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スーパーファイナルウィスプブラスター!!(ゲームでは多分未実装)

2010年に発売された『ソニックカラーズ(Wii版)』のリマスターである『ソニックカラーズ アルティメット』を、ニンテンドースイッチ版で遊んだ感想・評価です。カラフルパックのほうを購入したため、発売日前に遊べるようになっています。

ソニックカラーズ アルティメット|セガ

これは『アーリーアクセス権』という、発売日前に遊べることを引き換えに、モニターとデバッグテストに参加しているようなもので、アーリーアクセス権で事前プレイしたユーザーからフィードバックを受けて、本発売日後にバグ修正される仕組みです。そのため、この記事で書いたバグ関連の内容は改善される可能性が大いにあります。

Wii版(以下、オリジナル版)は全Sランク、スーパーソニック解禁までやりこみましたね。当時からストーリー面(いわゆる『ケンポンソニック』)は国内外で賛否両論ですが、概(おおむ)ね名作だと評されるこの作品がどう変わったのか、遊んでみてどうだったのかを述べていきます。

なおケンポンソニックについての個人的見解などは別記事で述べています。かなり厳しいことが書かれた内容なので、その点はご留意ください。

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ネタバレ注意 この記事にはネタバレが含まれています

今作は『リメイク』ではなく『リマスター』

海外では勘違いする人が何人もいましたけど、今作は『リメイク』ではなく『リマスター』です。

リメイクとリマスターの違いは『ゼルダの伝説 スカイウォードソードHD』のレビュー記事でも述べていますが、要は「ゼロから作り直し、映像も体験も別のゲームとして全体的に変える」か、「既存物の映像表現の最適化が中心で、多少の操作性変更や追加要素を用意する程度」かの違いです。

ソニックのみならず、ゲームを語るのであれば、そこの定義は理解して分けないといけませんからね。

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『ソニックカラーズ アルティメット』は、テクスチャ・光源の差し替え、一部ポリゴンの修正(チューブや円のカクカクが滑らかになっているなど)、音楽や新モードの追加などはありますが、見ればわかるように『リマスター』です。

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オリジナル版はパイプなどのポリゴンがカクカク
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今作では滑らかになっている(画像はPS4版)

しかし海外の意見で割と多かったのは、「ソニックカラーズの『リメイク』を求めていた」ところなんですよね。もちろん、その気持ちはわかりますし、カラーズは名作でソニック30周年なのだから、そのぐらいやってほしいというのも理解できます。

実際に自分も、

  • 「テイルスを操作してルート開拓してみたかった」
  • 「背景に被写界深度を設定してぼかせば、リッチな映像になったのではないか?」
  • 「Wii版ではできなかった、ラスボスのカラーパワーフル活用を期待していた」
  • 「DS版限定裏ボスのダークマザーウィスプを今作で戦ってみたかった」

これらを全く考えなかったかと言えば嘘になります。

また、『SONIC OMENS』やカラーズMODなど、ハイクオリティなファンゲームや個人制作の改造データがあるのも要因としてあるのかもしれません。

でも、冷静に考えればわかることですが、

  • 商品価格】完全リメイクならば人件費・開発費がそのぶんかかるため、ハーフプライス(約¥4,000)ではなくフルプライス(約¥8,000)になっているはず。
  • 最近の開発環境】推測の域をでないものの、今のソニック開発部はそこまでできるほどの開発力はおそらく厳しい。そこまでするなら、2022年のソニック新作に予算とリソース(人員)を回すだろうと想像できる。

そこまで求めるのは言葉は悪いですけど、「高望み」なんですよね。

むしろ自分としては、「あくまでも『リマスター』だし、そもそも、現行機やPC、スイッチならばいつでもどこでも『カラーズ』ができるんだよ? 上ばっかり見てないで足元をよく見れば、そっちのほうがすごいと思わない?」と、好意的に考えたいですね。

繰り返すように、『リメイク』を望んでいるのは自分も理解できますけど、それってファンの高望みになりすぎていないかって部分を、頭のすみっこにでも思っていただければ。

オリジナル版より優しい

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オリジナル版のカラーズも前作『ソニックワールドアドベンチャー』からの反動か、Wiiだったからか、かなり初心者に優しい作りでしたけれど、今作はそれ以上に初心者向けな印象です。

