2020.06.29 2025.09.13

【レビュー】ソニック・ザ・ムービーの感想・評価【映画ソニック】

イラスト,ソニック,映画ソニック,SonicMovie,DrRobotnik,Eggman,ロボトニック博士,エッグマン,レビュー

アメリカでは名探偵ピカチュウを超えゲーム原作映画で歴代初動興行収入1位の座をせしめた という、『ソニック・ザ・ムービー(実写ソニック / 映画ソニック)』の吹き替え版感想です。

特にメガドライブ時代のソニック(クラシックソニック)好きなら観ておきたい映画でしたね。

ソニック・ザ・ムービー|パラマウント・ピクチャーズ

『ソニック・ザ・ムービー』全米1位!ゲーム原作映画史上最高のヒット|シネマトゥデイ

ネタバレ注意

作品の内容・結末が記述されています

ティーンソニックは宇宙人

背景

ソニックは作品で
出自が変わる

この映画のソニック(海外ソーシャルゲーム版『ソニックフォース』だと「ティーンソニック」という名称)は宇宙人で、リングの力で地球へとワープしてきたとされています。

ロボトニック博士=エッグマンからも「エイリアン」呼ばわりされていますね。

原作作品の出自

  • 元々地球出身」
    → メガドライブ時代や『ソニックアドベンチャー』など
  • 未来の地球人
    → アニメ『ソニックOVA』やコミック版など
  • パラレルワールドの地球出身
    → アニメ『ソニックX』など
  • 「異世界の住人
    → アニメ『ソニックトゥーン』『ソニックフォース』など

本編やコミック版・アニメ版においても媒体(ばいたい)によって出自はコロコロ変わりますが、映画では宇宙人の扱いになります。

ソニックの性格はゲームのような、少し生意気だけど心優しいポジティブなヒーローではなく、表面上は生意気だけど寂しさを抱え、その分友達を欲しがっているという年相応男子です。

アニメのソニックトゥーン寄りの性格だと言えば、わかる人がいるかもしれません。

本作独自の設定

背景

走ると稲妻が走る

宇宙人設定やリングの能力のほか、「ソニックの体毛(トゲ)には莫大なエネルギーが貯蔵され、一気に開放すると広範囲で停電を起こさせるほど」という独自設定もつけられました。

物語の根幹に関わってくる要素で、本気で走ると稲妻が体中を走るのは、まるで『メタルギアライジング』の雷電のようですね。

劇中では「命を狙われる危険な能力」としか説明されていませんが、ロボトニック博士はたったトゲ一本で戦闘機を動かしていますから、相当なエネルギーが秘められているのをうかがえます。

赤い靴は映画の後半から

トレードマークである赤い靴は物語中盤でジョジョという女の子のプレゼントでした。予告編はダミーで、実際の本編では話の後半からでしたね。

このシーンでソニックの足裏が少し見えたものの、原作ゲーム内だとソニックが素足をさらすのは暗黙のご法度(はっと)とされているタブーです。

ソニックが素足・足の指がある描写は、初期カートゥーンアニメ『ソニックアンダーグラウンド』のオマージュでしょうか?

ウサ子

エッグマンの呼び名の由来

ロボトニック博士も5つの博士号を持つ天才だと劇中で設定され、さまざまな過去話を本人が言っていましたが……後者の真偽は微妙ですね。

エッグマンという呼び名はこの映画だと、「卵型の戦闘機に乗っていて、まるで空を飛ぶ卵だから」が由来になっています。

ゲームでは容姿が卵みたいな体型だから。

ただきち

映画の雰囲気は『ソニックX』+『ソニックトゥーン』

背景

どっちのアニメも好き

突如見知らぬ世界(地球の人間世界:ある意味では異世界転移)へ飛ぶのはアニメ『ソニックX』を彷彿とさせますね。

MIB(メン・イン・ブラック)やスターウォーズなど、別作品のパロディやアメリカンジョークを交えるのはトゥーンのようです。

熱くなる、しんみりする場面はあるものの、終始ほとんどコメディで、本当にアメリカンジョークが多いので、そういったノリが苦手だと、うっとうしく感じる人もいるでしょう。

中川ソニックも結構好き

背景

素晴らしい熱演だった

当初は本業声優ではない中川大志さんが起用されたことで、特にアドベンチャー系列好きからあることないこと散々言われていたものの、自分はこれはこれで悪くないなと思っていました。

日本だとソニックの声は金丸淳一さんだと言われていますけど、『アドベンチャー』以前はさまざまな人がソニックの声を担当し、海外では今でもソニックの声(声優)は割と変わっていますからね。

