

検索が検索になってないし、はよバグ直してくれよ……

なんで検索したら無関係なものばっかり出てくるの?
2020年あたりからSNSや動画サービスを中心に、「キーワード検索結果を見たら検索が検索になっておらず、おかしいのではないか」という状況は聞かれるようになりました。
しかし2026年になってからは、そういう話を多く耳にするようになったと感じます。
- なぜ検索が検索になっていないのか
- 検索がおかしくなったワケではない
- 『ヒナ鳥ビジネス』とは何か
- 検索リテラシーの重要性が増した理由
これらについて、Webマーケティング業界に長年いる自分の一見解で述べていきましょう。
個人の見解です
ほかの意見もご参照ください
検索が検索になっていない?


検索の精度が
悪くなったのか?

気になって調べてみたら〜

興味があってググったら〜
2000年から2020年前後ごろまで、このように「自分で検索して調べる」は当たり前のようにされ、ググるはもはや基礎教養レベルでした。
しかし2026年現在のコメント見ると、以下の内容のほうが見かけるのではないでしょうか?

オススメで流れてきたけど〜

TL(タイムライン)で出てきて〜

AIの概要で出たんだけど〜
このように2026年現在は検索ではなく、オススメや概要を見ることが普通になっています。
Googleや傘下のYouTube、X(ツイッター)、インスタグラムなどの大手ネットサービスもこぞって追従し、能動的検索よりもサービス側のオススメが重視されるようになっています。
検索はできるけど、検索結果にオススメや広告を混ぜるのはバグではなく「仕様」なんですね。
Google検索だとユーザー情報・現在地が違うだけでサイト順位が変動し、付近店舗やオススメ、スポンサー広告などが多く出るようになりました。
2026年になると、検索にAI要約を入れたりブラウザにAIを標準実装するケースは増えましたね。
2025年はGoogleのスクレイピング対策で順位確認ツールが壊滅したけど、個人設定で変動するなら「どっちにしろ」だったかも。

検索サービスにおけるパーソナライズされたおすすめ表示を管理する|Google
検索と見つけやすさのヒント|Google
Improving Search and discovery on Google|Google
Search Recommendations|X(ツイッター)
Instagramでのおすすめの対象|インスタグラム
今の検索は広告収入による『ヒナ鳥ビジネス』


口を開けたら
情報が入ってくる
これをマーケティングのビジネス用語で『レコメンドシステム』と言いますが、当記事では皮肉をこめて『ヒナ鳥ビジネス』と呼称します。
- 検索やタイムラインで出てくる
- それを楽しむ
- オススメが出る
- それも楽しむ
- さらにオススメが出る
最初こそ検索した場合でも、次第に自分からエサを探す(検索する)必要もなく、口さえ開ければ親鳥からエサ(オススメ)をもらえる構図なんですね。
なぜこのようにするかといえば、滞在率・回遊率を高めて広告収入にするためです。
今までの「検索してじゃあサヨナラ」では達成しにくく、「オススメ優先で検索結果にもねじ込む」レコメンドシステムに改修していったんですね。
一人ひとりのページ巡回や見る時間が高めれば、それだけ広告が出たり押されたり、閲覧数・再生数が多ければ、広告もより多く出せるでしょう。
そして広告が嫌なら定額のサブスクを別の収益手段として用意するという構図になっています。
もっと細かな事情や理由はあるでしょうが、この記事では大まかな概要のみで説明します。
まさに情報消費社会。人間という生き物は、ラクにできるならそっちに行ってしまうものだよ。

一方でレコメンドシステム自体は悪ではありません。健全に使えば正当なビジネスの一環ですが、中には極端・感情的な内容にも反応させる『アテンションエコノミー』につながるんですね。
YouTubeやX(ツイッター)でネコ動画ばかり観て別のネコ動画や関連商品が出るのはいいですが、炎上・悲報系や反応集系をずっと観ていれば、同じような動画がバンバン出てきます。
2026年まで低品質の5chまとめ・反応集動画が数万再生され収益になったのはこの構造です。オススメで流されて再生数が増えたんですね。
よほどのインフルエンサーでもない限り、能動的検索だけで連続数万再生は出しにくいでしょう。
レコメンドシステムとは?7種類のアルゴリズムと選び方を解説|GENIEE SEARCH
【2025年最新】6大SNS広告とは?成功事例や効果的な運用のポイント|ウェブ部
SNS広告とは|精度の高いターゲティングで潜在層を獲得する方法|THE MOLTS
【Webマーケティングの基本】4つのSNS広告(Facebook,Twitter,Instagram,LINE)を理解しよう!|株式会社アーティス

「探す」という行為は時代遅れ?


