
『テラスハウス』に出演した女子プロレスラーの木村花さんの自殺を機に、ネット・SNSや報道メディア問わず誹謗(ひぼう)中傷・バッシングが問題視されるようになりました。
- 【誹謗中傷】根拠のない叩きや悪口。
- 【バッシング】相手を一方的に責める行為。
よく議論されている問題ではありますが、
- どんな人がやっているのか
- 彼らの心理状態
- 検挙者が出てもなくならない理由
上記の問題についての知見を記載していきますし、
- 誹謗中傷被害者による誹謗中傷
- なんでもかんでも誹謗中傷扱いの人
- 自分を棚に上げて誹謗中傷を語る人
こういった誹謗中傷嫌いの誹謗中傷、誹謗中傷だと被害者意識で騒ぐ人も同じぐらい問題なので、この点にも触れていきます。
個人の見解です
ほかの意見もご参照ください
昔から存在する問題


少なくとも
1999年にはあった
この痛ましい事件により、ネット・SNSの誹謗中傷・バッシング問題が議論され、国も法律を変えようと動きはじめました。
しかし疑問なのは、「なぜいまさらになって、ここまで問題視されたの?」ということですね。
この問題は20年以上前からあり、20年以上前から問題視されてきたはずで、泣き寝入りした人のみならず、今回の彼女のように、これを苦に自殺をした人だって少なくありません。
このあたりを語ると非生産的だから省略するとして、
遅まきながらも、ようやくネット・SNS空間の異常性・問題性を国が理解してくれた。

と、好意的に解釈するようにしています。
実名化では解決しない

匿名(とくめい)をやめて実名化すべきだ!
ワイドショーでコメンテーターが言われがちな、実名化すれば誹謗中傷・バッシングが減るという考えは大きな間違いです。
確かに『没個性化現象』など、素性を隠せば態度が大きくなる人が一定数いることを示す実証はあります。ただ、匿名でも顔出しでもやる人がいるんですね(後述)。
ドイツといった一部の国では法整備されるぐらい、誹謗中傷・バッシングは「人間の本質」とも言えるぐらい、闇の深い問題です。
ドイツのネットワーク執行法で変わったことと変わらないこと――違法なコンテンツの排除はネット上の発言をどう変えたか|穂鷹知美 – SYNODOS
加害者の割合
誹謗中傷・バッシングをする人は全ネットユーザーの中でも0.5%以下だと、2016年に統計したデータが公開されています。
0.5%と言われるとごく少数だと錯覚しますが、約50万人(ネット・SNS利用者を1億人と仮定)はいる形です。

こういった人は複数のアカウントで別人を装うこともあるため確定的ではないものの、これを多いと見るのか少ないと見るのか、どう思われるかを考えてみてください。
ネットの誹謗中傷、参加するのは「ネットユーザーの1%未満」 コロナで増加、その実態は? 山口真一氏に聞く|弁護士ドットコム
「メディアはSNS(ネット)のせいにするな」の前に


自分を棚に上げるのは
恥ずかしいこと
(案の定というか)この問題に対して、

それってメディアも同じことをやっているじゃんwww

メディアはSNSのせいにするな! 先に報道や制作側を処罰しろよ!
という本質を見ない論点ずらしが乙武洋匡氏を含め、ネット・SNS上で多く見られましたね。
しかしこの論理は前提を考えると破綻していて、この問題は「ニワトリが先か卵が先か」という話ではなく、免罪(めんざい)符にもなりません。
その理屈を通すなら、(匿名・本名だろうが)自分の言動に責任を持ち、問題があれば素直に非を認め、しかるべき処罰を受け入れることを常に覚悟する前提がないと成立しません。
「アンチ(誹謗中傷)は有名の証」「有名税」は被害者側が使う言葉で、免罪符ではありません。

