R-15
レビュー, 版権絵



19シーズンになってから、映像表現がまた変わった印象を受けました。1話のカイルの空に向かって叫ぶシーンは印象的で、効果線(集中線)が使われているのって『素晴らしいチンチンもの』以来?

3話まで見た感じ、今回も1シーズンまたいで物語が進行するパターンですかねぇ。そしてまたグルテンフリービール……

以下、ネタバレ注意!

以下の内容にはネタバレが含まれています。


第19シーズン1話『Stunning and Brave』

19シーズンでいきなりビクトリア校長がクビになり、代わりにPC校長と名乗るガタイのいい男性が新校長に就任。なおPCというのは『ポリティカル・コレクトネス』の略で、意味を調べると……


の意味らしく、つまりは差別・偏見の表現を排除し、中立的な表現を使う校長が就任したということでしょうね。現にPC校長はサウスパークで起こった差別的な事件や人物に苦言を漏らしていました。蛇足ながら後になって気づきましたが、PCの名称自体は第6シーズン9話『カントクはディレクターズカットがお好き』で、ET予告編を観たスタンに対してカイルが言っているんですよね。

……と、ここまで聞けば正義感が強く良い校長のように思えますけど、必ずしも正論は正解にならないというか、PC校長の過剰(かじょう)反応ぶりは排斥(はいせき)運動の域で、使った相手には鉄拳制裁という鬼畜っぷり(集会が近所迷惑レベル。しかもPCなのに禁止用語使うって……)。

話の中でカイルが「ケイトリン・ジェンナーを英雄とは思わない」と発言してPC校長の怒りを買うシーンがありますけども、一体どういうことなのかと気になって元ネタを調べたのですが……

元金メダリストで俳優のブルース・ジェンナーは、60代で女性に性転換中であると報道され、さらに交通死亡事故を起こしたことから色々な意味で話題の人物となり、報道は過熱化。その後今年には性転換が完了し、女性化した姿を初披露。

ケイトリン・ジェンナーと改名してツイッターをはじめたところ、たった4時間で100万人のフォロワーを獲得。オバマ大統領の5時間で100万人たち成の記録を塗り替える快挙を達成したのだとか。

ケイトリン・ジェンナー

— ウィキペディア —


……という、60代で性転換した勇気ある行動を称えられたことを指し、それをカイルがこの出来事を英雄的とは思わなかったと。なるほど……

後半でカートマンがPCの集会に向けて使ったシリア難民突撃……この時事ネタだけは予習なしで分かりますね(というかジャレッドは爆死したハズでは……?)。

第19シーズン2話『Where My Country Gone?』

2話は全体的に移民問題を扱った話ではあるも、その対象はシリア人ではなくカナダ人になっていて、安定のカナダいじりです。ただアメリカにおける移民問題はシリアとは別らしく、南米の不法移民者による犯罪が問題になっているとかで、サウスパークではそちらに焦点を当てているか、一緒にしてるようで(そう考えると前話のタコス爆弾ってまさか……)。

この話では久しぶりにギャリソンの歌が披露されて、相変わらずの美声。歌詞は聞く感じ、まるで第13シーズン14話『Pee』でカートマンが歌っていた白人至上主義的な曲を思い出しますね。展開の軸となった、カナダ移民の解決にはカナダ人を性的暴行をして壁を作るしかないとギャリソンが説いて賛同者を集める部分の元ネタはトランプ氏の発言が元になっている模様。


ちなみにトランプ氏は『ホームアローン2』にオーナー役で端役出演していたりしたそうで。しかし壁を作る理由をカナダにしたのは分からずじまいでした。

なお物語の冒頭では、カイルが1話で言及したケイトリンがホワイトハウスの会見に出てきたんですけど……出てはきたのですが、パリスやサラ以上に悪意あるデザインで、会見終了後には交通死亡事故を早速ネタに……いやはや。

バターズが言っていたホット・コスビーって、調べたら偶然出てきた、ビル・コスビーの性的暴行疑惑と関係があったりします……?

DCアメコミドラマ『フラッシュ』のシーズン4でシスコが「(フシギダネは)めちゃくちゃかわいいんだ!」と言っているの最高に好き。

シーズン2まで「幸せの肉」Tシャツとか、よく分からない日本語Tシャツを着ていて癒やし要素だったのに、物語の展開上仕方がなかったとはいえ、シーズン3前半までのバリー(フラッシュ)との険悪ムードや話が暗すぎたから、その反動もあるかもね。

確かにフシギダネは可愛い。

絵描き・物書き・Webデザイナー・HTML/CSSコーダーの京都生まれなウサギ好き。「ネチケット(ネットマナー)やネット・情報リテラシーの扱い」「批判と批難(非難)の混同・誤用」には少々シビアで、性別問わず好きなタイプは「反省と改善の努力を惜しまない人」。長文や理論を分析し、簡潔に分かりやすくまとめるのが得意なため、リアル・ネットを問わず、各所からご好評をいただいております。