いつの時代も
ソリューションは大事

もう自分で検索していくのは時代遅れで終わったの?
時代遅れとは思わないほうがいい。むしろ情報を探す力は現代だからこそ求められるよ。

この状況になると検索が時代遅れのように感じるかもしれませんが、情報を探すソリューション(問題解決)力はむしろ現代に求められます。
たとえば情報探しや制作の際、AIで出された情報を過信したり、オススメをうのみしたり、思考・作業を丸投げするのはかなり危うい行為です。
AIには『ハルシネーション(事実誤認の幻覚)』と『ポチョムキン理解(表面的な知ったかぶり)』という致命的弱点があり、オススメだからって正しい情報とは限らないからです。
GoogleのAIによる概要は、存在しない事実が多く出るハルシネーションが多いですからね。

「バズっている(話題)」「インフルエンサーだから」「評価が多いから」が正しいワケではないし、ペット動画でなごむ程度なら害はない一方、情報発信系だと注意すべきでしょう。
ゆえに今の時代、正しく見つけて精査する『検索リテラシー』の重要性が高くなっています。
幸い従来の検索の仕組みは残っているので、完全一致やマイナス検索などの活用、特化型検索エンジンを別途利用する形が望ましいかもしれません。
検索広告だってそう。あれは広告枠をお金で買って徹底施策した結果で、正確な情報とは限らない。

Hallucination(ハルシネーション)とは? 生成AIのリスクと実務的な抑制策を分かりやすく解説|ソフトバンク
AIは「賢いフリ」をしていた──ハーバード大などが暴いたLLMの決定的弱点「ポチョムキン理解」とは?|XenoSpectrum
ハルシネーション(事実誤認)より深刻なAIの「わかったふり」を暴く:MITなどが発見したLLMの“ポチョムキン理解”とは|Ledge.ai
最後に:「情報を供給し続けて利益にする」時代


ある意味では
情報消費社会の闇

なんで検索の精度が悪くなってるの? 検索してもちゃんとした検索結果が出てこないじゃん!
「検索したら結果が出る」ではなく、「検索でもオススメを紹介される」形式に変わったからだよ。

以上、検索が検索になっていない状況がなぜ発生するのかを、Webマーケティング会社に勤める自分が大まかに説明していきました。
以前なら「調べたら〜」だったのが「オススメで出てきた」と言う人が多数派になったものの、2000年代前後からネット利用する人ほど、
- 「検索が検索になっていない」
- 「無関係な内容ばかり出てくる」
- 「知りたい情報が出てこない」
2026年現在の検索精度に悩ましくうざいと思ってしまうのは、同じ世代としてわかります。
しかし検索がおかしいのはバグではなく、「自分で探す」よりも「紹介される」形式にして広告収入を得る、レコメンドビジネスになったからです。
自分で検索して終わる仕組みでは滞在率や回遊率を稼げず、広告が多く表示されませんからね。
だからオススメシステムを使って供給し、滞在率や回遊率をアップさせてインプレッション型広告や成功報酬型広告につなげるんですね。
その延長線上で検索結果にもユーザー情報を元にしたオススメや広告をねじ込んで回遊率を上げるのが、2026年現在の検索システムになります。
皮肉を込めてヒナ鳥ビジネスと言ったのは、エサを探す(検索する)必要もなく、口を開ければ親鳥からエサ(オススメ)をもらえる状態だからです。
ペット動画をオススメで出す程度ならいいけど、情報系のオススメ過信は思考を停止しかねない。

Google検索がスポンサー広告や施設情報であふれ、YouTubeの日時指定フィルター廃止、X(ツイッター)の検索精度問題などは、レコメンドビジネスの弊害と言えるかもしれません。
細かい理由はほかにもあるでしょうが、Webマーケティング業界を長年見た範囲だと感じますね。
検索リテラシーは現代だからこそ重要になっていく

昔みたいにお金があまり絡まないほうが良かったのでは?
それ自体は真っ当なビジネスだよ。でも情報収集目的で過信すると問題になることが目立つ。

2000年代と2026年現在では規模や情報量がケタ違いに変わっていますし、ネットサービスなどは慈善事業でやっているわけではありません。
とはいえ、情報収集目的でオススメに過信して流されてしまうのは、非常に危ない行為です。
実際に安易な収益目的から、テンプレート化してデマや不確証、極端な内容を大量に流してバズらせる人間が少なくありませんからね。
露出した悪例のひとつが、YouTubeの5chまとめや反応集動画などが挙げられるでしょう。
そういう低品質動画を好むユーザーが閲覧し、そこから似た動画がどんどんオススメされて再生数が伸び、結果として広告収入になるんですね。
アテンションエコノミーの典型であり、2026年からそれも含めて一気に規制されましたからね。

ゆえに以下のような検索リテラシーの重要性がより求められることになります。
- 【まず受け入れる】検索の仕様・中身が時代で変わったことを前提で理解する。
- 【うのみしない】AIによる要約やオススメなどは、参考や補助程度で過信しない。
- 【メタ認知】オススメばかり観すぎて「流されているかも」と自覚する意識。
- 【整合性チェック】最後には自分自身で根拠をすりあわせることを怠らない。
- 【精査】完全一致検索やマイナス検索などを活用し、ほかの検索エンジンも検討。
オススメが消費されていくヒナ鳥ビジネスの時代だからこそ、正しい情報を調べて精査する検索リテラシーは、重要で大切な能力になるんですね。