誹謗中傷・バッシングがなくならない根本的原因


なくならない理由
ここから本題で、なぜネット・SNSの誹謗中傷・バッシングは絶対になくならないのかを述べると、
- 中毒になっている
- 理解できない
- 正義感でやる
- 言い訳を展開して開き直る
- 信じたいものや風潮に固執
こういった人たちがいるからで、以下から述べていきます。
中毒になっている


叩くことが
娯楽・快楽
他人の悪口を言ったり、攻撃する行為はドーパミン(快楽物質)が放出されている状態だと言われていて、依存性も高く、お金がかからない一種の薬物依存のようなものだそうです。
- 定期的に『誹謗中傷・バッシング』をやらないと禁断症状になる。その解消に『誹謗中傷・バッシング』をする負のスパイラルに陥ってやめられない。
- 『誹謗中傷・バッシング』の依存・衝動を自力で治すことが困難。周囲の助けや専門医の協力が必要であり、治療後も頼らない生活を維持し続けなければならない。
『誹謗中傷・バッシング』の部分を『ドラッグ』に置きかえても違和感がないからね。

よく悪口を言う人ほど「不幸になる」科学的根拠|東洋経済オンライン
剛力彩芽が叩かれる背景に、日本人の国民性| ITmedia ビジネスオンライン

叩くことが目的になっている
- 「昔からやっている癖。いまさら直せないし、便所の落書きだろ?」
- 「叩いてるんじゃなくて遊んでいるだけ」
- 「ネットとリアルは人格違うから」
- 「相手が悪いんだから叩かれて当然。アンチも多いし俺は悪くない」
- 「最初に書いた奴が悪い。みんなやってんのになんで俺だけ言われるの?」
このように無責任で平然と手のひら返しをしたり、自己保身ばかりで平行線なんですね。
2024年には、ある医療従事者にワクチン関係で誹謗中傷していたのは無職・生活保護・精神疾患者だったという話があり、お金がかからないだけに闇の深さを感じさせます。
つまり何が言いたいかと言うと、匿名に溺れて他人の誹謗中傷ばかりしていると、自分と向き合えずに手軽な誹謗中傷でプライドを満たすようになる。
— サックス侍 – saxsamurai – (@saxfather) March 14, 2020
それに甘えていくに連れて、どんどんどんどん、堕ちていく。
この例だけでなく、僕が遭遇した誹謗中傷中毒者にはそういうのが何人もいる。
誹謗中傷中毒者って自己アピールしたいんだろうなぁ
— 萌ケンマックス.KENJ1 (@Kenj1tan) December 20, 2019
誰かに見て貰いたいんだろうなぁ、構って欲しいんだろうなぁ、とか色々思う。
その愚かな行為を続けて、自分強い!カッコイイ!とか勘違いしてるのが多そう、確かに可哀相、哀れ
忽那先生が反ワクチンに対して訴訟を起こした件が決着と
— たぬきち (@Tanuk_Ichi) May 6, 2024
厳選された50人の反ワクチン誹謗中傷アカウントへ民事で勝訴するも、大多数が無職・生活保護・精神疾患で支払い能力のない中高年男性であり、踏み倒しもしくは少額ずつの分割支払いに。… pic.twitter.com/SFZAIw9qJt
人は変わる生き物

誹謗中傷・バッシングする人は元からそういうレベルが低い人種がやっている。依存症ではない。
彼らに苦言する人にはこう語る人もいますけれど、この意見に懐疑(かいぎ)的です。中毒に陥る理由は多種多様であり、個人の心の問題、育った環境も関わるぐらいに複雑です。
これらの問題を語るなら、そこもしっかり考えてもらいたいと思いますね。
認知症や精神疾患、家庭内暴力やいじめられっ子、職場いじめなど、人間は何かしらのきっかけで変わってしまう生き物だよ。

