ネット上にはさまざまな文章が存在し、あまりにも文章が下手な人が書いた内容を読むと、見にくく感じたりイライラした人も少なくないと思います。
それだけで済めばいいものの、極端な主張や配慮に欠けた内容を書いたばかりに、周囲から反感を買ってしまって炎上騒ぎになるケースもあるんですね。
こういった文を書く人を「文章が下手な人」と定義し、
- 文章が下手な人に特徴
- なぜ文章が下手なのか
- 読まれる文の心構え
こちらを主軸に述べていきます。
-
個人の見解です
ほかの意見もご参照ください
文章が下手な人は極論好き
思慮が浅い・極端
押しつけたがる
文章が下手な人は自己主張が激しく感情的で、極端な論調を展開して聞く耳を持ちません。
ネット・SNSで見かける典型例
- 【ネット右翼・左翼】過激な政治的主張やヘイトクライム。
- 【ツイフェミ】フェミニストと称し女尊男卑や男性向け作品の差別。
- 【ポリコレ棒】多様性重視で創作物の表現を萎縮(いしゅく)させる。
- 【動物愛誤】食肉文化などを敵視し、関わる人間や企業を攻撃・バッシング。
- 【天然・無添加信仰】食品添加物などを絶対悪として拡散する。
- 【障害者・健常者ヘイト】障害者バッシング、または障害当事者の強要行為。
- 【叩き・称賛】「否定して叩く」か「持ち上げて称賛」の二極化。
- 【警鐘系】著名人や学者などが「〇〇には危険性がある」と極論主張。
- 【炎上ビジネス】不謹慎なネタや混乱させる文章を発信する。
文章が下手な人に一番見られるパターンで、ネットスラングでいう『主語が大きい』ですね。
彼らに関しては性格的な部分にも難があり、読解力に問題があったり、自分が正しいと思うあまり論理破綻した持論展開や、価値観の強要行為をすることもあります。
ときには攻撃的になることもあるし、文章が下手以前に「意思疎通する気がない」と言えるかも。
陰謀論や、反ワクチン論。科学的な「正しさ」では動かない人とどう向き合うのか。|ハフポスト
確証バイアスとは? 意味、その他の認知バイアス、具体例、改善方法、ビジネスシーンで活用する方法について|カオナビ
「自分が正しい症候群の人」に共通する「9つの特徴」とは!?セルフカウンセリングで「自分が正しい症候群の人の心理」を自己分析してみよう!!|心の悩みや苦しみを解放する心理カウンセリング系情報ブログ
文章が下手な人は同調を求める
同意が欲しいだけ
先ほどの話につながり、文章が下手な人は自分の同調する意見しか求めません。
質問サイトにおける「同意しか求めない質問」でも見られるように、共感ばかりを求めて指摘・意見は聞く耳を持たないため、文章改善の意識が持てなくなります。
文章の構成のみならず、一方的な観点しか見ない視野の狭い人物になってしまう問題点もあり、
- 「荒らしに負けるな!」
- 「叩きたいだけの連中には〜」
- 「ネットトロール(荒らし)に目をつけられて大変ですね」
こういった支持者まで現れると、ますます自分の論理的思考力を退化させて勘違いし続ける、負の連鎖に陥ります。
これを『エコーチェンバー現象』といいます。人間は元来、都合のいい意見しか求めない生き物なのだそうです。
エコーチェンバー現象とは・意味|IDEAS FOR GOOD
文章が下手な人は察してちゃん
物書きの世界で
察してちゃんはNG
文章が下手な人は、察してちゃんの気質を持つ場合もあります。
- 「そんなこと書いてないじゃん。勝手に決めつけんな」
- 「いつのまにかそう書かれてて草。俺がいつ言ったよ?」
- 「なんでそう解釈するんだ。行間読めよ」
しかし彼らの文章や流れを見ると、
- 意図が書かれていない
- 真意を表明していない
- エビデンス(論拠)がない
ここが抜けている場合が多々見られるんですね。
「書いていないけど察しろ」は、書き手が一番やってはいけない行動です。
意図・真意・エビデンスは自分を守るため