中川ソニックはソニックOVAの菊池ソニック(菊池正美さん)と金丸ソニックを足して2で割った感じかつ、孤独・悩みを抱える年相応な性格を声で表現していて上手かったですね。

ロボトニック博士の声も(ジム・キャリー氏由来で)山ちゃんだからね。

ただきち

日本ファンの態度はとても失礼

モブウサギ

初期の声優変更と今作の話を同一視するのはおかしい。今は金丸さんだし金丸ソニックにすべき。

モブウサギ

映画のソニックはパチモノだし認めない。金丸さん以外のソニックは偽物だろ。

声の好みなら個人の趣向である一方、日本のソニックファンはこじらせた変な人が多いだけに、心ない言葉を並べていたのは残念でしたね。

映画ソニック吹き替え声優選定のゴタゴタは知っていますが、それを差し引いてもファンの態度は決してほめられたものではないでしょう。

かつてソニックチーム公式がファンに対し、「あなたの嫌いは誰かの好きかもしれません」と苦言と忠告していたのはなぜなのか。その意味と、節度・敬意を持っていただきたいものです。

「ソニック=金丸さんが唯一無二で許さない」とか、「ソニックの性格=アドベンチャー基準」は高確率で「にわか古参」。

ただきち

小ネタや彷彿させるもの

背景

メガドラ時代のネタが多い

全部把握できたわけではないので、わかった部分や調べて判明した箇所だけ記載していきます。

序盤のロボトニック博士から逃げるシーン『ソニックアドベンチャー2』のシティエスケープ。撮影場所も共通モデルであるサンフランシスコだった。
ティーンソニックが元々住んでいた島やBGM『初代ソニック』のグリーンヒルゾーンで、BGMは『ソニックマニア』のOP。
育ての親がフクロウメガドライブ時代の書籍で「ソニックの育ての親はフクロウ」と言及されていたものがあった。
ベビー(幼少)ソニックの命を狙った戦闘民族あれはナックルズ族。パンフレットで飯塚プロデューサーが公言している。
リングの力でワープできる設定メガドライブ時代のスペシャルステージの入り口。
不毛なキノコの惑星『ソニック&ナックルズ』のマッシュルームヒルゾーンがモデル。
ティーンソニックが手にした宇宙地図ゲームにおける7つのActやカオスエメラルドの数と同じ。
「青い悪魔」の似顔絵海外ファンが大好きな「Sanic(サニック)」。公式もネタにしていて、「青い悪魔(Blue Devil)」は『ソニックドリフト2』におけるメタルソニックの車名。
カンフー遊びをしていたときのハチマキメガドライブ時代のタイトル画面で登場するエンブレム。
「グリーンヒルズ」という街そのまま『初代ソニック』のグリーンヒルゾーンが由来。ティーンソニックの第二の故郷であるという暗喩(ゆ)?
夜に野球をするなどのティーンソニックの一人遊びアニメ『ソニックX』でも夜に野球をやっていた。アニメ『ソニックトゥーン』では結果的な一人遊びを割としている。
バーでチリドッグを食べるソニックはチリドッグが大好物。
リングの入った袋を落とすゲーム内でソニックがダメージを受けてリングをばらまくのが由来。
ミサイル攻撃の一時停止メガドラ時代の待機ポーズ。
万里の長城を走るシーン『ワールドアドベンチャー』のチュンナン昼ステージ。
ロボトニック博士との最終決戦一瞬だけ『大乱闘スマッシュブラザーズSP』のソニック立ち絵ポーズになる。
終盤に流れるピアノ曲『初代ソニック』のグリーンヒルゾーンBGM。
ラストのテイルスの声アニメやゲームと同じ広橋涼さん。ただしへリテイル(しっぽ飛行)はメガドライブ準拠。

もっと詳しい人なら、さらに見つけてくれそうです。

追 記

ツイッターで「終盤に流れるピアノ曲」の楽曲元について教えてくれた方がいましたので、リンクを貼っておきます。

『THE FLASH/フラッシュ』のオマージュも多い?

