
『スタバでMac』は、意識高い系の代表的な嘲笑(ちょうしょう)と言われて久しいですよね。
- 【スタバでMac】スターバックスでMacBookを開いて仕事する人。
実際にスタバでMacのよさを語る意見を見ると、「俺かっこいい」や「自分に酔っている」を抜きにして、いろいろと違和感を感じた箇所がいくつかあました。
伝えておきますが、「スタバでMac賛成派」の行動を全否定する目的でも、あおりや嘲笑をする内容を記したものでもありません。
- 嘲笑抜きで何が問題なのか
- 本質的観点から見てどうなのか
- 飲食店に長時間滞在をするとは
彼らの意見にも一部は理解できるからこそ、大真面目にスタバでMacの是非を述べていきます。
海外だとカフェでiMacなんて強者もいるとか……

個人の見解です
ほかの意見もご参照ください
「集中できるから」


確かに一理はある
さまざまな書き込みや記事を見た限り、スタバでMac作業をする人が一番に挙げるメリットで、東大生は自室ではなくリビングで勉強する人が多いって話もありますからね。
多少の騒音があったほうが集中できる意見にも一定の理解を示す一方、オープンな場所での作業とは、第三者が安易に作業内容を見られてしまうリスクがあるということです。
ブログ記事作成程度なら見られてもいいでしょうが、報告書や書籍の内容、DTPデザインなど、会社や依頼者間のみで共有するような未公開情報を、公共の場で出していいのかってなりますよね。
下手すれば情報漏(ろう)えいや、守秘義務違反にもなりかねません。
壁側のテーブル席に座るのであれば、まだそのリスクは減らせるかもしれないけど……

「フリーWi-Fiが使えるから」


趣味の範囲なら
まだしも…
こちらも利点として挙げられている部分で、ネットサーフィンや動画閲覧程度なら、フリーWi-Fiは利用料金もかからないし便利なものです。
とはいえフリーWi-Fiで、クラウドサーバー上にアップロードや情報共有する行為は、無警戒で無防備とも言えます。
いくらMacはWindowsと比べてウイルス感染のリスクが低いとはいっても、危険が全くないわけでもありません。それは2010年代までの昔話です。
「フリーWi-Fiを使って問題が起きたことがない」のは、たまたま運がよかっただけです。
親族のDTPデザイナーは、外出先ではフリーWi-Fiではなく、ポケットWi-Fiやスマホのデザリング機能の活用しているよ。

「店や店員の雰囲気がいいから」


従業員やお客さんの
ことも考えて
実際にスタバで働いたことはないので、「接客・サービス業」の視点で述べていきます。自分は過去に、接客部門リーダーやクレーム対応を数年やっていた時期がありましたからね。
まず店員さんが優しく対応してくれるからって、利用客も許しているわけではありません。
接客経験者ならわかる話で、特定客のクレームを当人に言わず、代わりに店員に向かって陰口のようにクレームを言うお客さんが一定数います。

店員さんに迷惑をかけていないからいいだろ。

金払ったからどう過ごそうと自由。禁止って書いていない。
この考えは大変甘いですし、店員からすれば実質とばっちり対応で、まるで店員側が「しつけを怠った親」のように扱われるのを何度も経験しました。
お客様は神様みたいな考えかたの人が多い印象も受けましたし、経験者からするとこの弁解は、あまりいい気分はしないですね。
スタバは「家庭やビジネス以外の第3の場所」がコンセプトだとしても、自分の行動が結果的に店員の胃を痛めているかもしれない認識はしてもらいたいものです。
飲食業の回転率
ホテルや高級レストランでもない薄利多売の飲食業というのは、お客さんをいかに回して売上を上げるかを考えなければなりません。これを『回転率』と言います。
スタバは「料金を割高にしているぶん、少しの居座りは歓迎」というスタンスで、回転率は同業他社と比べると少なめであることがわかります。
しかし限度というものはありますし、スタバで仕事をするなら上述したように、お店やお客さん、勤める企業・取引先に迷惑をかけるリスクを理解し、常識の範囲で利用するのが無難です。
その意識が持てないなら、大人しくコワーキングスペースや自習室を選んだほうがいいでしょう。
【計算式あり】飲食店の回転率とは?目安や売上を上げる方法・伸び悩んだときの対処法 もご紹介|店舗買取り.com
「長時間居座る客」はむしろ大歓迎…スタバが「コンセント、無料Wi-Fi、一人席」を用意する深い理由|プレジデントオンライン
最後に:ひがみや風潮だけではない本質的な理由


不特定多数の場
という意味
以上、大真面目に問題点を語りました。
冒頭に伝えたとおり、別に「スタバでMac」を「うわードヤ顔している意識高い系だー(笑)」みたいにバカにする意図もなければ、絶対にするなと言っているわけではありません。
またMacBookユーザーを対象に絞って記述しましたが、カフェやファーストフード店での勉強で長時間居座ったり、電車でWindowsなどを開いているのも同じ話です。
CHECK!
不特定多数に見られる場所で仕事や勉強をするとは、情報漏えいのリスクや、周りの客・店員の配慮も理解しなければならない。否定する人が多いからか、賛成派のブログ記事やツイッターを見る限りだと、
- 「店からダメって言われてないから、否定される筋合いはない」
- 「文句言ってるのはAppleブランドへのひがみか貧乏人の嫉妬でしょ」
- 「どうせネットやSNSの風潮に毒されて便乗している連中」
- 「悪者にしてるけど、スマホもタブレットもWindowsだって同じだろ」
このように「反省するところはあるかもしれない」ではなく、まるで痛いところを突かれて必要以上に反論して、正当化する文面が多かったんですね。
言葉悪いけど中学生の反論にしか見えない。仕事できる人は真摯(しんし)に受け止めて考えるよ。

「なぜ言われてしまうのか」を深堀りしていません。話の本質を見ていないと言えるでしょう。

そのような反省せず他責的にする態度は、ほかのMacユーザーへの風評被害や、自分で自分の首をしめていることに気がついてほしいものです。
探せばコワーキングスペース・自習室を提供している場所もありますし、店側(スタバなど)としても、長時間利用禁止の張り紙は心苦しいので貼りたくないでしょう。
大人であれば大人としての責任・常識を持って、スタバを利用してもらえればと思います。