2016.02.29 2024.10.07

【感想】海外アニメで日本のBLを扱うとは…【サウスパーク第19シーズン6話~10話】

サウスパーク,トゥイーク,クレイグ

9話と10話は前後編なのでまとめています。

なお自分はBLはともかく、リアル等身サウスパーク絵はあまり好まないタイプ。ちなみにはじめて描いたBLは学生時代に描いたモザイクありの18禁CGイラストでした(データ紛失しましたが)。

なお諸事情により、サウスパークのアニメ感想自体は第19シーズンで最後になります。サウスパークのイラスト自体は今後もたまに描いていきますが。

ネタバレ注意

作品の内容・結末が記述されています

第19シーズン6話『Tweek x Craig』

背景

まさかのBLネタ

タイトルからして『ガキンコファイトクラブ』の再燃だろうと、中盤までは確かにその流れはありましたが……まさか同性カップリングの話だとは夢にも思わない。

90年代日本アニメ風のプリンセスケニーの次は、日本のBLまでネタにしましたね。しかも上手い作品が多く、Deviant Artあたりでファンアート募集でもやってたのでしょうか?

19シーズンは色んな意味で、作者吹っ切れた感が伝わってきます。

妄想のネタにされたクレイグとトゥイーク以外の男子陣も、「そんな関係じゃないのに勝手に標的にされるのか」「俺たちはゲイじゃないぞ」は、腐女子サウスパーク勢に見せてあげたい。

ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス:PC)の影響か、妙に大人たちから同性愛やBL絵の理解を得られているのがまた……日本ならBLどころか、アニメ絵でも拒絶反応起こす人が多いですよね。

実は自分も、深夜帯以外でアニメ絵が流れると拒否反応が出てしまうタイプです。

個人的には美少女・美少年系のアニメ・マンガなどは限定的なコンテンツであり、大衆進出してほしくないなぁと。TPO(時・場所・場合)というか、そんな感じですね。

ランディの「ゲイか非ゲイは日本が選ぶこと」もまあ間違いではないでしょうね。

サウスパークはフィクションですが、実在人物(特に存命人物)を題材にする場合は、その人の尊厳・権利を不当に傷つけないよう、慎重に気をつかってもらいたいものです。

第19シーズン7話『Naughty Ninjas』

背景

明かされた
バーブラディの素顔

警察が学校に押しかけた際にハーブラディが生徒を誤って撃ってしまい、市長命令で警官をクビに。レズリーの授業中お喋りへの注意を聞かないからって、警官を総動員させるPC校長もアレですが……

最近はアメリカで白人警官が肌の違う市民と問題行動を起こすニュースが多いですよね。

そのときに初めてバーブラディの素顔が明らかになり、顔のパーツが少ないぶん童顔に見えます。

プライベートの彼は質素な生活で老犬を飼い、おバカですが心優しい人だとわかり、あのシーンを見ると初期シーズンの「バカブラディ」呼ばわりが申し訳なくなりそうです。

そして見ない間にソドソパもホームレスの溜まり場と化し、あのスチュワートが子供に危害が及ぶと危惧するレベル。

第19シーズン8話『Sponsored Content』

背景

トランプ化した
ギャリソン先生

PC校長は就任してから差別をなくし中立的な表現をするべきだと当たり散らしてはいるものの、筋ジストロフィーのジミーにはあまり関わりを持とうとしなかったことが明らかに。

カフェの方針に対し差別的な表現を使って学内新聞にした担当のジミーに、まず自分のところに新聞を持ってくるようにと釘刺し。

で、ジミーがとった行動は、PC校長に反論する内容を書き、学内新聞ならぬ学外新聞として町中に配るんですよ。もちろんPC校長にも配り、ジミー自ら宣戦布告。

その新聞を見たスティーブンが、広告だらけではない真っ当な「新聞」であり、まるで虚無の中を進む冒険だと、ジミーの新聞と比較して、情報過多のネットニュースを皮肉っていました。