そもそも理解できない


無自覚だからこそ怖い
これは発達・精神障害が起因のケースが目立ち、何が悪いのか理解できず自省しない人は経験上まま見られました。
なぜなら脳の構造上、一般的な人と比べて前頭葉の働きが弱かったり、思考のプロセスが異なっているからなんだそうです。
もちろん全員そうではないにしても、誹謗中傷・バッシングをしていたのは発達・精神障害者だったのは珍しくない話だよ。

具体的には、
- 想像力がない
- 0か100の極論で考える
- 他者に無関心
- 自分が正しいと思う
- 自分で考えず思慮が浅い
- 感情的でキレやすい
このような特徴があると言われ、だから被害者意識が強かったり、思っても言ってはいけない言葉を平然と言ったり、反省や改善の意味がわからない(勘違いをしている)のだそうです。
前頭葉の損傷と障害|弁護士法人 たくみ法律事務所
発達障害|山梨県立北病院
前頭葉の機能低下を疑う症状 |ブレインケアクリニック
謝罪や反省が理解できない

言われてみれば確かにそのとおりで思慮が足りなかった。反省して次からは直して気をつけよう。
一般的な人だと「やりすぎた行動」などで失敗すれば、こう意識を持っていけますが、

へーそうなんですかー。何か悪いことしたとは思えませんが、そういうことならそうなんでしょう。

反省って何? 謝るのが反省じゃないの? つーかそう思わせたあいつも悪いだろ。
と、彼らは思いがちらしく、実際にこのような反応をされてた人も少なくないと思います。
自称発達障害者と何人か話をしたことがあり、被害者意識が強くて会話がかみ合わず困惑したね。

だから顔出しでも解決しない
精神・発達障害を公表する一部の有名人の発言・ツイートを見ればわかるとおりで、顔出し義務化では解決策にはならないと言える理由のひとつです。
もちろん、彼らのすべてが犯罪者予備軍ではなく、改善の努力を怠らない真面目な方もいるのは承知ですが、これは実体験のみならず、医師の人ですら認める事実です。
特に発達障害は病気ではなく個性だから、自覚しないと「直す(矯正する)」ことはできないそうです。

非行から見えてくるもの:1(藤川教授)|朝日新聞
注意欠陥・多動性障害(ADHD)|心療内科・精神科 キムラクリニック
医師も逃げ出す迷惑アスペルガー|治しやすいところから治す--発達障害への提言
アスペルガーは反省しないの?|アスペルガー特徴.com
正義感でやる


自分が100%正しいと
思っている人

誹謗中傷するクズどもは死ね。早く特定して晒し上げろ!

悪質な〇〇のガ〇ジを晒すマン。みんな拡散よろしく!
上記ふたつの延長線上のケースで、誹謗中傷・バッシングはダメと言いながら、自身も無自覚でしている(していた)のはタチが悪いものです。
立場が違うだけで加害者と本質は同じで、どちらも「自分が正しいと思ってやった。相手が悪いし、俺は悪くない」ですからね。
山口真一氏の統計によれば、他者に攻撃的な人の6〜7割は歪んだ正義感だったと自著で発表し、弁護士ドットコムも「加害者の5割以上が、正当な批判と思いこんでいた」と公表しています。
誹謗中傷・バッシングを嫌うのに、自分も誹謗中傷・バッシングをしているというのは皮肉です。

『極論を振りかざす「極端な人」の正体(光文社新書)』|山口真一氏(統計学者)


拡散力が強い人だと厄介
このタイプは著名人やアイドルなどの有名人がこじらせている場合もあり、影響力や拡散力が強いため、とても厄介な存在になります。
一例を挙げるならば、元子役のはるかぜちゃんこと春名風花さんのケースです。
メディアなどで不当な人格攻撃や誹謗中傷への毅(き)然とした対応の大切さを説いて、このあたりは正しい行動なので異論はありません。
ただ、彼女は過去に捨て猫問題で、罪のない一般人(退会済)を悪者扱いしたツイートへ便乗して持論を交えて誹謗中傷に加担し、彼女の支持者も参加する事態になった出来事がありました。

