2015.12.11 2021.10.31

【感想】ポリコレも中立健全を謳った差別?【サウスパーク第19シーズン3話〜5話】

サウスパーク,ケニー

遅れましたが3~5話の感想をまとめました。

  • ネタバレ注意

    記事にネタバレがあります

第19シーズン3話『The City Part of Town』

これまでのツケが回ったか、サウスパークの町がジミー・ファロン氏にけなされるほど評判は落ち込み、『ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス:PC)』なりたてのランディが解決策として、ホールフーズ・マーケットを町に設置すべきだと主張。

その計画に市長が『ソドソパ計画』という、町にカフェなどの趣(おもむき)ある建築物を設置し、町全体の質を高めるというものですが、その設置場所がどういうわけかケニーの家の周囲な上、増設の形で建築されてしまうという迷惑っぷり。

「あらゆる所得層が一箇所に集まり楽しむ場所」と、まさに中立的(=PC)を体現している計画に見えつつも、何かと低所得のマコーミック一家を持ち上げて晒(さら)して平等と謳(うた)う姿は、シャム双生児の障害者として生きるゴーラム先生に対して、町をあげてのお節介な障害者迎合で、逆に不愉快にさせた話を思い出しますね。

この話ではケニーが主役(?)として登場し、チンポー軒で必死で働き、稼いだわずかなお金で妹に人形を買ってあげるシーンはこみ上げてくるものがありました。

働いてると言いつつ、どうせ沢山稼げないとあきらめて飲んだくれる父親のスチュワートとは対照的です。

というかスチュワートって本当に働いているんですかね。母親のキャロルしか働いていなかったと記憶しているのですが……

第19シーズン4話『You’re Not Yelping』

3話のラストでソドソパ計画の功績により、ホールフーズ・マーケットがサウスパークにできたシーンから話が始まります。

ジェラルドやカートマンを始め、自分たちはYelpレビュアーだと伝え、店員にサービスを強要・優遇させるのが一種の流行になりますが、やってることは日本でいう「お客様は神様」状態の有様です。

「低評価をつけてやる」と鼻にかけたエセ評論家レビュアーたちを毅然(きぜん)な態度で追い出したウィスリングウィリーの店員は、まさしく理想の従業員。

しかし続々とレビュアーお断りを掲げる店が増えたことで、世のためと思っているごう慢なレビュアーたちは暴徒化。数々のレストランを襲撃・銃撃する大惨事に(フランスのテロやアメリカの連日乱射事件が元ネタ?)。

最後に流れた歌は、ろくに味もわからない素人なのにプロの評論家を気取り、悠々とレビューを書く人たちへの皮肉そのもの。

話の軸になった『Yelp』は日本の『食べログ』みたいなところだとか。レストランだけではなく、個人の人間にもレビューができ、フェイスブックのように実名顔出し登録を推奨する似て非なるサービスとのこと。

Yelp徹底解剖 Vol.1「Yelp(イェルプ)ってなに?食べログやRettyとなにが違うんですか?」中の人に聞いてきた|kakeru

海外だけのローカルサービスかと思えば、今は日本でも急速にシェアを伸ばしている(らしい)です。

第19シーズン5話『Safe Space』

SNSで誹謗(ひぼう)中傷を受けたカートマンやスティーブン・セガール氏、寄付に対する公開処刑を受けたランディと、この話は泣きべそをかく人が多いですね。セガール氏は太ったというより老化の認識でしたが……

カイルの言うように、誹謗中傷されたくないならSNSをやめるか、(まだ法整備が甘い以上)毅然とした態度と強靭な心を身につけるしかない話ですが、PC校長により封殺。

中立と称して差別表現を許さないのは、「自分の気に食わない意見は一切聞かない」という意思表示ともとれるでしょうね。

ネット・SNSでいうところの、「主張はするけど反論・指摘される覚悟がない(意見を許さない)人」「ネット・SNSで誰かとつながりたいが、悪口を見るのはイヤだからコメント欄を封鎖して連絡先も明かさない」タイプと通じますね。

「自分のためのセーフスペース、嫌な奴(現実)は受け入れない」の歌はまさにそれを体現していて、後半で「現実」が言い放った、「世界は巨大な大学サークルじゃねぇんだよ!」は名言。

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プロフィール

    • フキダシ2
    • 赤竹ただきちTadakichi Akatake
  • 岩橋良昌氏と真木よう子氏のエアガンで撃った撃ってない論争で学ぶべきは、「大人の対応ができないリテラシーの低い人たちが、SNSをやるとどうなるか」の教訓じゃなかろうか。

    わざわざ火種になることを書く上に売り言葉買い言葉、相手を「重度の精神障害」と刺激させる弁解もいただけない。片方を鵜呑みにして当事者を人格否定するユーザーも論外。

    どちらが真実かという事実確認は第三者の外野がすべきではないとして、40過ぎた社会人同士が、大人の対応が出来ていなければSNSのリスクも理解していない事実の部分は問題ね。

    そういう人がSNSで気軽に発信できてしまうのが今の時代。自分の記事を愛読してくれてる人は、こうはならないように一緒に学んでいきたいと思う。

イラストレーター・コーダー+WEBデザイナー・ライターの京都生まれなウサギ好き。多様な絵柄を描け、外国人でも絵でわかるマンガ、ウサギと口内描写にこだわりを持つ。

コーディングとWebデザインは両方可能。案件によっては「デザインとコーディングの同時進行」の荒業もおこない、SEOを意識したマークアップも得意。

「自省・リテラシー向上・正しい批判」をライフワークとし、当サイト記事も「中学生でもわかりやすい、気づき・理解・学ぶ」を全体テーマとして執筆。

これは微力ながら閲覧者に考える・学ぶ助力のほか、自身も学ぶ目的も含み、実社会・ネット・SNSでも「わかりやすく参考になった」とご好評の声多数。

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