なおこれは伏線で、このあたりは海外ドラマ『パーソン・オブ・インタレスト』が元ネタだそうです。ギャリソンがケイトリンと組んでトランプ化し、ビクトリア校長もついに再登場。

物語が佳境に入ってきましたね。

第19シーズン9話『Truth and Advertising』・10話『PC Principal Final Justice』

背景

まさかのBLネタ

ついに黒幕がPC校長ではなく、校長すらも操っていたクラスメイトのレズリーだとわかり、レズリーは人間ではなく広告そのもの。

18年間恨みを抱き、ビクトリアをクビにしたがっていたマッケイを操り、情報操作で人々を先導していた事実が判明する、シーズンのラスボスでしたね。

彼女の能力はそれだけではなく、

  • 真っ当なサイトと広告サイトを瞬時に見分ける能力
  • SNSを嫌うジミーでさえも懐柔できるほどの表現力
  • 相手を意のままに先導できる

ある意味では、広告代理店やメディアの社員たちがノドから手が出るほどに欲しい人材でしょう。でもジミーってフェイスブックやっていたような……?

テレビが発明されて広告はCMになり、ケーブルテレビやCMスキップ機能の登場で広告はネットへ移るも、Adblockで居場所を失った広告は自らをニュースサイトを経て、人間へと変貌したとか。

隣人や家族が、もしかしたらその人たちは広告かもしれないって、『メタルギアソリッド ポータブルオプス(MPO)』のジーンの演説を彷彿(ほうふつ)とさせます。

そして最後はPC校長がレズリーの脳天を拳で貫き、ホールフーズも飛び去って一連の騒動は解決。しかしビクトリア校長が戻ることはなく、次シーズンへの伏線を匂わせて終わりました。

なお9話の中で、ランディが「最近のサウスパークはクソじゃね?」と言い放ちましたが、一瞬メタ発言かと(まあ「町としての」意味でしたが)。

今のサウスパークは時事ネタが多すぎて下調べをしなきゃならず、主人公たちが時事ネタを反映する役割を演じてばかりなので、昔のような痛快さはないですね。

しかし時事ネタを上手く皮肉る面白さはあるので、クソと言うほどでもない……かもしれない。

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プロフィール

赤竹ただきち

赤竹ただきちTadakichi Akatake

仕事で「YMYL(医療・健康・お金)記事をほぼ生成AI任せに書く」という、「これありえないだろ……」という他社事案に遭遇し驚きを隠せない。

というのもGoogleは2016年にWelq事件があったから、YMYL記事は独自性・信ぴょう性を厳しくチェックするようになっているんだよね。

それにYMYL記事を生成AI任せに書くとペナルティになる可能性も発表していて、こういった記事では生成AIを使うのはいいにしても、検証・監修で補完することが必須。

これを理解せず「SEOを上げるお手伝いをします!」という業者がやるんだから、いくらなんでもリテラシーが低すぎる。それで検索ペナルティを受けたら損害賠償モノなんだけどなぁ。

イラストレーター・マークアップエンジニア(コーダー)・Webデザイナー・ライターのウサギ好き。多様な絵柄を描け、外国人でも絵でわかるマンガ、ウサギと口内描写にこだわりを持つ。

コーディングとWebデザインは両方可能。納期が短いなどいった案件では、「デザインとコーディングのアドリブ同時進行」という荒業もおこない、SEO施策を意識したマークアップも得意。

フリーランスとの進行ディレクション・指示や、面接担当の経験が幾度もあり、プロ・趣味問わず、絵描きを含めたクリエイティブの姿勢には少々シビア。

「自省・リテラシー・正しい批判の認知・意識向上」をライフワークとし、当サイト記事も「気づき・理解・学ぶ」を全体テーマとして執筆。

当サイトの記事は中学生でも理解できるように計算しながら執筆しており、ネット・SNS上で「わかりやすく参考になる」とご好評の声多数。

「言い訳せずに下手でも自分の弱さを認め、背かず自省して学ぶ意識を忘れない(=謙虚な)人」は、年齢・性別問わず好きなタイプ。