DCコミックの2014年テレビドラマ『THE FLASH/フラッシュ』も参考にしているだろうとドラマ版を視聴してそう感じましたね。

ちなみに海外ファンの間では昔から、「フラッシュとソニックはどっちが速い?」みたいな論争もずっとやっているそうです。

劇中でもフラッシュのアメコミをソニックが読んでいるよね。

ただきち

気になったところ

背景

ここが惜しかった

本作について気になった箇所をいくつかと述べていきます。

ロボトニック博士の性格

ゲームやアニメのエッグマンも天才なのにワガママで横暴な科学者でしたが、本作ではそういった感じではなく、奇行を繰り返す変人の印象です。

エッグマンではなく、映画『マスク』を観ているかのようです。あの映画も同じくジム・キャリー氏主演で山ちゃん吹き替えですからね。

ロングクローのデザイン

ティーンソニックの育ての親「ロングクロー」のデザインが、擬人化表現があまりされておらずただのフクロウであるところでしょうか。

ただ、アニメ『ソニックOVA』に登場した大統領執事もまんまフクロウのデザインだったので、この映画だけがおかしいというわけではありません。

しかしジェットなどのバビロン盗賊団や、トゥーンのソアなど、鳥モチーフのソニックキャラクターは何人もいるので、その流れを汲(く)んでもよかったのではと思いました。

助手のストーン

ロボトニック博士の助手である「ストーン」のキャラクターが薄く見えがちで、メイン登場人物たちが個性的すぎるのを差し引いても、いてもいなくても大して変わらないような存在でした。

ただ、ロボトニック博士がそもそも人間嫌いなので、余計な感情を持たない人物を助手に選んだという解釈もできます。

役者さんがイケメンなので、海外ではロボトニック博士とのBLネタがそこそこある。

ただきち

エンディングの洋楽

一言で言えば「よくある洋画の洋楽」で、ソニックならばアップテンポで爽快感のあるロックやビート系を流してくれるだろうと少し期待していただけに、ここは正直残念に思いました。

曲そのものは悪くないものの、ソニックらしい楽曲かと言われると微妙な感じですね。

変更前デザインの未記載

自分だけでしょうが、パンフレットの話で、ティーンソニックのモデリング変更の経緯や元デザインが掲載されていないのはもったいなく感じます。

パンフレットの飯塚プロデューサーのインタビューでそれを匂わせる記載はあった程度で、個人的には初期デザインのベビーソニックはどうなっていたのかが見たかったところです。

デザインの変革は結局ネット上のインタビューのみの言及で、事実上、完全になかったことにされているのはもったいないですね。

のちにディズニーがアグリーソニック(みにくいソニック)としてネタにしたよね。

ただきち

総評:ソニックを知らなくても楽しめる映画

背景

爽快なファミリー映画

公開前はモデリングから声の担当まで散々言われていた映画ソニックは実際に観に行ってみると、映画の本筋やストーリー自体はしっかりしていたことがわかりました。

ファンの苦言に挑発行為をしていた海外公式アカウントはともかくとして、本当に初期モデリングがよくなかっただけだったんですね。

エンディングクレジットでは飯塚プロデューサーの名前があったものの、デザイン変更前から関わっていたのか、それとも騒動後にデザイン監修として配属されたのかは不明です。

メガドライブ世代にはたまらない

ソニックを知っている人だと、最近のソニック作品(モダンソニック)世代より、メガドライブ(クラシックソニック)の世代の人・初期カートゥーン作品を知る人が楽しめる映画でしょう。

上述したパロディもさることながら、エンディングもメガドライブリスペクト満載です。

ただ「ソニック世界を再現した」より「キャラクターとアイテムを使った映画」に近く、前者を期待する人には物足りないかもしれません。

ラストシーンはいわゆる、続きを思わせて物語が終わる「クリフハンガー」的な表現ですが、もし本作の続編があるのなら期待したいですね。

追 記

続編が2022年に公開されることが発表されました。

『ソニック・ザ・ムービー』続編、2022年4月公開決定。黄色いアイツが活躍?|engadget日本版

記事・作品が気に入ったら
SNSシェア・引用

利用規約について

本利用規約(以下「本規約」といいます)は、赤竹ただきち(以下「当管理者」)の著作物、または運営するウェブサイト「ウマコセドットコム」(以下「当サイト」)の利用条件を定めるものです。

当サイトの閲覧および、当管理者の著作物を利用時点で、本規約に同意したものとみなされます。

第1条:適用

本規約は、当管理者の著作物・作品利用(複製・引用・転載・解析・AI利用なども含む)に関する一切の行為に適用されます。

第2条:シェアについて

当著作物・作品をシェアする場合は出典を明記してください。

内容の恣意的な改変や創作、攻撃的言動・当管理者や他者の誹謗中傷目的など、モラル・マナーに反しない範囲に限り、シェアやご意見・ご感想などを自由に述べていただけます。

第3条:引用・転載

当著作物の流用・抜粋・引用などにおいて、当管理人までの申告は原則不要です。

当著作物の引用には法的条件(公表物・引用の明示・出典元明記・補足使用・必然性・改変しない)を満たす必要があり、満たしていない場合は無断転載とみなされます。

記事・動画作成などにおいて、当サイト記事を参考にとどめて文章を創作した場合、URL記載は任意です。要約の一部改変は、記事の目的・意図を大幅に変えなければ可能とします。

