2019.05.24 2023.10.09

【レビュー】名探偵ピカチュウ(ハリウッド版)の感想と、ゲーム版との違い【ポケットモンスター】

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ハリウッド版『名探偵ピカチュウ』を観に行きましたので、そのレビューと元ネタになったゲーム版との違いを述べていきます。

名探偵ピカチュウ(ハリウッド映画版)|公式サイト

結末を匂わす表現をするものの、ネタバレはしない方向性です。なお絵の本来のサイズはコチラにありますが、年齢制限要素を含んでいるので注意。 

  • ネタバレ注意

    記事にネタバレがあります

ゲーム版との違い

背景

映画の元ネタは
同名のゲーム作品

説明は不要でしょうが、今作はニンテンドー3DSソフトの『名探偵ピカチュウ』をハリウッド映画化したものです。

名探偵ピカチュウ|ゲームフリーク

ただ映画化したというより原案に近く、ほとんど別物です。

ゲーム版と共通するものを挙げるならば、

  • ピカチュウがおっさん声でしゃべる
  • ティムだけピカチュウの言葉がわかる
  • ミュウツーがキーキャラクター
  • 登場人物たちの名前
  • 場所と地名
  • 『R』というポケモンを凶暴化する薬
  • 序盤と終盤のストーリー展開・舞台

ぐらいで、それ以外は映画オリジナルです。ライムシティが石造りのレトロな街並みから大都会になっているし、ティムは白人の大学生から黒人の社会人に変わってますからね。

いわゆるブラックウォッシュ問題で、自分も正直「なんで黒人俳優に変えたの?」と思ったよ。ただ映画=オリジナルと勘違いしている人が多かったせいか、言っている人は少なかった印象。

フキダシ2

ピカチュウもゲーム版は大川ボイスも相まって「クールを気取る、うるさいけどお茶目で頼れる先輩」でしたが、ハリウッド映画版は「年の離れた友人」のように感じました。

ゲームではずっと「ティム」って呼んでくれて、映画はずっと「ボウズ」なのも異なります。

ハリウッド版一番の評価点

背景

ゲームは未完作品
(2019年現在)

そしてハリウッド版の一番の評価点は、「物語と謎と結末をしっかり描いた」ことでしょう。

ゲームのネタバレになりますが、ゲーム版では、

  • なぜ父親が消えてピカチュウだけいたのか?
  • 人語が喋れるピカチュウ化した真実
  • 父親は本当に生きているのか?

といったものが少し判明する程度か、もしくは一切明かされずに終わりましたからね。

ゲームをやったときは、

チョット待って! 続編を数年待たせられて未完ってどういうこっちゃねん!

フキダシ2

このように、正直レビューする気が失せたレベルでした。一応映画とは異なる完結を描いた完全版が、ニンテンドースイッチで発売予定です。

「名探偵ピカチュウ」の完結編が,Nintendo Switch向けに制作中|4Gamer

もはや高クオリティで大川ボイスピカチュウを堪能するだけのゲームと化していたからね。

フキダシ2

だから映画で謎や結末をすべて描き切ってくれたのはスッキリしましたし、レジェンダリー・ピクチャーズをはじめとしたスタッフの方々には感謝です。

吹き替えの魅力と作品の不満点

背景

いいところと
惜しいところ

メインの吹き替え配役はオリジナルである一方、一部の登場人物たちはアニメのポケモン声優陣を使っていましたね。

序盤に登場したティムの友人はアニポケXYで旅メンバーだった発明少年シトロンですし、女性研究員はロケット団のムサシの中の人でした。

ほかにもコジロウやニャース、(数カットだけ)サンムーンのカキなど結構出ているので、

あ、この吹き替えの中の人あれじゃん!

フキダシ2

という感じで探すのも面白いものでした。

そして作品の不満点になりますが、名探偵ピカチュウというタイトルの割には、ピカチュウが名探偵をしているシーンが少ししかないというところでしょう。

起承転結や展開のメリハリがしっかりしていて観やすかったですが、ちょっと名前負けしている部分も否めません。

ゲーム版ではしっかり名探偵をしていたから、なおさらね。

フキダシ2

あとはゲームの登場人物がかなり絞られ、展開が簡略化されていたところでしょうか?

しかしながら不満点と言えばそのぐらいなので、当初は賛否の多かったリアルなポケモンの造形も、動くとさほど気にならないです。

むしろバリヤードは可愛かった。

フキダシ2

総評:ゲーム版も映画版も魅力がある

背景

黒人配役が気になる以上に
楽しい作品

ブラックウォッシュじゃないかと思える部分や、人物設定こそ違えど、ゲームの伏線未回収を見事に解決し、上手い具合に収めたのは観ていて気持ちよかった映画でした。

なにより、映画制作スタッフによるポケモン愛が凄まじいですからね。

トレーラー公開で話題になった「しわしわピカチュウ(しわチュウ)」も、ゲーム版にない映画だけの要素です。

ゲーム版でも二足歩行で苦労したり、「でんこうせっか」がおっさんのランニングですぐ息切れするのも好きなので、どちらのおっさんピカチュウにも魅力がありますね。

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プロフィール

    • フキダシ2
    • 赤竹ただきちTadakichi Akatake
  • 岩橋良昌氏と真木よう子氏のエアガンで撃った撃ってない論争で学ぶべきは、「大人の対応ができないリテラシーの低い人たちが、SNSをやるとどうなるか」の教訓じゃなかろうか。

    わざわざ火種になることを書く上に売り言葉買い言葉、相手を「重度の精神障害」と刺激させる弁解もいただけない。片方を鵜呑みにして当事者を人格否定するユーザーも論外。

    どちらが真実かという事実確認は第三者の外野がすべきではないとして、40過ぎた社会人同士が、大人の対応が出来ていなければSNSのリスクも理解していない事実の部分は問題ね。

    そういう人がSNSで気軽に発信できてしまうのが今の時代。自分の記事を愛読してくれてる人は、こうはならないように一緒に学んでいきたいと思う。

イラストレーター・コーダー+WEBデザイナー・ライターの京都生まれなウサギ好き。多様な絵柄を描け、外国人でも絵でわかるマンガ、ウサギと口内描写にこだわりを持つ。

コーディングとWebデザインは両方可能。案件によっては「デザインとコーディングの同時進行」の荒業もおこない、SEOを意識したマークアップも得意。

「自省・リテラシー向上・正しい批判」をライフワークとし、当サイト記事も「中学生でもわかりやすい、気づき・理解・学ぶ」を全体テーマとして執筆。

これは微力ながら閲覧者に考える・学ぶ助力のほか、自身も学ぶ目的も含み、実社会・ネット・SNSでも「わかりやすく参考になった」とご好評の声多数。

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