私の主義主張だから認められない。彼女を肯定すると問題を否定することになる。
経緯や事情を説明されても、誤情報の拡散は謝罪するも当人の謝罪はなく、むしろ相手を無知だと見下すかのような投稿をしていました。

問題を考えると、一般人の方に謝ることはできない。
これが謝罪しない理由だそうですけれど、「問題を考えている」ことと「経緯を読まず持論で相手を傷つけたこと」を一緒にするのが不思議です。
当時の彼女は子供だったから若気の至りもあるかもだけど、正当化するのはよくないよね。

過ちを認められない人は損をする

あれは一部の過激派が不愉快にさせる動画を見せて盛り上がる行動に怒っていた。断片的に切り取らず真意を見てほしい。
2020年には彼女本人と思われるnoteで、このような旨の記事を投稿しました。
しかしこれは、「一般人の方のアカウントを、追い打ちで閉鎖させたのは誤解です」という内容で、「思想・持論を理由に、結果的に誹謗中傷したことへの謝罪・反省」ではないものです。
ゆえに「どんな理由でも、相手を不当に攻撃してはいけない。誹謗中傷はダメ」の言葉だけは、説得力がなく心に響かないものです。

キミは過去に相手へひどいことをしてきたのに、いざ自分の場合になったら被害者ヅラをするのはどうなんだ!
という、厳しい指摘を言われても仕方がないレベルで、だから定期的にぶり返されてしまうんですね。ちゃんと謝罪・反省し、その上で誹謗中傷に法的処置をとるのが、正しい手順です。
人間は失敗する生き物です。行き過ぎた行動を認め、反省することも同じぐらい大切です。
誹謗中傷問題に熱を入れる有名人ほど、過去の愚行や攻撃行為を棚に上げる人が本当に目立つ。

言い訳を展開して開き直る


発言の自由は
免罪符じゃないよ

本音を言って何が悪い。個人の意見だろ。

あのさ、言葉尻をとって問題の論点をずらすんじゃねえよ。

俺、辛口なんで。こういうスタンスだからケチつけられても困る。
誹謗中傷・バッシングを辛口・毒舌・個人の批判を理由に持ってくるケースで、指摘をされても改善する気がなく、自分の言動に無責任で反省しません。
社会人になってさまざまな人たちを見てきましたが、しっかり物事の本質を考える情報発信者ほど、言葉を選びますし多角的な事前調査を怠りません。
なぜなら意図どおり読んでもらうためには配慮・敬意は必要で、しっかり調べないと言及されれば不利になってしまい、しっかり読んでくれる読者が減ってしまう損失が大きいからです。
どんなに核心を求めた内容であっても、バッシング・誹謗中傷をするのは自分の意見の価値を下げるもので、「こいつは口が悪いし見る気すら失せる」と思われたら目も当てられません。
以下の記事で批判の本質を詳しく述べているので、参考にしていただければと思います。
自分も厳しく問題提起する場合はキツめの言い回しをするけど、罵倒したり特定人物の人格否定はしないよう注意しているよ。


開き直る人は正当化する
このケースも影響力が強い著名人がやっている場合があり、2021年にメンタリストのDaiGo氏が自身の動画で、ホームレスや生活保護受給者を誹謗中傷して物議になりました。
彼がこの件で一番問題なのは、こういった思想・差別発言をしても「辛口だから」を免罪符にし、過去にもそうやって言い訳に利用していることです。
これって思想の自由や表現の自由を拡大解釈した「誹謗中傷・バッシングの正当化」です。
追 記
後日DaiGo氏は、(本当に反省しているかはともかく)無知であったと謝罪しています。ただしこの話の軸は、彼のように都合よく開き直る人が一定数いるということです。メンタリストDaiGo氏、ホームレスの人への差別発言で「炎上」|毎日新聞
松丸亮吾、兄メンタリストDaiGo“差別”発言謝罪「論破するまで怒る」|日刊スポーツ
「ホームレスの命どうでも…」配信が批判されるべき理由|朝日新聞
「メンタリスト」DaiGoさん 生活困窮者への“差別発言”で謝罪|NHKニュース
信じたいものや風潮に固執