当作品の引用・転載はURL記入、もしくは当管理者名・アカウント名などの記載をお願いいたします。支援サイト有償公開コンテンツの二次利用・転載は固くお断りいたします。

第4条:キャラクターの使用

当サイトのオリジナルキャラクターは創作性が高い非営利の個人に限り利用できます。非営利・個人の定義はこちらをご参照ください。

AIを利用せず制作費・人件費の範囲内なら、有償配布・支援サイト掲載も可能とします。

第5条:著作権

当サイトは著作権の侵害を目的とするものではありません。スクリーンショットや二次創作元の知的所有権は各権利者・団体に帰属し、各利用規約を確認した上で掲載しています。

当管理者が作成した文章・画像・デザイン・オリジナルキャラクターや作品などは原則、ご依頼でも著作権は当管理人に属し、日本の著作権法および国際条約により保護されています。

ただしVTuberなど、権利者ご自身、または二次創作元のキャラクターなどの知的財産権は、当管理者ではなく元の権利者に属します。

有料二次創作は権利元の創作ガイドライン厳守を努めていますが、問題があれば当サイトのお問い合わせよりご報告ください。

第6条:AIの利用

当管理者の著作物は、解析・研究・個人的利用などの目的において、AIその他の技術の入力・学習対象として利用される可能性を、当管理者および利用者は相互認識するものとします。

当管理者は当著作物・作品のAI利用自体を一律に禁止しませんが、AI生成物で当管理者の創作物だと誤認、有償利用などは固くお断りいたします。

前項に該当する行為は、著作権侵害・不正競争防止法違反・または人格権侵害等に該当する可能性がありますのでご注意ください。

第7条:禁止行為

以下の行為が見られた場合、個別連絡や法的処置などの対応をする場合があります。

A.二次利用・加工・改変

当サイト画像・作品・文章などの悪意ある二次利用・加工・改変行為、名誉毀損・反社会的など、社会通念上問題のある目的での利用。

法律で認められる引用範囲から逸脱した、当管理者のコンテンツ・作品を無断で複製・転載・公衆送信・再配布・販売・改変行為の禁止(引用元を明記しない記事・動画の作成など)。

B.AI生成物の悪用

当管理者の作品・メイキング・設定画など、当著作物、またはその表現上の特徴をAIに利用し、当管理者が創作・関与したかのように誤認、またはAI生成物の有償販売など。

当管理者の名前・サイト名・作品名等を無断で用いたAI生成物の利用行為。

C.歪曲・誹謗中傷

単語・見出しに反応、過度な歪曲・脚色などの不適切なシェアや、当サイト・他者・企業などの誹謗中傷目的での引用。あおり・マウントといった、人格・風評を著しくおとしめる行動の禁止。

D.その他

その他、社会通念上・公序良俗に反する行為や、当管理者が不適切だと判断した場合。

第7条:トラブル・免責事項

当サイトの掲載情報について、正確性・完全性・安全性を保証するものではありません。

シェアなどが要因で発生したトラブルなどについては、一切の責任を負いかねます。あくまでも参考・一意見として扱ってください。

当管理者まで直接ご連絡を希望される場合は当サイトのお問い合わせからご連絡ください。

第8条:規約の変更

当管理者は必要と判断した場合に限り、事前通知をすることなく本規約を変更できるものとします。変更後の規約は、当サイトに掲載された時点で効力を生じるものとします。

第9条:準拠法および管轄

本規約の解釈は日本法を準拠法とします。また、本規約に関して生じた紛争については、当サイト運営者の所在地を管轄する裁判所を専属的合意管轄とします。

米国その他の海外法域における著作権侵害の申立てにおいて、米国デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づく場合があります。

DMCAに基づく申立ては、海外プラットフォーム、検索エンジン、ホスティングサービス等に対する削除要請が目的であり、本規約の準拠法または管轄を変更するものではありません。

DMCA申立てを行う場合、当管理者が当該著作権・正当な権限を有することを前提とします。

制定日:2017/2/24
改定日:2026/1/4

シェア・引用の前に「規約・ポリシー」をご一読ください(同意したものとみなします)。

特定の単語・見出しで全体を判断したり、内容の過度な歪曲・脚色行為、他者を誹謗中傷・バッシング目的のシェア・引用は固くお断りいたします。

シェア・引用内容が問題・風評被害行為だと判断した際、個別にご連絡を差し上げる場合があります。

社会通念上のモラル・マナー・礼節の範囲内であれば、ご連絡することはございません。シェア・引用をしていただきありがとうございます。

プロフィール