その代表的なものが、「メインステージでの残機制廃止」です。残機の廃止は『ソニックフォース』でもありましたが、メインステージで残機制を廃止したことによって、本人の根気があればステージオールクリア自体は簡単になっています。新要素の「テイルスセーブ」を使えば、リング数とスコアを保持したまま戻れるのもいいですね。

ただ、圧死や溺(でき)死、リング0ダメージの場合はテイルスセーブは使えずミス扱いになり、注意が必要です。

個人的なプラスポイントは、落下注意アイコンの復活ですね。単に落下死注意を教えてくれるのみならず、あのクラシックソニックをあしらったデザインが好きなので、復活してくれたのは嬉しかったです。

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落下注意アイコンの復活

ほかにも「100カウントリング」による無敵化、タイミングよくホーミングアタックすればブーストゲージが少し溜まる「スイートスポット」など、使いこなせばオリジナル版経験者・上級者でも攻略が楽になるでしょう。そのためにテイルスの解説ボイスを新録しているのも新鮮に感じました。

また、ゲーム内に実績機能を対応していることから、それを埋めていくやりこみ要素も楽しめます。

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スイッチ版でもゲーム内に実績機能を搭載

今作で判明した新設定

ゲームには直接的な関係はありませんが、ウィスプそれぞれで性格が違う設定が細分化され、ウィスプのキャラクター性が個性的になっています。

公式サイト(日米)を見る限りだと、

  • ホワイトウィスプ】温厚的でおしゃべり好き。最も多い種族。
  • シアンウィスプ】すばしっこく落ち着きがない。
  • イエローウィスプ】人懐っこい(米国版によれば水と土が好きらしい)。
  • オレンジウィスプ】短気で怒りっぽい(米国版は一喜一憂しやすく、ミスすると落ち込みやすい性格)。
  • グリーンウィスプ】非常に能天気。
  • ピンクウィスプ】いたずら好き(米国版だと「トゲ」があるが優しい)。
  • ブルーウィスプ】優しくも頭脳明晰で、リーダーシップがある。
  • パープル(ネガ・ダーク)ウィスプ】非常に凶暴。
  • ジェイドウィスプ】クールな性格。

オリジナル版当時は、「改造されたネガウィスプ以外、どのウィスプも友好的で温厚」という性格しかわかりませんでしたからね。ジェイドウィスプはクールだそうですが、後述の短編アニメ版のジェイドは感情豊かで、よく泣く子でした。おそらくヤッカーのような少々特殊な個体かも。

オリジナルのほうがよかった部分

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なぜか全画面で表示されなくなったリプレイムービーと、まさかのアドリブにまで字幕つき

本作はオリジナル版と比較すると、「前のほうがよかったのでは?」という部分がいくつも見られました。

  • リアルタイムムービー】ゲームのグラフィックで進行するリアルタイムムービーは、オリジナル版のものを高画質化しただけで、今作と映像表現がさらにちぐはぐになっている。
  • カメラワーク・演出の変更】スターライトカーニバルACT1に登場する巨大戦艦のワープ演出や、戦艦突入時のカメラワークが変更されているものの、個人的にオリジナル版の表現が優れていた。
  • ソニックの影】オリジナル版と違ってソニックの真下に影が表示されるとは限らないため、ジャンプアクション時の落下地点がわかりにくいステージがある。
  • テイルスのステージボイス】今作で追加されたステージ中のテイルスボイスは、人によってはしつこく感じるかも。
  • ジェイドウィスプが空気】映像部分でジェイドウィスプが一切出てこない。おそらくしっかり登場したのはパッケージイラストと短編アニメのみ。
  • セーブデータ】時代の流れか、セーブデータがひとつしか作れなくなっている。別データは本体側で新規アカウントを作るしかない。
  • もういちど=リセット】リザルト画面で「もういちど」をしてしまうと、クリア扱いにはならない。誤って押してしまい、せっかくの苦労がパーになることも。
  • 名前がバラバラ】敵ボスの名前がオリジナル版・海外版・今作日本語版で表記がバラバラ(『エッグネガウィスプ〈オリジナル版〉』『ネガウィスプアーマー〈海外版〉』『ダークウィスプアーマー〈今作日本語版〉』 など)。
  • シアン・レーザーの表現】オリジナル版と違ってレーザーの暗転中は軌道線が暗く、わかりにくい。
  • 長すぎるスタッフロール】オリジナル版でも長かったのに、今作は2倍近くの長さになっていて、後半は無音が続き、やっつけ仕事感が否めない。映画のように追加スタッフ部分は、普通のスタッフロールでもよかったのでは?
  • オプションサテライト】オプションサテライト画面の動作が重い。
  • サテライトでのムービー】一度見たムービーをオプションサテライトで観返しても、全画面で再生できない。オリジナル版はサムネイルがない不便があったものの、全画面で表示できた。
  • ロードの長さ(スイッチ限定)】スイッチ版のロードが長い(後述)。