純真な人ほど盲信する
自分が信じている思想や情報・風潮にこだわり、論理破綻・矛盾していようと、自分の主義・感情を勢いで押しとおすという、まるでカルト宗教の信者のような状態です。
たとえば過激な動物愛護行為(=動物愛誤)がわかりやすく、人間嫌いで相反する主張に攻撃することが多々あり、本当の動物愛護は価値観を尊重し、人間にも優しく接することも必要です。
一部の動物愛護家の人たちは、動物好きと言うよりは人間嫌いを派手に拗らせていて、他人を攻撃する口実に動物を利用してんだなーというのをちょいちょい感じる。
— すーさん (@suimu_calcite) June 23, 2020
だって、生き物好きって言いながら、知識のアップデートを拒んでるあたり…
別の例だと2019年、堀ちえみさんに誹謗中傷をした主婦が検挙された事件では、当人は誹謗中傷を自覚しておらず、情報を安易に信じて悪意すらなかったことが明らかになっています。
リテラシーが低い人たちにも、ネット・SNSで書き込む権限をあたえることは、果たして正しいのだろうかと思ってしまう。

動物愛誤にならないために…|大分ニャンたろう
堀ちえみのブログに「死ね」「消えろ」 脅迫容疑で50代主婦を書類送検 専門家は「SNS過激発言」に注意呼びかけ |zakzak

救済と罰則が必要


何しても許される風潮が
あるからこそ
……以上のように「誹謗中傷・バッシングする人の大半」は、上記の症状をこじらせた人たちだと考えていて、いまだ書く人が後を絶たないのは、この理由だとつじつまが合うんですね。
彼らへの話し合いや意見・指摘は、平行線になるだけでこちらが疲れるだけであり、最悪の場合、歪んだ認知だからこそ逆上される可能性もあります。
論理破綻した正当化や意味不明な言動・被害妄想をする相手には要注意(経験者は語る)。

誹謗中傷ハラスメント問題


こっちもこっちで
問題になっている
ここまでは誹謗中傷・バッシングはなくならない本質的原因を説明しました。
その一方、自身が発信した問題行動や誹謗中傷、火種を出しておきながら、

これは誹謗中傷なので法的処置をとります!

誹謗中傷がない世界にすべき。叩きや悪口はやめましょう!
意見や指摘すらも誹謗中傷扱いにしたり、自分を棚に上げて問題を悠々と語る『誹謗中傷ハラスメント』問題も同じように増えています。
さきほども触れたように、特に有名人やインフルエンサー(SNSで影響力のある人)を中心に多々見られ、特に熱く語る人ほど、こういったパターンは見られます。
順序が違う。不適切な言動・行動が火種なら謝罪表明をすることが先であり、法的処置はその次。

誹謗中傷を嫌う人が誹謗中傷をした例


本当に不毛
さきほどの春名風花さんの例は、自身の誹謗中傷を棚に上げて誹謗中傷問題を語る人でしたが、ここでは木村花さんの母親、木村響子さんのケースがわかりやすいので述べておきます。
経緯として、2023年に『【推しの子】』というマンガ原作のアニメが放送され、その話の中に恋愛リアリティショーの誹謗中傷問題を取り上げた話がありました。
TVアニメでここまで映像美を表現できることに驚いたし、該当の話も誹謗中傷の不毛さや、無責任の恐ろしさを考えさせられた。