文章は書かないと理解されませんし、7割が誤読されるなら文章の構成に問題があります。
日本語は確かに行間を読む・察するハイコンテクスト文化です。しかしネット・SNS上では行間を読めない・読解力がない人は攻撃的になりやすいことを理解しないといけません。
ただ7割が誤読される場合は、行間の問題ではなく文章構成が下手だからと思ったほうがいい。
自分自身も、
書いていないことを書かれるのは困ります。
こう言うことはありますが、意図・真意・エビデンスをしっかり記事に書いた上で言っていますし、そういった人でも意図どおり読んでもらう努力を続けています。
行間とは「文脈から推理させること」であり、行間を読ませる文章には文章構成の技術を求められます。書く側も読む側も、残念ながら読解力が高くない人が増えているのが実情です。
だからこそ真意・意図・エビデンスは明確に書かなければなりません。これは自分を守ることにもつながるんですね。
行間問題(ハイ、ローコンテクスト再び)|異文化空間
ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化の例【日本人が空気を読む理由】|ビジネス英語習得の本質
文章が下手な人は目的が違う
独りよがりな文章を書く
そもそも論として、文章が下手な人は文章が上手い人と違って目的意識がぜんぜん違うんですね。
- 【文章が上手い人】「相手に読んでもらう」を目的に書いている。
- 【文章が下手な人】「自己主張すること」が目的で書いている。
相手に読んでもらうとは、相手に読ませる負担をしいたり、言葉を選び、解読作業をさせる手間を極力減らすということであり、相手が求めていることを考える必要があります。
それができる人は自然と文章が上手くなります。
一方文章が下手な人は結局「自己主張が目的」だから、話が平行線になるだけではなく、こういうことを言いがちですからね。
- 「ご自分で調べたらどうですか?」
- 「〇〇では常識なので書きません」
- 「知りたければ体験してください」
文章が上手い人は求められている内容に対して、そんな突っぱねたことは書きません。わからない場合は参照元などを併記して促します。
もちろん「自分で調べること」や体験は大切です。しかしそれが相手に対する優しさです。
読ませる意識がない
だから文章が下手な人は、文法も構成も「読んでいただく配慮・優しさ」が足りていません。
- 【句読点の使いかた】句読点(、。)の使いかたがバラバラ。
- 【不適切な改行】長文を改行なしで書いたり、逆に一行ごとにいちいち改行。
- 【内容がくどい】ただ長文を並べるだけで構成力が弱く、わかりにくい。
- 【言葉づかいが悪い】「キモい」「クソ」などの罵倒言葉を安易に使う。
- 【意識高い系】わかりにくい専門用語やカタカナ言葉を多用する。
- 【根拠に乏しい】適切な根拠や参照元を明記しないため、説得力が薄い。
- 【整理しない】引用を正しく使うことができず、引用で意見した気になる。
- 【非建設的】構成・意図・結論の掘り下げがしっかりされておらず甘い。
- 【定義が不明確】物事の定義が不明確で、言葉にゆらぎがある。
- 【ワンパターン助詞】「ですが、」など、文中に同じ助詞を多用。
- 【マイルール優先】正しい文法用法よりもマイルール(手癖)を優先する。
- 【自分の言葉を使わない】レッテル貼り・定型文の多用など。
たとえ個人のブログであっても「ネット・SNS上に公開している」時点で、公然の場に持論を書いた紙を貼るのと同じだと意識してほしいですね。
文章が下手な人は事後対応も悪い
誠実な対応が
できない
これには二次的な問題も含まれ、文章に意見や指摘がくると、自己弁護や相手を荒らし扱い、無視や削除などの対応をした結果、火に油を注ぐことになるケースです。
それを表す記事(次世代電池の話題で検索上位)がありますので、あえてリンクを掲載します。