オリジナル版よりも見劣りや不便を感じる部分が散見されるのは気になりますね。エフェクト・演出部分がオリジナル版に劣る部分は、経験者からすると違和感を感じます。エッグマンの「オネエ声か!」が差し替えられたのは、ここ10年で放送禁止用語になってしまったから仕方がない。時代の流れを感じる。

上記のスターライトカーニバルにおける巨大戦艦登場シーンもそうですが、フライゲートオーシャン(クジラン)戦のシアンレーザー攻撃をぶつけたときの迫力と爽快感は、オリジナルのWii版のほうがスカッとしましたよ。

特にシアン・レーザーの表現が暗くなっているのは、海外ユーザーからも不満が出ていたので、改善を期待したいところ。公式サイトで掲載されたスクリーンショットでは、ちゃんとオリジナル版に準じた表現で映っていたんですけれど、これって「レーザー終了後、暗転が解除される一瞬を狙って撮影」した可能性も……もしそうならかなりセコい。

スイッチ版のロードはオリジナルのWii版よりも長く、参考動画とほかのプレイ動画によると、Wii版を「1倍」とするならば、PS4版は「平均0.2倍〜2倍」、スイッチ版は「3倍」ほどの差があります。

実質的にスイッチ版のロードは、PS3『ソニックジェネレーションズ 白の時空』のロードぐらいの長さ。カラーズってロードの短さもウリだったのに、スイッチ版はここが欠点になってしまいますし、処理落ちも目立ちました。

「カラーズを携帯できて、いつでもどこでも遊べるのが大きな利点」と思わないのであれば、素直にPS4(PC)版を買うことをオススメします。

『ソニックカラーズ アルティメット』はバグが多い問題

ここはかなりの問題点で、今作はオリジナル版にはなかったバグが目立ちます。見かけた限りのバグを挙げるならば、

  • 音声バグ】ジェイド・ゴーストの発動ボイスが出ない(スイッチ版か日本版限定)。テイルスのヒントボイスも出ないときがあったり、イベントボイスも音量がおかしくなるときがある。
  • 一部ムービーで無音】後半のとあるイベントムービーでは、盛り上がる場面なのにも関わらず音楽が流れない(海外版でも確認済)。
  • 攻撃エフェクト】アクアアリウムパークに登場する、ビッグチェイサー(巨大な紫ロボット)のレーザー攻撃の事前発光動作が見にくい。スイッチ版だとほぼ全く見えない。
  • 音楽消失バグ】リザルト画面のファンファーレ後に音楽が流れないことがままある。
  • テイルスセーブ……?】落下死してもテイルスセーブが発動しないことがあった。
  • リミテッドカラーズのゲージ】ラスボス戦における「ファイナルウィスプブラスター」の前に発動する「リミテッドカラーズ」において、ゲージのエフェクトが正しく表示されない。
  • ラスボス撃破後】エッグネガウィスプ撃破した瞬間にきたない花火があがるのに、SE(効果音)だけで花火が出ない(スイッチ版か日本版限定)。
  • ウィスプ不在】スタッフロールの下にウィスプが並ぶ演出があるが、バグでいなくなっている(スイッチ版か日本版限定)。
  • 設定・記録画面の問題】初回以降のテイルスナビゲーションのON/OFFがなく、ターミナルベロシティACT1はレッドスターリングがないのに、あるように表示されている。

ちなみにリマスターを担当したゲーム会社は、PS4の『(新)ゴッドオブウォー』や『シムズ4』といった大手タイトルにも関わった実績がある『Blind Squirrel Entertainment』社です。オリジナル版のバグが残っているならともかく、なかったバグがいくつも散見されるのはよろしくないですね。