その内容が木村花さんの件に似ていると、作品や作者・制作スタッフに「その手段を選ばないやりくちを軽蔑します(要約)」と書いたんですね。
なお、参考記事では「人気出演者をビンタして〜」と紹介されているも、実際は「手で振り払おうとして、ネイルが誤って相手の顔にかすった」シーンなので、情報が誤っていますね。
そもそもの原因は、木村さんにこの作品を吹聴して焚きつけた一部の人間だったけどね。

話題のアニメ『推しの子』、誹謗中傷で自殺未遂描写が物議 木村花さん母が怒りの投稿|livedoorニュース
棚に上げたのは悪手だった
木村さんの問題点は、「作品を観ていないにも関わらず、勝手な想像で作品や作者・制作スタッフを根拠もなくバッシングした」ことであり、悪手そのものです。
劇中でも描かれているように、花さんの事件以前から、こういったリアリティショーの問題点は世界中で発生していて、上記の主張は彼女の思い込みとわかります。
嫌われ役や悪役を演じた声優・俳優が、脅迫されたり心ない言葉をぶつけられるのは、昔から世界中であることですからね。
ただ原作が事件の数ヶ月後、アニメが命日に近いのは、悪い意味で偶然が重なった部分はある。

これに対する反論の問題点

木村さん、あなたも作者やスタッフに誹謗中傷したのはどうなんですか?
この意見に対し、彼女はこう反論しています。

やりかたを軽蔑しているだけで、誹謗中傷ではない。
しかし誹謗中傷とは、根拠のない(=中傷)叩き・悪口を言う(=誹謗)ことです。
「作品を観ていないけど(=中傷)、軽蔑する(=誹謗)」という時点で、本人がどう弁解しようとも、誹謗中傷の定義が成立しています。
彼女は弁解の中で「誹謗中傷の意味を調べてください」と言っていたものの、本当に調べないといけないのは彼女自身だったというのは、ちょっと皮肉にも思えます。
これって、自分の行為を棚に上げて誹謗中傷を正当化したと認めたかたちになります。
情報をうのみして過信したり、疑わないのはリテラシーが低すぎる。SNSに向いていない。

非を認められないのは心が弱い人
彼女を昔から知る人いわく、このような行動は昔からあったそうで、言葉を選んで指摘した人、その内容を評価した人も次々拒絶するのは10年以上前からやっているとのことです。
要するに、モンスタークレーマー的な存在になる傾向は、この頃からあった。
— 水道橋の金券ショップ チケット&トラベルT-1 (@Ticket_T1) May 24, 2023
で、自分は女子プロレスラーを批判する時は、「T-1興行」に引っ張り出したいとか、この人と試合をやりたい、という気持ちから仕掛けていくが、木村は違った。絡むとヤバいと察し、あの二見が手を引いた唯一の女子プロレスラー https://t.co/ila4YYNbBV
これを事実と仮定するなら、ショックで聞き入れられない状況ならまだ同情はできたものの、昔から相反する意見・指摘を拒絶するあたり、意見される覚悟のない心が弱い人なのでしょう。
「心が弱い」とはメンタルの話ではなく、「自省して心の弱さを認められず、向き合えない人」という意味です。厳しい言いかたをすれば「他人に厳しく自分に甘い人」です。
心の弱さに向き合えない人は「自己中心的」と言われます。春名風花さんも上記の件を見る限りだと、同様のことが言えるかもしれません。
「勘違いでした。すみません」で済むのにできないし、優しく指摘した人もブロック。厳しいけど誹謗中傷を語る資格はない。

傷心した木村さんへ焚きつけた人、ろくに調べず制作者を誹謗中傷した木村さん、そして木村さんを過剰(かじょう)に叩く人たち……
騒動を見れば見るほど、彼女を含めたこの炎上問題の登場人物全員が、【推しの子】の作中で語られていた教訓がぜんぜん生かされておらず、いかに不毛なのかを気づかせてもらえますね。
なお【推しの子】の劇中では『批判』を悪口・バッシングと混同して誤用しているので注意です。

