたからね。
吹き替えの魅力と作品の不満点
いいところと
惜しいところ
メインの吹き替え配役はオリジナルである一方、一部の登場人物たちはアニメのポケモン声優陣を使っていましたね。
序盤に登場したティムの友人はアニポケXYで旅メンバーだった発明少年シトロンですし、女性研究員はロケット団のムサシの中の人でした。
ほかにもコジロウやニャース、(数カットだけ)サンムーンのカキなど結構出ているので、
あ、この吹き替えの中の人あれじゃん!
という感じで探すのも面白いものでした。
そして作品の不満点になりますが、名探偵ピカチュウというタイトルの割には、ピカチュウが名探偵をしているシーンが少ししかないというところでしょう。
起承転結や展開のメリハリがしっかりしていて観やすかったですが、ちょっと名前負けしている部分も否めません。
ゲーム版ではしっかり名探偵をしていたから、なおさらね。
あとはゲームの登場人物がかなり絞られ、展開が簡略化されていたところでしょうか?
しかしながら不満点と言えばそのぐらいなので、当初は賛否の多かったリアルなポケモンの造形も、動くとさほど気にならないです。
むしろバリヤードは可愛かった。
総評:ゲーム版も映画版も魅力がある
黒人配役が気になる以上に
楽しい作品
ブラックウォッシュじゃないかと思える部分や、人物設定こそ違えど、ゲームの伏線未回収を見事に解決し、上手い具合に収めたのは観ていて気持ちよかった映画でした。
なにより、映画制作スタッフによるポケモン愛が凄まじいですからね。
トレーラー公開で話題になった「しわしわピカチュウ(しわチュウ)」も、ゲーム版にない映画だけの要素です。
ゲーム版でも二足歩行で苦労したり、「でんこうせっか」がおっさんのランニングですぐ息切れするのも好きなので、どちらのおっさんピカチュウにも魅力がありますね。
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プロフィール
赤竹ただきちTadakichi Akatake
サイトのURLをSEO的観点から、検索上位のものや記事のURLを書き換えているんだけど、これがなかなか興味深い。
omotenashi(おもてなし)・karoshi(過労死)・tsunami(津波)は日本人も知っている人は多いし、サブカル関連だとhentai(ヘンタイ)・kemomimi(ケモミミ)・mesugaki(メスガキ)も日本語読み表記。
個人的に興味深かったのが、kotobagari(言葉狩り)も日本語読みで表記するらしい。海外だとPC(ポリコレ)だろうけども、漢字・ひらがなの表記にこだわるから、kotobagariなんだろうなと。
イラストレーター・マークアップエンジニア(コーダー)・Webデザイナー・ライターのウサギ好き。多様な絵柄を描け、外国人でも絵でわかるマンガ、ウサギと口内描写にこだわりを持つ。
コーディングとWebデザインは両方可能。納期が短いなどいった案件では、「デザインとコーディングのアドリブ同時進行」という荒業もおこない、SEO施策を意識したマークアップも得意。
フリーランスとの進行ディレクション・指示や、面接担当の経験が幾度もあり、プロ・趣味問わず、絵描きを含めたクリエイティブの姿勢には少々シビア。
「自省・リテラシー・正しい批判の認知・意識向上」をライフワークとし、当サイト記事も「気づき・理解・学ぶ」を全体テーマとして執筆。
当サイトの記事は中学生でも理解できるように計算しながら執筆しており、ネット・SNS上で「わかりやすく参考になる」とご好評の声多数。
「言い訳せずに下手でも自分の弱さを認め、背かず自省して学ぶ意識を忘れない(=謙虚な)人」は、年齢・性別問わず好きなタイプ。
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