『どうぶつの森 ポケットキャンプ』をキャンパーレベル10ほど上げてやってみましたので、その感想になります。
どうぶつの森 ポケットキャンプ|任天堂
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ネタバレ注意
記事にネタバレがあります
グラフィックが見やすくプレイヤー(アバター)0作成が直感的
64〜ゲームキューブ時代は荒いドット絵とローポリゴン(カクカクポリゴン)、おいでよ以降は解像度の問題でクッキリ見えなかったものですが、今作はスマホゲームなので、グラフィック表現が細かくどうぶつたちの表情もクッキリ見やすくなりました。
どうぶつの森は昔から、質問形式でキャラクター造形をおこなってきましたが、今回はよくあるアバター作成のように、アイコンを選んで作ることが可能です。
運任せで楽しんだり、wikiを見ながらやるのもそれはそれでいいものでしたけれど、気軽に遊ぶ今作では大変ですからね。リセマラじゃあるまいし。
64〜ゲームキューブ版・おいでよ〜とびだせのいいとこ取り
今作は、今までのどうぶつの森のいいとこ取りをした感じなので、以下から述べていきます。
控えめなドラム缶地形
スマホが縦長画面ということもあって、おいでよ以降の伝統だったドラム缶地形が今作では控えめで、64〜ゲームキューブ時代の直線地形の見下ろし視点と、ドラム缶地形のカメラワークを足して2で割った具合。
正直、ドラム缶地形はあまり好きじゃなかったので、このカメラワークがちょうどいいですし、気軽さに重点が置かれているためか、網や釣竿を使った生き物の採取がかなり簡単になっています。
従来のシリーズではレアな種類であればあるほど、計算と反射神経を使うシビアな操作性が必要でしたからね。
家具の半マス置き
家具も半マス置きが実装されています。『ハッピーホームデザイナー』でできたのかはわかりませんが(未プレイなので……)、特にソファやイス+机置きは配置に悩まされたものですし、スマホゲームでありながら、本編シリーズよりも家具配置の自由度が高いですね。
お願い達成のイベントが可愛い
たとえば採って来たアイテムでバーベキューをしたり、アイテムを作ったり、料理をするイベントが挿入されるのは、これまでのどうぶつの森ではなかった(それに近いものはイベント行事があったものの、ここまでバリエーションに凝っていなかった)要素なので、見ていて面白いですね。
特にアクセサリーを作った反応がかなり可愛いです。
アイテム制限をあまり気にしなくていい
これも昔からの伝統で、釣り竿やスコップもアイテムカウントされてしまい、手紙のプレゼント枠も活用するなど、持ち物の荷物整理が大変でした(それもそれで好きではあるんですが……)。
しかし今作ではほかのゲームのようにひとつのアイテムをストックとして持てます。もちろん制限はあるものの、従来のシリーズに比べたら天と地の差ですね。
ロード中にベル集め
長めのロードの際は、バスのアイコンをタッチしてベルを集めるゲームが行われます。ほかにもそういったゲームはありますが、こういった実用的なロードは好感が持てます。
マイナスに感じた部分
作り込みや過去作のオマージュがいい一方で、直してもらいたい部分も見受けられました(2017年時点)。
ロード頻発
ゲーム中、随所にロードが頻発するのが気になるところ。右下にさりげなく出ているのならともかく、画面中央でロードアイコンが回っているので、ちょっとストレスに感じます。特に深夜の時間帯は混雑するのか、回線切れも起きますからね。
混雑といえば、今作も配信初日にサーバーダウンしましたね……アプリのダウンロードは配信サイトですが、ゲームの通信は任天堂サーバー経由ですし、とびだせのころにあったサーバーダウンの教訓は、ちゃんと生かして欲しいものでした。
作業ゲー感が強い
別にこの作品特有の問題ではないものの、とりあえずキャンパーレベル上げのために、話しかけてフキダシのアイテムを持って行って、利用者を増やしてほかのキャンプ場のプレイヤーにいいねして……
みたいな感じで、交流を楽しむというより、進行度を進める手段と化している感は否めません。
どうぶつの森の海外名は『Animal Crossing(どうぶつとの交流)』なのに、どうぶつの交流よりもキャンパーレベルと素材集めがメインになっている……という感じ。
まだリリースされたばかりですからまだ非実装なのでしょうけれど、ほかのどうぶつ・プレイヤー同士の交流や、家具や衣類以外の図鑑(魚図鑑など)の実装を期待したいですね。
ゴロゴロ鉱山のような施設やイベントがもっと増えて欲しいもの。
ほかのキャンプ場にいるどうぶつと会話できない
ほかのキャンプ場を見せてもらっているとき、遊びに来ているどうぶつたちにタッチしても無反応です。ここのキャンプ場はここが気に入っているといった、テンプレであってもそういったコメントは聞いてみたい。
家具リメイクができない
これもアップデートでどうにかなりそうですけどね。とびだせで登場したこのシステムは本当によくできていたので、実装をお願いしたい。
もし今作だったら、直感的にリメイクのイメージがつきやすそうです(とびだせではテキストだけで、完成までどのような感じになるかが判らなかった)。
売価が恐ろしく安い
あのタイですら売価が100ベルです(従来は3000ベル)。64やゲームキューブのころ、タイ釣りで借金返済していた思い出がある自分にはショッキングな事実でした。
今作ではアイテムの値段も比例して低めに設定されているとはいえ、アイテムや虫・魚などでお金を稼ぐのは、よほどの量がないと非効率的です。
だからマイニンテンドーと連帯して、ベルはシルバーメダルで買う方がいいのかなとも思えます。
リーフチケットの消費量
驚いたのが、課金要素であるリーフチケットの消費量が結構するというもの。大型のオキアミ漁だけでも20枚は簡単に飛びますので、慎重になりがちです。無課金でやるなら、本当に休憩時間の合間でやるような感覚でするほうがいい気がします。
しずえチャレンジなどからもらえる報酬や、課金の値段と得られるチケットの枚数を見てもなおさらですね。4,800円分のチケットのアイコンがもう黒い任天堂そのもの。
総評:完成度は高いけど作業感が強く荒削り
何度も延期しただけあって、この作品の完成度の高さには驚かされます。ただし現段階では従来作品にあった「どうぶつとの交流」感が薄く、キャンパーレベルや素材集めのためになっている感が強いです。
まだリリースしたばかりなので、ロードの問題や遊びに改善点はありますが、スマホゲーなので、いくらでもアップデートで直すことが可能ですからね。
なお現段階では整備やマイデザインはできませんから、そういった遊びは「現段階で」期待しないほうがいいです。
あくまでも今のバージョンのものは、「気軽に遊べるどうぶつの森」です。
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