批判とは建設的な批評行為。無責任なバッシングは『批難』だから混同してはいけない。


誹謗中傷嫌いが誹謗中傷をする心理・原因


心が弱いから
自分は例外だと思う
誹謗中傷嫌いが誹謗中傷をしたり、自分を棚に上げてしまうのは、心理学で言うところの『自己正当化バイアス』が働いているからとされます。
- 【自己正当化バイアス】都合の悪い情報を無視し、自分は例外だと思う状態。
これは誹謗中傷・バッシングを正当な批判行為だと思いこんでいる人にも見られ、要は立場が違うだけで、本質は同じタイプの人がやっているんですね。
【自己正当化バイアス】自己正当化の心理をわかりやすく解説。|ストア派の知恵
【精神科医が教える】自分を正当化する人が不幸になる深いワケ|ダイヤモンド・オンライン

最後に:便所の落書きはもう通用しない


便所の落書き論は
2000年代まで
誹謗中傷・バッシングが一向になくならないのを要約するならば、
CHECK!
歪んだ認知を持っていて、批判リテラシーが低く意見される覚悟がない(=自分の意見に責任をもたない)から。こうまとめることができますし、親に叱られないと理解できない子供と同じで、やったことの重大さで痛い目をみないと理解できないと思います。
なお元2ch創設者のひろゆき氏がテレビのワイドショーで、

しょせんは民間会社がやっているサービスに過ぎない。嫌ならSNSやめればいいんですよ。
このように述べていますけれど、自己責任論を持ち出しているだけで本質を見ていません。
自分が知らないところで火がつき、伝言ゲームのように回り回って風評被害や実害になれば、「嫌ならやめればいい」は解決にはならないことがわかると思う。

誹謗中傷やマナー問題を除けば、SNSのみならず、ネット自体も便利なツールであり、より便利にするためにルール作りをしていくのは、何らおかしなことではありません。
むしろ「ネット・SNSは何を書いてもいい」という無法地帯を許している、今の風潮・システム自体がおかしいと言えます。
民間企業のサービスであっても、社会的影響力は無視できないものになっています。
誹謗中傷・バッシング問題からわかる闇
こういった人たちは単に批判リテラシーが低いほかにも、
- 心に闇を抱えている
- 日常や社会に不満がある
- 精神・発達障害がある
と、個人の問題も一緒に抱えていて現代社会の闇を感じますし、誹謗中傷問題がメディアで多数報道されるようになってからは、

私の誹謗中傷には法的処置をとります! 思いやりを持ちましょう!
特に有名人を中心にして過去の誹謗中傷行為を棚に上げたり、『誹謗中傷ハラスメント』と言わんばかり、新しい単語を覚えた子供のように使う人も比例して増えています。
このどちらの人たちも本質は同じ「他人に厳しく自分に甘い」人間であり、「心の弱い人」がやっているのがシンプルな答えかもしれません。
ここでいう心の弱さは、「自分の弱さを認めらず、自省から学ばない(=謙虚じゃない)」こと。

自分たちが原因・火種になるパターンが多いですよね。

歴史は繰り返され反省しない
このような非生産的・本質を見ない行動は、ネット・SNSが誕生する昔からずっと繰り返され、ネット・SNSというツールは、表面化されなかった層を一気に可視化したんですね。
CHECK!
ハンムラビ法典のごとく、「誹謗中傷には誹謗中傷に返せ!」と主張する人がいるように、知性の総量は今も昔も変わらず、技術は進歩しても人間の知性は進歩しない。2023年現在、国も国民もまだ批判リテラシーが低いし、世界でも法整備がしっかりされはじめた過渡(かと)期の時代です。

かつて、こういった無法行為がまかりとおっていた汚点の時代があった。
こう語れるよう、しっかりとした整備や本質を見る教育は今後も続いていくべきでしょう。