電気自動車の進化に必須といわれる「全固体電池」は実用化できない?|EVsmartブログ
記事構成が否定的に傾き、それに関するプラスのフォローもなければ「あくまで技術者の一意見である」という断り書きがありません。
そして記事の広報担当者も、
「技術的見解以外のコメントはしないでください」
「内容が不満なら、お金払ってご自身でインタビューを受けたらどうでしょうか」
(要約)
EVsmartブログ
このような対応を繰り返していたために、コメント欄が大いに荒れてしまいました。
題材がいいのに、記事構成の悪さとコメント対応で台なしになる例です。
文章が下手な人は減点方式
少しのミスも許さない
文章が下手な人はおおむね、減点方式で物事を判断しようとします。
- 【減点方式】100点満点からスタートし、問題点や欠点があれば減点される。
減点方式で書く人の文章の特徴が以下になり、
- 否定的で極端
- 揚げ足とりやあら探しが多い
- 意見が相反すれば人格否定
- 完璧主義・潔癖
- ミスや失敗を許さない
これはつまり、減点方式だと結論ありきの文章構成で、0か100と判断するから極論化しやすく、上から目線の過激・威圧的な文章になりやすいということです。
議員の失言で「辞任すべき!」という声があがったり、レビューで「〇〇だったから星1です」と書くのも減点方式の典型例です。
ただこれは個人の問題ではなく、日本の学校教育が減点方式であるため、減点方式の人は「日本で学校教育をしっかり受けてきた結果」であり、当たり前とも言えます。
テストが100点満点評価だったりね。よく言えば「素直」、悪く言えば「刷り込み」と言えるかも。
日本人の弱点が際立つ「100点満点のテスト」という大問題|幻冬舎ゴールドオンライン
文章が下手な人はメタ認知が低い
自分をは客観視できない
- 【メタ認知】自分の行動や発言を客観的に見る能力。
CHECK!
文章な下手な人は総じて、メタ認知能力が低い。そもそもメタ認知能力が高ければ、そこから反省にもつながって改善意識に持っていくことができるだけではなく、感情の冷静なコントロールもおこなえますからね。
それができないから文章が下手だし、下手のままで気づくことができません。
そう考えれば、炎上商法でわざと叩かれる文章を書いている人は、ある意味メタ認知能力が高いのかもしれない。
アスペルガー症候群の人は叩かれる文章を書きやすい
発達障害のひとつである『アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)』の人は、(個人差はあれど)脳の構造上、メタ認知能力が非常に低いと言われます。
実際にアスペルガーを公言している著名人を例にとると、
- 【勝部元気氏:社会派コラムニスト】フェミニストを自称するが、実は本人も無自覚な女性軽視が少なくなく、名指しの女性たちから反論や苦言される。
- 【南雲玲生氏(DJ nagureo):ゲームクリエイター】「大企業が自社の商品をパクるな! 」と苦言するも、前例者が意見すると無視し、ほとぼりが冷めてから削除。
- 【グレタ・トゥーンベリ氏:環境活動家】演説で「環境問題を考えて!」と涙ながらに語るも、ツイッターでは意見の異なる相手に挑発や煽りもする。
彼らの文章を見たことがある人ならわかりますが、ここまでに挙げた「文章が下手な人」の特徴を網羅しているんですね。
……とはいえ、彼らの場合は「アスペルガーだから」というより、「アスペルガーを開き直って言い訳や改善の努力をしようとしない(=反省しない)」感じですけどね。
誤解しないでいただきたいのは、「アスペルガー症候群の人は叩かれやすい文章『しか』書けない」と、言っているわけではなく、問題なのは開き直って直す努力をしないことです。
たとえ発達障害由来でメタ認知が低くても、文章はテクニックである程度補うことができますし、理屈として理解しておけば、トラブルを招く文章を出すリスクは減らせます。