Blind Squirrel Entertainment|公式サイト

ただ、冒頭で述べたように、アーリーアクセス権を得たユーザーの指摘からフィードバックされますし、海外の開発チームが改善に意欲的で、日本公式もお詫びした上で直すことを発表していますから、早急な修正を願いたいものです。

ちなみに海外の動画で出回っているバグ動画(音楽が途中から流れたり、ギラギラしたグラフィックになるなど)の多くは、エミュレーターを挟んだものであり、正規・正常プレイによるバグというより、よほど特殊な操作をしないと起こらないそうです。本作はバグが割とありますけれど、極端な情報に惑わされないよう、注意が必要です。

カスタマイズ要素について

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映画版ソニックアクセサリーは結構好き

今作はリマスターだから仕方ない部分はあるにしても、今作で追加されたソニックのカスタマイズ要素が、ただのテクスチャの貼り替え程度で、おそらくあってよかったカスタマイズが、映画版ソニックのエフェクトぐらいしかありません。

しかも、カスタマイズしたからって性能に変化はなく、ただの好みです。

たとえば、金のアクセサリーはダメージ時のリング保持機能が働いたり、炎のオーラはブーストを受けるまで、相手に触れただけでもダメージ属性が付加されるとか、映画ソニックのエフェクトなら一定スピード維持で周囲の敵をしびれさせるなど、そういったプレイスタイルでの遊びの広げかたがあっても面白かったでしょうね。

まああくまでも、願望の域を出ないレベルで、本作は繰り返すようにリマスター作品です。ありがたみがほとんどないからといって、今作の評価を下げる要素にはならないですね。

総評:カラーズが現行機・携帯機で遊べる

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初登場時からオボキュボ(オーボット・キューボット)は可愛い

オリジナル版と比較すると気になる点、「なぜオリジナルよりも悪くなっているの?」と思う部分はありますが、それでもカラーズを現行機、スイッチなら実質携帯機で遊べるようになったのはいいですね。Wiiソフトを現行機でできるなら、『絵本シリーズ(秘密のリング・暗黒の騎士)』といった過去のソニック作品なんかもやってほしいところ(でも秘密のリングはボイスの関係上難しいかも……)。

2Dソニック作品の移植やPC版の配信することはあれど、3Dソニック作品をリマスターする姿勢って、『ソニックアドベンチャー』以来だと珍しく、過去にも面白い3Dソニックゲームはたくさんあるんですから、続けてほしいですね。

そして、相変わらず音楽は素晴らしいし、新録のリミックスはいいですよね。ボーカル曲の新録版もさることながら、ロタタトロン&リフレッシュネイター戦のリミックスは、『ソニックアドベンチャー』感があってすごく好み。

また、本作発売前には最近恒例の短編Webアニメ版があり、今回はしっかりボイスが収録されている内容でしたね。

主に追加要素のライバルラッシュモードとジェイドウィスプ(むちゃくちゃ可愛い)を焦点に当てた宣伝的内容で、オボキュボの表情のつけかたや、ソニックがエッグマンの吹き替えをするのは、どことなくアニメ版『ソニックトゥーン』のようですね。エッグマンとソニックの心と体が入れ替わった話は声優さんが楽しそうで好き。

エッグマンのボイスが日本・海外版ともにないのは、オリジナル版でエッグマンの声を担当していた、故大塚周夫氏による配慮なのかな? ……って勘ぐってしまいそうです。自分は今の中村エッグマンも大塚エッグマンも、それぞれに魅力があって好きですけれど、まあ整合性という意味では仕方ないのかなぁと(本当かどうかは不明なので念のため)。

それからサブタイトルのデザインが、どことなくゲーム版『ソニックトゥーン 太古の秘宝(SONIC BOOM: RISE of LYRIC)』っぽいのは、偶然か意図的なのかどうかは不明でしたね。なお、海外公式チャンネルでは前後編にまとめられた動画があるのに、日本公式チャンネルにはないとはこれいかに。

問題点になっている今作独自のバグの多さは、海外スタッフのツイッター、日本版公式サイトでもバグを修正・改善させることをアナウンスされていますので、こまめに公式をチェックしましょう。

オリジナル版よりもかなり初心者に向けた調整がされていますから、ソニックを全く知らない人でも遊びやすいかと思いますけれど、バグ修正パッチの配信を待ってから遊ぶほうがいいでしょうね。

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