そういった意味では、彼らは自分で価値を下げ、自分で首をしめているんですね。
メタ認知は発達障害・アスペルガーに効果あり?【対人関係が改善】|monoblog
「文章はタクティクス」と考える
文章とは戦略である
個人的な経験談になるものの、文章を上手くしたいのであれば「文章はタクティクス(戦略)で書く」と考えるのがいいと思います。
ブログ執筆の持論として、
— 赤竹ただきち / Tadakichi Akatake (@MyutaUsagi) June 21, 2020
「記事はタクティクス(戦略)で書く」
ものだと考えてる。
将棋やチェスで相手の心理や盤上の進め方を考えるのと同じく、記事も読み手の心理や、意見・反論を予測して先回りする。
これが上手い人ほど、説得力と分かりやすい文章を書くのではと。#ブログ #執筆
ネット・SNS上の文章は意外にも読んでもらえないものですし、自分なりの文章を上手くするコツとしては、
- 【読みやすい文章】ライティングブックを参考に、適切な改行と明確な起承転結。
- 【解読させない】専門用語やカタカナ英語を多用しない。使う場合は注釈を併記。
- 【真意を記載】真意や意図は事前に書く。長文になる場合は末尾にも書く。
- 【思いやりのある文章】クッション言葉や、相手への敬意を忘れない。
- 【リズム感】接続詞や文末表現にバリエーションをもたせて飽きさせない。
- 【加点方式】極力、悪い部分だけで全否定しない。減点方式は極論になりやすい。
- 【定義づけ】言葉の定義や論拠は明確に、読者と筆者に共通認識を。
- 【事前リサーチ】書く対象には、可能な限り広い視野で調べる。
- 【過度な自己愛は敵】自分の主張が正しいとは思わないこと。批判的思考。
- 【自分の言葉で書く】自分で考えた、自分の文章を書く。
- 【校正チェック】記事は何度も客観的視点で見直して書き直す。
CHECK!
文章は計画性と想像力・謙虚さが大切。最初から上手い人はいないため、ひたすら実践と改善のトライアンドエラーを繰り返す根気・意識が必要。これらを意識できるようにし、慢心せず読みやすい・誤解を招かない努力を怠らない姿勢も忘れなければ、「脱・文章下手」です。
ライティングの世界では「中学生でも理解できる文章にすること」が大切だと言われていて、ライティングブックを買うのもオススメです。
最後に:上手くても叩く人はいる
間違いはあるけど
正解はない
ここまで、文章が下手な人の特徴と、自分流ではありますが改善方法を述べていきました。
ただ、仮に上手い文章を書いたとしても、叩かれるときは叩かれますし、この記事の意図は、
CHECK!
文章が下手な人の特徴を見ることで、どう反面教師(悪い見本)にして、自己を見直して対策するかであって、「絶対に叩かれない文章の書きかた」ではない。ここはしっかり理解するようにしてください。
どんなに配慮が素晴らしく読みやすい文章が書けても、物書きをしていれば「文章が読めない人」に一度は絡まれます。
無視が最善で、関わると精神病むよ(経験者は語る)。
とはいえ泣き寝入りするのは個人的には嫌なので、
だったらもっと読みやすくしてやる。言い訳なんてさせないぞ!
と、逆にモチベーションや自己研鑽(けんさん)へとつなげています。
過去への反省として
最後に余談で、恥ずかしながら自分も学生時代は叩かれやすい文章をブログに書いていました。
今と比べて当時は相当なひねくれ者で、文章構成の勉強が未熟だったこと、言葉づかいが悪いのもさることながら、若さゆえにメタ認知も低く、自分の行動を客観的に見れなかったのでしょう。
若気の至りだよね。誰にでもあることだけど。
だからある意味では、この記事は過去の自分自身への反省と反面教師という側面もあります。以上、お役立てしていただければ幸いです。
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